こんにちは、まのんです。
近所の広場に、クリスマス時期恒例の移動遊園地が作られました。街じゅうがクリスマスモード突入です。

クリスマスデー、12月25日。何をしていますか?
「今年は普通に火曜日なので、会社行ってます」、ですよね。
日本はクリスマスは祝日ではないので、冬休みに入る子供たち以外、大人にとっては普通の日です。欧米では25日は完全に祝日!
クリスマスの本場の国(?)では、何をするんでしょうか? イギリスやカナダでは朝から晩まで「飽食の宴」だったのを覚えています。イギリスのホストファミリーなどは教会さえ行かなかったので、ちっとも敬虔じゃないクリスチャンだったのでしょう。
では、カトリックはどうでしょうか。こちらのクリスマスデーの雰囲気をちょこっとご紹介します。
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クリスマスデーの朝

クリスマスの朝といえば、これですよ!
プレゼント!!!
クリスマスを共に過ごしている家族や親戚など、ツリーの前に全員集まって、ひとりずつプレゼントを開けていきます。
万事につけてアバウトなラテンだと、日本のように美しくラッピングしたプレゼントばかりではなく、テキトーにクリスマスっぽい紙にくるくるっと包んだだけののシンプルラップが多いですね。
プレゼントの宛名も、おしゃれな宛名カードなどは使わないことが多いです(結構、高いんですよ、ああいう小物が)。ラッピングペーパーの片隅に、走り書きのように宛名が書いてあったりして、「だれの?」みたいな小さな混乱が生じます。
そして、これは初カトリッククリスマスで驚いたのですが、差出人の名前は書かないんです。
「すべてのプレゼントはサンタクロースからのもの」という前提ですからね。
誰から頂いたのかイマイチわからないこともしばしば。
ひととおりの「プレゼントオープンの儀式」が終了後に朝ごはんとなるのです。
クリスマスディナー

七面鳥の出番は?
「外国ではクリスマスには七面鳥を食べる」イメージってありませんか?
確かに、英語圏では「七面鳥ダントツ強し!」だと思うのですが、フランス語圏では意外と人気がなく、クリスマス=七面鳥、ではないようです。
よく聞くのは、「七面鳥はパサパサしているから。。。」というネガティブコメント。学校のカフェテリアなどではよく七面鳥メニューを見かけるんですが、ごちそうとしてはあまり人気がないようですね。
それから、七面鳥は大きいのでローストするのにとても時間がかかるのも難点。大きさ(重さ)にもよりますが、3時間〜4時間くらいかかってしまいます。
(いちど、軽い気持ちで「七面鳥焼こうよ〜」と友達と誘い合って、なにもせずに夜になってから始めようとしたら、びっくりするほど時間がかかり夕食が10時頃になってしまったことがありました!)
ということで、七面鳥の人気はイマイチ。
もっともポピュラーなのは、やはり鶏!

では、一年の最大のお祭りであるクリスマスのディナーには何が登場するのか???
各家庭でさまざまらしいのですが、一般によく聞くのは鶏系のローストですね。
普段の食卓に出されることがおおいのが、若鶏のロースト。でも、クリスマスのような特別な日には「シャポン(chapon)」という去勢した雄の鶏や「プーラード(poularde)」という雌の肥育鶏のローストを用意する家庭も多いのです。
クリスマスシーズン用に飼育されているとかで、お値段もすごいらしいです。予約しないと買えないとか。
栗のスタッフィングを詰めて焼くこともあります(うちでは栗の「もっさり感」が不人気)。
付け合わせは、じゃがいもやソテーしたインゲンなど。
不動の人気は生牡蠣&シーフード

クリスマスに生牡蠣。
その他、エビや巻貝などの盛り合わせ(こちらはゆでてあります)。
もうひとつの定番、かもしれません。欧州の生牡蠣、シーズンは9月から4月。暖かくなると、卵をもつようになるため味が落ちるそう。
木枯らしの季節になると、街のブラッスリーの前にシーフードの特設売り場が登場し、「エカイエ(L’ecailler)」と呼ばれる、牡蠣むき専門の職人がその場で生牡蠣を開けてくれます。
砕いた氷の上に、数種類のサイズを揃えた生牡蠣、トルトー(tourteau、イチョウがに)、様々な種類のエビ、バイ貝などが並べられたショーケース。
エカイエのおにいさん(おじさん)が、寒風吹きすさぶ街頭でシーフードをさばく姿は、焼き栗売りとならんで冬の風物詩のひとつと言えるかもしれません。
生牡蠣を買ってきて、家で殻を開けるというのも、わりと普通に見かける風景です。
そうして準備された生牡蠣は、決して水洗いなどせず自然の風味を残したまま、レモンをしぼったり、刻みエシャロットを浮かべたビネガーをかけたりしていただきます。
ディナーはこんな内容ですすみます
- 食前酒(アペリティフ)
- 前菜(アントレ)
- メインディッシュ
- チーズ
- デザート
もちろん、お祝いの日なので、食事の前には食前酒。シャンパンや、キール(カシスなどのシロップを白ワインで割る)、キールロワイヤル(キール同様、シロップをシャンパンで割る)。
友人などを招いたディナーでの食前酒は、それぞれの好みに合わせてウィスキーだったり、ポルト酒だったり、いろいろな種類のお酒が好まれますが、クリスマスや大晦日などの特別なお祝いの席では、シャンペンなど、だいたいみな同じお酒で乾杯することが多いように思います。
クラッカーやサラミなどのおつまみも一緒です。
そして、ディナー本番。
前菜には、キャビアやフォアグラなど、普段の食事ではあまり登場しない高価な食材が前菜として出されます。
メインは、やはりローストが主流じゃないでしょうか。どーんと、ね。
そして、いろいろチーズの盛り合わせ。これは、それぞれの地方にもよるし、家族の好みにもよって取り合わせるチーズはいろいろです。
個人的には、こういう場合、ハードチーズ1種、ブルーチーズ1種、ウォッシュタイプのチーズ1種、クリーミーなブリーやカマンベール1種を盛り合わせるのが好きです。いろいろ味わえるので。。。
最後にデザート。ここはお国柄が出る場面でしょうね。フランスでは、ご存知、ブッシュドノエルですよ〜。
ケーキ屋さんでは毎年趣向を凝らしたブッシュドノエルを何種類も用意しているところが多いですね。でも、全般に超リッチでこってこて&チョコレートもりもり、です。
カトリックの多いラテン系の国はいずれもディナー時間が遅い傾向があり、この超高カロリーデザートに辿り着く頃には午後10時や11時。
胃もたれ必須のクリスマスディナーなのです。
いかがですか。カトリックのクリスマス、日本で想像しているものと少し違いはありますが、やはり、現代のクリスマスはいずこも行き着くところはプレゼントとご馳走、ですね。
たらふく食べて愉快に笑って、ゆっくり眠る。これぞクリスマスの幸せな姿、なのかもしれません。