英語学習の一番の苦手ポイントって、なんですか?
日本人が英語を習得しようとする時に、苦労するのが「話すこと=スピーキング」と「聞き取り=リスニング」なのではないでしょうか。
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
英語の聞き取りは特に難しいなあと感じます。
他の言語を学習していても、ダントツで「リスニング(聞き取り)」が苦手ですね。自信を持って、大の苦手です!と言い切れるくらいに、苦手です。
それはもう、お化け屋敷の暗闇で、ふいに幽霊が飛び出してくるような恐怖感、という感じで、すごく身構えてしまうのです。
自分から言葉を発するのは、語彙と文法が少しわかっていれば、なんとなくできなくもないけれど、リスニングは相手が何を言い出すのか、「出てみなくちゃわからない」ところが怖いです。
「一生懸命に聴き取ろうと思っているうちに、なにがなんだかわからなくなっちゃう〜」なんてこと、ないですか?
目次
英語が聞き取れない!
外国語の聞き取りは本当に難しいものです。
英語が聞き取れないという悩みは、多くの英語学習者が抱えてます。
多くの日本人にとって英語学習の最も難しい部分のひとつが、リスニング。次のような経験はありませんか?
ナチュラルな英語のスピードだと、ひとつひとつ言葉を聞き取ろうと思っているうちに、わからなくなってしまう。
知っている単語と、聞こえる音が一致せず、何を言われているのか理解できない。
文を最後まで聞いてから理解しようと思うと、パニックになってしまう。
英語が聞き取れないのには、理由があるんです。
その5つの理由と、リスニング力向上に必要な4つのスキルを解説していきたいと思います。
英語のリスニングのメカニズム
以前、ある日本人の友人が言っていました。
「国際結婚して、その相手の国に住んでいるのに、なにも学校に通う必要はないんじゃない? 家で夫と暮らしていれば自然に言葉なんてできるようになるんじゃないの?」
いやいやいやいや。。。。
そんなことはないです。
2歳児じゃないんですから、「住んでいれば、そこの言葉は自然に話せるようになるでしょう」なんて幻想ですよ。
大人の英語学習は努力が必要
人間ってだいたい6歳くらいで聴覚の発達のピークを迎えるので、絶対音感はそこまでに身につけさせなくてはいけない、という話を聞いたことがあります。
したがって、特定の言語で使われる音域も、聴覚が発達を続けている時期にキャッチするものだということで、大きくなってから語学を学んでも完全なバイリンガルにはなれない、とのこと。
ピアノを習い始めるのも、6歳までに始めると良い、なんていうことも聞いたことがあります。
(これはいろいろ説があるようで、ネットの情報だけでも5歳とも7歳とも書かれているので確かではありません。筆者の「6歳」は、かつて同僚や友人などから聞いたものです。)
なので、「完全な大人の年齢」の人が、ただ周囲から聞こえてくるからというだけで、外国語をマスターするのは、かなり不可能な話。
そもそも、成長の過程で、耳に入ってくる音を頭の中で「言葉=意味のある音」に転換して理解しているわけですから、語彙や文法の知識のない外国語を聞き流しただけである日突然「あれ、すっきり理解できてる!」にはならないはず。
そんなに甘くないと思います。
外国語を聞き取るメカニズム
外国語を、「聞き取る」メカニズムとは、簡単に言えば、次のようなものです。
耳から入ってくる外国語の音を聞いたとき、その内容がすぐに頭の中でイメージとして浮かぶ。
この流れの中に、母語(わたしたちの場合は日本語)が介入してしまうと、理解するスピードが遅くなるため話に置いていかれてしまって聞き取りが難しくなります。
<例>
I have to go shopping this afternoon. (今日の午後、買い物に行かなくては)
と聞いた時、頭の中で「shopping、ああ、買い物か」「this afternoon、今日の午後だな」というふうに翻訳機能が動いてしまってはダメなんですね。
聞いた時にすぐ、「午後、買い物に出かける姿」を思い浮かべられないとね。
英語が聞き取れない5つの理由
英語を習得しようとする日本人が、「英語が聞き取れない」のには5つの理由があると思います。
その1. 基本的な文法がわかっていない
最低でも基本的な英語の語順がわかっていないと、なかなか聞き取りは難しいかもしれません。
難しいことが必要なわけではなく、中学校で習う基礎英語が頭に入っていれば、一般的な会話は問題ないのではないでしょうか。
その2. 聞き取る言葉(ボキャブラリー)を知らない
文法がわかっていても、語彙を知らないとさすがに聞き取れないですよね。
ただ、話されるすべての単語を知っていなくても、文脈が理解できればだいたい聞き取れるものではないでしょうか。
その3. 言い回しや表現を知らない
語彙同様、英語の言い回しや、よく会話に出てくる表現など、ある程度は知らないと聞き取りは難しくなりますよね。
英熟語とか、イディオムと呼ばれるもの。
学生時代はめちゃくちゃ苦手でしたね。「使わないのに覚えなくてはいけない」ということに非常に抵抗感を覚えました。
実際に、毎日英語を使うようになたら「普通に日常にうじゃうじゃある言葉」なので抵抗感はなくなりました。英語の聞き取りには重要なポイントですよね。
その4. 言葉を音で理解していない
意外と見落としがちなポイントなのですが、音の問題。
たとえばですが、劇場、Theatre。「シアター」とカタカナ音ならわかりやすいですが、英語だとスウィアトゥ(無理にカタカナで書けば、ですが)みたいな音。
さらに、医者、Doctor。「ドクター」ならわかりますが、英語だとダクトゥみたいな音。
英語の言葉を音で記憶していないと、言われたことが理解できないこともしばしば起こります。
その5. リズムやスピードについていけない。
英会話の音声教材のように話してくれる人はまれですものね。
こちらを外国人として意識してくれている人と、1対1で会話するならまだなんとかなりますが、英語ネイティブの集団のなかにポツンと入るとこれは厳しい!
結構、英語に慣れている人でも、「?」になりがちです。
書いたものを読むと、「なんだこんなことか」と思うのです。。。
でも、会話をするときにはテレビの字幕のように文字が出るわけではないので、瞬時に理解していく必要があるんです。
英語の聞き取りに必要な4つのスキル
現在、フランス語の聞き取りに苦しんでいるのですが、そこから「英語(外国語)の聞き取り」に関して言えることがあります。
長いこと英語やその他の外国語にふれてきて、聞き取りに必要な4つのスキルがあると思うのです。
1. 文法の基本が分かっている
英語が聞き取れない5つの理由の冒頭でお伝えしたことです。
基本的な文法が分かっていることが、聞き取りには大切かと思います。それは、話の流れの予測がつけられるので、多少知らない語彙が混じっていても「全体から意味を理解出来る」からです。
2. 「音」と結びついた語彙力(ボキャブラリー)
こちらは、上記の「英語が聞き取れない5つの理由」の2〜4を総合したものです。
いくら語彙が豊富でも、それが「音」として頭に入っていないと聞き取りはとても難しいですよね。
3. 英語の音やリズムに馴染んでいる
英語の独特のリズムや、イントネーションに耳が馴染んでいると聞き取りやすくなると思います。
そしてスピードに慣れることも大切ではないでしょうか。
4. 英語を英語で理解する
実は、ここがうまくできないと、英語のリスニングは「長大な壁」にはばまれると言っていいと思います。
英語を聞いた時に、頭に話の内容のイメージが浮かんで、そのまま理解するということなんです。
【例】
「I saw Jack yesterday.」と言われた時に、ジャックという人がパッと頭に浮かんで、その人と目の前の話者が昨日会っているところがイメージとして頭に浮かぶ。
ここに日本語を介在させて理解しようとすると、話のスピードについていけなくなり、聞き取れなくなってしまいます。
まとめ
多くの人が悩む「英語が聞き取れない」という問題。
この記事では、聞き取れない5つの理由と、リスニングに必要な4つのスキルについて自分なりの考察をもとにご紹介させていただきました。
4つのスキル、なんだかちょっと難しそう?ですよね。少なくともスキルを身につけるには時間がかかりそうですよね。
でも、なんか近道はないのか?と思い、自分の経験をからめて、次回、6つのポイントを考えてみます。