海外で暮らしてみたいと思っています。
海外生活にはどんなメリットがある?
具体的に知りたいな。
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
ネットの普及とテレワークの浸透で、住む場所を選ばない仕事の仕方も可能になってきましたよね。
PCとスマホとネット環境があれば、海外にいても日本とつながり、仕事をすることができます。
海外移住が、「生き方のオプション」として本当に身近になってきました!
より快適な生活環境やキャリアをめざして、これからますます海外生活を考える人が増えるのではないでしょうか。
でも、海外移住に興味を持っているけれど、実際のところ「海外生活って本当にメリットいっぱいなの?」と疑問をお持ちの方も少なくないのでは?
最初に結論をサクッと言ってしまうと、
海外生活にはメリットがたくさんあるけれど、もちろんデメリットもある。
移住を考えるなら、デメリットを理解したうえで長期的に心地よく暮らせそうかどうかを吟味すべき
ということになります。
この記事では、
海外生活のメリット&デメリット
海外移住を考えるなら知っておきたいこと
を生活者目線でお伝えしたいと思います。
この記事を書いている筆者は、英語圏3カ国(イギリス、カナダ、アメリカ)で暮らした経験を持ち、現在はフランス在住。
日本生まれの日本育ちで、東京でも長い間働いていたので、日本と海外の両方の暮らしを見てきました。
海外生活はメリットがたくさんある?
海外で長期生活する日本人の数は134万人。
このうち永住者は約54万人で、けっこうな人数の日本人が海外で移住者として生活しています。(参照:外務省「海外在留邦人数調査統計 令和4年版」)
海外勤務や国際結婚以外に、個人の意志で海外移住を選ぶ人たちは、どんなビジョンを描いて海外生活に踏み切ったのでしょうか。
海外移住を選ぶ人たちの理由
筆者が20代に暮らしていたカナダでは、永住権を取得して暮らす多くの日本人と出会いました。
みなさんそれぞれの理由があって移住という選択をしたようです。
会社関係で多かったのが、
「駐在員としてカナダにやってきた。住んでみたら、家族がカナダ生活を気に入って日本に帰らないという選択をした」
というパターン。
私自身は、英語圏で暮らしたかったということと、カナダの「個性を尊重する社会」が心地よくて長期的に暮らすことを決めました。
留学後に現地で就職
という人も多かったですね。
そのほかに、よく耳にする理由には、
海外の方が自分らしく生きられそう
日本の気候や災害が気になる
その国でやりたいことがある
などがあります。
▶︎ 日本人が海外で暮らすきっかけとは?>> 【海外で暮らしたい!】日本人の海外生活6つの理由とその方法とは?
メリットも多いがデメリットもある
冒頭でお伝えしたように、海外生活にはメリットもありますがデメリットも、もちろんあります。
海外生活が夢のように楽しいのは、たぶん語学留学などの初期だけかもしれません。
お金を出してくれる親が日本にいて、いつでも帰れる場所があって、まだまだ将来が未知数で…という時が一番楽しいかも。
実際に生活者として暮らしていると、悔しいことも大変なこともありますから。
そして、外国はしょせん外国ということ。
海外に暮らす日本人は現地では、いつまで経っても外国人で、アウェーの身なんです。
海外生活のメリット12選
ここからは、海外生活のメリットを12のポイントに絞ってご紹介していきます。
(ただ、海外といっても世界は広いので、「私の行きたい国には当てはまらないよ!」という点もあるかもしれません。)
メリット 1. ワークライフバランス
海外生活のメリットというと、多くの人が「ワークライフバランス」をあげます。
一般に欧米の国では、プライベート生活を重視する人が多く、仕事と私生活の線引きはきっちりしていますよね。
カナダ、アメリカで会社員をしていましたが、遅くまで働いているのは日本人だけ。
現地スタッフは定時にはもうオフィスにいない人がほとんど。
でも仕事を怠けているかというとそうでもなく、家に持ち帰って仕事する人も結構多かったですよ。
ただ、満員電車に片道1時間揺られて通勤、家に帰り着くと深夜…というのが当たり前だった東京の会社員代のような姿は欧米では見かけないですね。
まあ、1日全体で見ると欧米の会社員ライフ、時間にアバウトだし「ゆる〜い」感じ。
メリット 2. 住環境
住む国やエリアによっても違いはあるでしょうが、住環境が良いというのを海外生活のメリットに挙げる人も多いですね。
居住環境のメリットとして、一人当たりの居住面積の広さが日本よりもいいという意見も多いでしょう。
住環境としては、インフラが整っているとか、気候が程よいとか、街が暮らしやすいなどのメリットがあります。
メリット 3. 休暇が多い
休暇をきちっと取れることが海外生活のメリットのひとつだという人もいます。これは、住む国や職業によるところも多いです。
確かにヨーロッパの人々の多くは、夏に数週間、冬にも2週間ほどの休暇を取りますね。
ドイツ企業と取引をしていたときは、毎年夏は1ヶ月間も完全に休みになってしまって困ったことも…。
フランス人などは休暇を楽しむために、仕事をしていると言っても過言ではないかもしれません。
でも、アメリカ人やカナダ人はそれほど長くは休まないですよ。
メリット 4. 生活にゆとりがある
ワークライフバランスに関連することですが、全体的に「ゆとり」があるように思います。
それは、金銭的なこととかではなく、社会全体がゆるやかな感じ。
お金がある人はある人なりに、ない人もそれなりに人生を楽しんでいる、という感じがするんですよね。
週末の過ごし方も、なんかあまりあくせくしていないですね。
家族で近所の公園に行ってピクニックしたり、散歩したり。
「特別なことをしない、時間の使い方と楽しみ方」を知っている人が多いように思います。
メリット 5. 視野が広がる
「百聞は一見にしかず」と言いますが、海外生活の大きなメリットはここかと思います。
やはり、実際に見て体験してみないとわからないことってありますよね。
アメリカの国土の広大さや、カナダの大自然とか、ヨーロッパの歴史遺産とか、本当にいろいろ考えさせられます。
歴史や地理の授業で習ったさまざまなことも、現実にその場に行ってみて初めて納得できたり。
また、いろいろな民族的背景の人々と出会うことも海外生活ならでは。
宗教というものの重さと人々の人生に与える影響も、日本にいたらなかなか知る機会がないかもしれません。
【 暮らしてみて初めてわかった「イギリスの冬」 】
行って暮らしてみないとわからない、の例ですが…。
「イギリスは雨が多くて暗い」というイメージがありますが、秋から冬にかけては本当にその通り。
旅行では、「あの暗さがいいんだよねー」と言っていた自分。
でも、陰鬱な曇り空が続くとさすがにこたえますよ。
文学の中で読んだクリスマスの賑やかさのうれしさや、春が来るウキウキ気分。
住んでみないとわからなかったことです。
メリット 6. 語学力が身に付く
日本語だけで暮らせる海外の国ってなかなかありませんよね。
日本人向けの観光サービスが充実しているハワイだって、日本語だけで本当に暮らせるかと言ったら難しいでしょう。
当然、現地の言葉を学んでいくことになります。
仕事を始めれば、より一層語学力は鍛えられるでしょう。
私自身、英語力が一番伸びたなと感じたのは、カナダで就職した後でした。
海外生活、確実に語学力は身に付きます。
メリット 7. 子供を育てやすい環境
海外の方が子供をのびのびと育てられるという人も多いです。
筆者が状況を知っているのは、カナダとフランス。
いずれも、日本の子供たちよりものんびり育っているように感じます。
プライベート重視の社会のおかげで、親たちが子供と過ごす時間がより多く取れるのは何よりの利点でしょう。
まとまった休暇が取れるという点も、子育てにはメリット。
家族で一緒に長期間旅行したり、遊んだりする機会が多くなります。
フランスでの様子を見ていると、学校の活動に時間をあまり取られないんですよね。
学校は、教科を学ぶ場所。
その他の活動や指導は家庭にまかされます。
これは一長一短ではありますが、部活動や学校行事に時間を取られることなく子供はのびのびと過ごせているように思えますね。
▶︎ 海外の子供の様子をのぞいてみませんか? >> 【フランスの小学生】子ども時代から個性豊か!フランスの小学校生活
メリット 8. 家族・親戚のしがらみが少ない
海外生活のメリットというと、
● 義家族との関わりの面倒がない
● 親戚のしがらみが少ない
といった点を挙げる人が少なくありません。
確かに日本人が海外で暮らすと、身近には家族も親戚もいないので「しがらみは少ない」ですよね。
でも、国際結婚で海外にも家族・親戚がいる場合には、国や地域によっては濃密な付き合いが待っていることも…。
また、「海外で結婚すれば義家族との面倒な付き合いがないだろう」と言われますが、そんなことはありませんよ。
義家族付き合いは、万国共通。
気を遣ったり、嫌な思いをすることだってたくさんあるようですよ。
メリット 9. 組織のしがらみが少ない
海外で暮らしていて明らかに「欧米の方がラク!」と思えることが、組織や社会の「こうあるべき」という縛りが少ないなということです。
例えば職場。
日本では、「上司が帰らないから、まだ帰れない」「前例がないから2週間の連続休暇は取れない」なんてことがありますよね。
仕事の後の飲み会も、「円滑なコミュニケーションのための必須の付き合い」だったり。
学校でも同様に、「みんな同じようにしなくてはいけない」「決まりは決まりだから守る」といった文化が今も続いていますよね。
親同士の付き合いも、とても神経を使います。
子供同士だって、中学校に入れば先輩後輩の序列を守らなくては行けなくなります。
カナダ・アメリカで働いてみて、フランスで子育てしてみて、「日本と比べると自由だなあ」と本当に思いますね。(実は、個人的には日本の文化のほうがしっくりきますが…)
メリット 10. 災害が少ない
欧米で生活していると実感するのが、自然災害の少なさ。
ヨーロッパで文明がぐんぐん発達したのは、人間の暮らしを邪魔する気候の厳しさや自然災害が少ないからなんだろうと思います。
大雨や洪水はもちろんありますが、地震はほぼないし、台風や落雷、突風の被害もほとんどありません。
津波で多くの命が奪われる…ということも近年では起きていません。
またヨーロッパの平野部では雪もあまり積もらず、雪害に悩まされることもないですね。
日本に帰省時に予定を組むにあたって「台風は大丈夫?」「地震の時も安全かな?」と考えますが、ヨーロッパでは全然気にしたことがありません。
メリット 11. 良い意味で個人主義
日本は、集団の秩序を大切にしますよね。
子供たちの制服や、ランドセルから始まって、さまざまな校則に従って決まりを守る教育がなされます。
みんなが同じ色の上履きを履き、指定された業者で購入した運動着を着ます。
大人になっても、職場や地域においては目上を尊重し、集団の決まりを守る前提での暮らしは続きます。
でも日本を一歩出ると、集団より個人を重視する社会が一般的かもしれません。
他人の目をあまり気にしない、自分が心地よく生きられればそれでいい、という考え方。
これが欧米の人の考え方ですね。
常識にあまり縛られず、自分らしく生きたいという人が多いかと思います。
「日本が窮屈だ、個性を表に出して生きていきたい!」という人は海外向きかもしれませんね。
メリット 12. 趣味を追求できる
最後にあげるメリットは、「趣味を深く追求できる」という点です。
これは、人によりけりで、日本に住んでいた方が自分のやりたいことができるという人ももちろん多いでしょう。
では、どんな人が海外生活に「趣味の点」でメリットを感じるのかというと…。
例えば、究極のアウトドア派の人。
トロントといえばカナダ最大の都市ですが、ちょっと高速道路を走ると大自然の宝庫。
大小の湖や森が広がっていて、カヌーやキャンプ好きにはたまらない環境なんです。
しかも、金曜日の午後早めにオフィスを出ても誰も文句を言わないという「夏のレジャーは最優先」なお国柄。
その上、夏の日は長くて10時くらいまで明るいんです。
また、こんな例も…。
フランスのシャモニーは急峻な針峰群が聳える世界有数の山岳リゾートです。
登山や岩壁登攀をする人には魅力的な地。
冬のスキー・スノボはもちろん、氷河スキーも楽しめます。
「山が好きで好きで…」と言ってその地で暮らす日本人の方もいらっしゃいます。
▶︎ 海外で暮らすことで得られるものとは? >>【海外生活で得たもの!】4カ国で暮らしてみて感じる10の素敵な変化
▶︎ アメリカで暮らしてみて感じたよい点とは? >> 【アメリカ生活の良いところ!】住んでみたい人に伝えたい12のこと
▶︎ カナダで暮らしてみて感じたよい点とは? >> 【カナダ生活の良いところ】暮らしてみたカナダ、本当の魅力はここ!
▶︎ 旅行ではなかなか見えないフランスの良さとは? >>【フランス生活】住んで気づく12の良いところと楽しく暮らすコツ!
海外生活のデメリット
海外生活、もちろん良いことだけではありません。
デメリットも、あります。
ここでは、海外在住者の中でよく語られる10のデメリットをご紹介します。
デメリット 1. 言葉の壁(仕事も含めて)
きっと多くの海外生活者が悩むのが言葉の問題かと思います。
「全然ダメ」という人も、「側から見ると全く問題なさそう」という人も、そのレベルなりにみんな悩みながら生活しているのではないでしょうか。
ある程度不自由がないレベルに達しても、次に来るのは「ネイティブじゃないハンデ」との戦い。
就職面接などで、生粋の現地人と最終まで残った時に「言葉がネイディブじゃないハンデ」を感じることも…。
日本に帰省した時など、「努力しなくても言葉がスッキリわかる心地よさ」を感じる日本人も多いのではと思います。
▶︎ 言葉の壁は海外在留日本人の共通の悩み!>> 【国際結婚の悩み】海外生活の言葉の壁に負けない5つのアイディア
デメリット 2. 医療アクセス
日本では、予約なしで行っても待てば診てくれる医療機関、多いですよね。
その代わり待ち時間が長いですが…。
欧米の主な国では、あらゆる医療機関が予約制(総合病院の救急センターは除く)。
まず登録している「かかりつけ医」を受診し、専門医への紹介を受けるシステムです。
かかりつけ医の予約日まで数日かかるのが普通で、専門医になると数ヶ月から1年待ちということもあります。
眼科に半年待ちなんてザラ。
耳鼻科や皮膚科のように「すぐになんとかしてほしい!」診療科でも数週間待ちが普通です。
また企業検診や自治体健診などが行われず、疾病に対して予防より対処療法が中心のようです(特定の疾病に関しては、年齢に応じて健診あり)。
▶︎ フランスではお医者にかかるまでがけっこう大変! >>【フランス生活ここが大変】病気の時、すぐにお医者さんにかかれない!
デメリット 3. 治安
やはりなんだかんだ言っても日本ほど治安の良い国も少ないのではないでしょうか。
郵便が普通に届く、街を歩いていてひったくりに合わない、カフェでテーブルにスマホを置いても盗まれない…。
海外では日常的にこういった犯罪が繰り返されています。
また、テロや内戦などで危険な目に遭うことも。
治安が良くないところも多いというのは、海外生活のデメリットですよね。
デメリット 4. 自分の意見を常に求められるのが疲れる
「自分の意見をしっかりもって、はっきり主張する」のが美徳な欧米。
いっぽうで、「余計なことは言わないでおく」ことが多い日本。
◆ よくある(面倒になってしまう)議論パターン ◆
欧米の人: 「あなたはどう思う?」
日本人: 意見を言う。
欧米の人: 「あら、どうしてそう思うの?」
日本人: 一生懸命理由を説明する。
欧米の人: 「そうなの、私は違う意見だわ。なぜなら…(長々と続く)」
…といった、いつもいつも意見をしっかり表明しなくてはいけないのを面倒に感じることがあります。
ましてや言葉の壁を感じつつだと、かなり消耗することも…。
デメリット 5. 日本が遠い
あたりまえですが、海外に住むと日本は遠いです。
家族がいて永住となると、より一層、物理的にも心理的にも経済的にも日本が遠くなるかと思います。
そして、家族で日本に一時帰国するには、けっこうな金額のお金がかかる…。
両親健在で日本に実家がある人はいいけれど、親もいつまでも元気でいてくれるわけではないんですよね。
まわりには、親御さんの介護で長期間の帰国を余儀なくされる、という人もけっこういます。
遠距離からの介護(電話やメールで日本の業者や行政との連絡、買い物の手配など)を頑張っていらっしゃる方たちも多いですよ。
年を重ねて親世代が亡くなり、実家も亡くなると本当に帰国も大変ですし、ちょっとした日本での事務処理ができなくなるんですよ。
▶︎ 帰れるところがあるから海外で頑張れていたのに…!>> 【海外在住、日本に実家がない!】実家を失う実態と困ってしまうこと
デメリット 6. 孤独
海外生活のデメリット6つ目は「孤独」です。
自分で望んで移住したとしても、海外はやはりアウェー生活。
思い通りにいかないことも、どうしても馴染めないこともあるでしょう。
たとえ家族が一緒にいても、埋められない寂しさはあります。
何年外国に住んでも、「自分って異邦人だなあ」と思うことも。
ただ、日本に住んでいたからといって孤独を感じないかというと、そんなことはないですよね。
デメリット 7. 日本の食材が高い、手に入りにくい
おそらく日本人誰もが感じる海外生活のデメリットが「食」のことではないでしょうか。
日本では、外食というとイタリアンやフレンチを好む人たちも、いざ毎日の生活となると必ずしも毎日洋風の料理を食べたいわけじゃないんですよね。
これまで海外で出会った日本人は、どなたもみんな「日本食が好き」。
味噌や麹、豆腐や納豆、和菓子などを自分で作る人も多く、和野菜を栽培している人もいます。
海外生活が長い人ほど、日本の味を愛している人が多いかもしれません。
それでも、和食に合う食材の入手は限られていて、値段も高いんですよね。
一時帰国するとガンガン日本のご飯を食べまくり、スーパーの食材に感動し、山のように乾物を持ち帰るのは私だけではないと思います。
デメリット 8. 常識の違いからの戸惑いが多い
外国なので日本の常識は通じないことが多いのは当然といえば当然。
でも、「日本の常識とは違う」と知りつつも、いざその場になると戸惑うことも…。
時間や約束にアバウトだったり、衛生観念がゆるかったり、家族親戚の結束がすごかったりなど、まあいろいろ違いがあるわけです。
常識の違いといえば、食事の常識も国によって違うんですよね。
イギリスでは曜日ごとにメニューが決まっているお宅も。
フランスやラテン諸国では夕食時間が遅く、そしてダラダラ長い。
オランダやドイツは普段の夕食はとても質素。
この食習慣の違いって、いつまでたっても意外に慣れないものなんですよ。
デメリット 9. 常にアウェーのストレス
「好きで外国に移住したんでしょ」と言われると身も蓋もないんですが、海外生活って常にアウェーのストレスがあると思います。
しょせん、外国人。
特に日本は二重国籍を認めていないため、ほとんどの日本人が市民権を取らずに移住者として生活しています。
滞在許可証の心配をしつつ暮らしている人も多いですよ。
また、やはりアジア人に対するそこはかとない差別はどこにいってもあるみたいです。
日本びいきの人が増えていますが、それでも差別的な待遇を受けたという話は後を絶ちません。
デメリット 10. 将来の心配
海外生活者から耳にする、将来の不安。
日本の親が高齢になったときにどうするか。
老後も海外で暮らしていけるのか。
介護が必要になったときに海外で大丈夫か。
大病したときにどうすればいいのか。
若いときにはあまり深く考えないことも、年齢と共に不安が現実になってくるもの。
実際に、「介護施設で、ヨーグルトやパスタを食べ続ける生活は無理かも」なんて心配になったりしますね。
▶ 海外から日本の親をどうサポートする? >> 海外在住?日本の親の介護を不安に思うなら備えたい10のポイント!
海外移住したい人が知っておくべきこと
ここからは、海外移住したい人が「考えておいた方がいいこと」を少しご紹介します。
年齢とともに考え方や嗜好、環境は変わっていく
20代では考えもしなかったことですが、人間って確実に年をとり、嗜好や価値観も変わっていきます。
外国語の中で異邦人として生活することが楽しかったはずなのに、ストレスを感じてどうにもならなくなることも起こります。
元気で「いてくれるのがあたり間」だった日本の親も、年を重ねて助けが必要になったり。
味覚も変わっていくんですよね。
チーズとワインが大好きだった人が、「やっぱり味噌汁とごはん」になる。
愛し合って結婚した人が先に亡くなることもあるし、お互い別の方向を見るようになって離婚に至ることもあります。
海外で年を重ねていくこと、一人になる日があるかもしれないこと、ちょっとだけ頭の片隅に置いておいた方がいいかもしれません。
外国では自分は常に外国人
海外では、いつだって日本人は日本人。
現地の生活に100%溶け込んでも、やっぱりどこか外国人なんですよね。
異文化の中に暮らしているんだ、という意識を常に持っていないとストレスを感じることになるかと思います。
暮らしている国の文化へのリスペクトを忘れずにいることが大切じゃないでしょうか。
結局、それが一番ストレス少なく暮らす秘訣かもしれません。
言葉の壁は厚い
幼い時から海外暮らしという人は別ですが、大人になってから学ぶ言語は「ネイティブ」にはならないんですよね。
海外移住をした人の、たぶん多くが言葉の壁を感じるのではないでしょうか。
日本で既に学習済みの英語ならまだしも、別の言語をイチから習得するのはかなりの努力が必要です。
「言葉の壁は厚いんだ、だから大変なのはあたりまえ!」という考え方をしていたほうがラクかも、と思います。
柔軟性が何より大切
日本で育つ中で教えられ得てきた知識や常識、それが海外では通じないこともよくあります。
不当な扱いを受けた時や、物事が思い通りに進まない時、さらっと受け流せるといいですよね。
海外移住するなら、柔軟な考え方を持つことがとっても大切だなと思います。
自分が、なかなか柔軟に考えられずに傷ついたりイライラしたりしてきたので、ここは本当に強調したい点ですね。
日本に関する手続きが大変
物理的なことです。
海外に住むために日本を出発する時、住民票のある役所に「海外転出届」を提出します。
これによって、日本に住民票はなくなり、年金や健康保険などの支払い義務はなくなるわけです(日本の年金は、海外在住でも任意加入で支払いを継続できます)。
でも、住民票がないって不自由ですよ。
住民票が必要なときには、代わりに居住地の在外公館に出向いて証明書を作成してもらう必要があるんです。
しかも、日本から戸籍謄本を取り寄せて申請するんですよね。
こう言った公的書類、婚姻、海外で生まれた子の日本への出生届、遺産相続や日本の不動産売買などには必ず必要になります。
▶︎ 海外でも楽しく生きていける人とは? 外国での生活に重要な6つの要素
まとめ
海外生活はどんなメリットがあるのか?
いつか移住をと考えている方に、海外で暮らすメリットと、デメリットも併せてご紹介させていただきました。
充実したファミリーライフが送れるとか、ゆったり暮らせるとかのメリットも多いです。
一方で、自分の国を離れて暮らすデメリットもあることは事実。
将来の海外移住を検討するなら、メリット&デメリット両方をしっかり見極める必要があります。
ただ、「これはいける!」という直感も実は大切かなと思います。
どこに行っても、たぶん住めば都、なはず。
これから海外へと考えるかたへのヒントになりましたら幸いです!