日本への一時帰国が楽しみな海外在住者です。
滞在期間はやることが多くて忙しく、日本の友達となかなか会う時間がとれなくて。
ほかの海外在住の人たちは、どうやってやりくりしているんだろう?
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
久しぶり過ごす日本の親族との時間を楽しみ、さまざまな事務手続きをこなし、日本の味覚を楽しみ、持ち帰る品々を買い揃える…。そして懐かしい友人との再会。
日本への一時帰国はとても楽しみなイベント。
そして、毎回、滞在期間はあっという間に終わってしまうんですよね。
SNSには、
「一時帰国中!友達と飲み会〜」
「日本で旧友とランチ!」
なんていう投稿がどんどん上がってきます。
こういった投稿を見ると
「友達と遊びまくるなんて、エネルギーも時間もお金もあってすごいな…」
と思っちゃう人、私だけじゃないのでは?
一時帰国中に、友達と会うって、結構大変だったりするんですよね。
実家に帰省するけど、会いたい友達は以前働いていた大都市…なんていう場合は、そう簡単に会えないわけで。
家族同伴の帰国なら自分だけ遊び歩くこともできないし…。
介護などの理由で一時帰国する人の中には、
「友達には誰にも言わずに『おしのび』で帰ります」
というケースも。
この記事では、
海外在住者の日本の友達との付き合い
について考えていきます。
友達付き合いの維持をプレッシャーに感じ始めた海外在住のかた。
あなただけじゃないですよ!
ひとつの考え方としてお読みいただけるとうれしいです。
目次
一時帰国中に友達と会う?会わない?
待ちに待った一時帰国。
あれもやりたい、これもやりたい…
食べたいものもいろいろあるでしょうし、買いたいものだって山のよう。
家族との時間もしっかり確保したいし…。
なんて考えていると、すごい超過密スケジュールが出来上がります。
時間にもお金にも、そして体力にも限界があるのに。
日本の友達ともできれば会いたい…。
限られた時間のなかで、緊急度・重要度の高いタスクから予定を入れていく、という人は多いのではないでしょうか。
せっかくの日本だからゆっくりリラックスする時間も欲しいですよね。
で、たどり着くポイントは、
一時帰国中に、友達とどれくらい会うのか?
ということ。
一時帰国中の友達との時間
一時帰国の間に、日本の友達とどれくらい時間を過ごすのか?という問いに対する答えは、もちろん「人それぞれ」。
海外移住前に日本でどんな生活をしていたか、自分や日本の友達のライフステージがどこなのか、などにも左右されます。
自分も友達もほとんどが独身、という場合はわりと会う時間を作りやすいですよね。
でも、どちらか一方が乳幼児の子育て中とか、家族の介護中とか、距離的に遠いなどの場合、会うこと自体が大変なことも…。
家族が一緒に帰国する場合、自分一人が友達と遊ぶために出かけるのって、けっこう難しいんです。
海外移住すると友情の継続には努力がいる
「去るものは日々に疎し」
悲しいかな、これは本当にそうだなと実感します。
英語でもよく会話の中で「Out of sight, out of mind」と言うので、距離が人々の交流の妨げになるのは万国共通。
海外移住に限らず、住む場所が離れると、途絶えてしまう付き合いって多いもの。
中学時代の同級生とずっと交流していますか?
高校時代の同級生はどうですか?
年々つきあいが減っている、なんていうことはないでしょうか。
みんな誰でも日々の生活の中でのおつきあいが中心になるので、遠くに引っ越してしまった人とずっと密に交流を続けていくのは難しいものです。
一時帰国のときに、「友達と会うのがおっくうかも…」と思ってしまう気持ちは自然なものかもしれません。
普段の生活環境が大きく違うため、共通の話題が少なくなる
暮らしが変わるため、海外移住者の価値観が変わっていく
一時帰国中は忙しいので、単純に時間がとれない
といった理由から、「一時帰国では友達に会わない」という選択をする人も少なくないようです。
共通の話題が少なくなるから
結婚をしたり子供が生まれたりなど、ライフステージが移り変わるに従って、とくに女性の場合は「共通の話題」が変わるんですよね。
そこに、海外生活というもうひとつの違いが重なると、本当に話を合わせにくくなるもの。
移住後にすぐ結婚・出産を経験した筆者ですが、数年後にかつての同僚たちとランチをしたことがありました。
女性同僚が4〜5人きてくれて、うれしかったのですが、話題についていけず困惑したのを覚えています。
全員が独身でバリバリ働いている人たちでした(こっちはアラフォー子育て中)。
海外に引っ越し後、わりとすぐに交流が途絶えた人もいます。
ほとんど会う機会がなくて、年賀状のやりとりだけだった人などとは、おつきあいがなくなりました。
海外引っ越し後も、メールのやり取りなどをしていたけれど、何年か経って次第に連絡がなくなった人もいます。
いっぽうで、古くからの地元の友達や、移住前に頻繁に会っていた友達とはずっとつきあいが続いています。
いつでも変わらない笑顔で「待ってたよ〜!」と言ってもらえると本当にうれしいものですね。
価値観も変わってくるから
男性はどうなのかわかりませんが、女性は卒業、就職、結婚、出産などの節目ごとにつきあう友達が変わっていくことが多いように思います。
学生時代の友達とは、卒業・就職で一区切り。
たまに会っても、それぞれの会社のことや恋人の話に終始したり。
就職後は、やはり会社の仲間同士で飲みに行ったり旅行したりと、仕事関連の友人とのつきあいが多くなります。
そして結婚・出産を経ると、またつきあいの範囲が大幅に変わるんですよね。
それは女性の人生には、大切な節目がいくつかあるため、価値観がどんどん変わっていくからではないでしょうか。
海外移住した人は、異文化でのさまざまな経験をします。
価値観も変わってくるでしょう。
そのため、ますます以前の友達とは「ちょっと話が合わないかも」という状態になっていくわけです。
一時帰国は忙しいから
「たまの日本、実家に帰って上げ膳据え膳でゆっくり…」
なんていうことができたのは、せいぜい20代独身時代の一時帰国でしたね。
周りを見ていると、一時帰国の様相がどんどんかわります。
日本の両親に孫を見せに帰る
から
日本語教育のために日本の学校に通わせる
になり、
日本の両親が弱ってきたので、その世話のために帰国する
になっていきます。
いずれの場合も、「一人のんきに親に甘えに実家に帰ろう」ではないです。
お役所関係の手続き、運転免許更新、親戚付き合い、冠婚葬祭、入退院のサポート、介護サポートの手続き、実家の整理などやること山盛りの一時帰国です。
忙しいので、「どうしても会いたい」人としか会う時間が作れない、というのが現実でしょう。
▼ 海外在住者の日本への一時帰国は、準備も含め、やることがいっぱい。たまにしか帰れない日本の時間を有効に過ごしてやり残しがないようにするためのヒントをご紹介します。
一時帰国中に「友達に会わなくては」と思う理由とは?
毎回、一時帰国の予定を組むときに
「友達どうしよう」
と悩みます。
もう何年も「会いたいな」と思いつつ会えずにいる人もいます。
でも、帰国期間中のスケジュールを見ると、友達と会う時間をどう作るか悩むんですよね。
やはり気を許せる友達が懐かしいから
学生時代から海外、という人はちょっと考え方が違うかもしれませんが…。
多くの在外日本人は、日本での社会人経験を経て海外移住しているわけです。30代、40代で外国生活をスタートしている人も少なくありません。
やはり、年齢が高くなるほど友達づきあいも遠慮と気遣いをするようになるんですよ。
特に、日本人同士のつきあいは、お互いに遠慮があります。
今後も長くつきあうであろう日本人社会とは、付かず離れず良い関係でいたいものですから。
また、大人世代での移住では心を割って話せる人を見つけるのは、けっこう難しいもの。
現地人の同性の友人を作るのも、これまた難しい…(なぜなんでしょう、「海外友人あるある」かも)。
だから、日本に帰国した時ぐらいは、多くを語らずとも分かり合える友達と会いたくなるんです。
▼ 海外生活でなかなか友達ができなくて寂しい…。孤独になりがちな外国での暮らしで、友達を作るコツと、寂しくてたまらない時の対処法についてご案内します。
会えるときに会っておきたいから
これは、年齢を重ねていくと痛感することですが、お互いいつまでも元気で動けるわけじゃないんですよね。
親の介護や看取りを経験すると、自分の体力の衰えも感じるようになってきます。
友達の中には、病気療養中という人も出てきます。
自分自身が健康に不安を抱える人もいるでしょう。
だから、一時帰国中に会える友達とは、なるべく会っておきたいという気持ちになるんですね。
海外在住者の「イメージ」にとらわれるから
「一時帰国で、ぜひとも日本の友達にできるだけ会わなくては!」と、もしプレッシャーに感じるなら、もしかしたら、イメージにとらわれているかもしれません。
日本に帰ったら、たくさんの友達とご飯食べたり飲み会したり、楽しく過ごしてこなくては…、みたいな。
「SNSをしょっちゅうチェックしているんだよね〜」という海外在住者、多いですよ。
そこには、貴重な現地のライブ情報がいっぱいあるからです。
同時に、ちょっと嫉妬してしまうようなキラキラ情報もいっぱい出てくるのがSNS。
一時帰国のレポートは、読んで面白く、お役立ち情報もたくさんです。
ですが、友達と会った、グループで飲み会をした、友達からプレゼントもらった、などなど、うらやましいお話もたくさん。
そして、在住者間の一時帰国報告もさかん。
日本の友達との楽しかった思い出など、いろいろ話してくれるわけです。
「日本に行きたーい」と日々願っている在住者としては、内心モヤモヤする情報かもしれませんよね。
「友達たくさん」にこだわる必要はない
私たちはもしかしたら「友達がたくさんいることは正しいことである」というイメージに囚われ過ぎているのかもしれませんよね。
日本人に限らず、「友達がたくさんいる=人から正しく評価されている」、みたいな固定観念を持っている人が多いと思います。
大人になったら「友達たくさん」にこだわる必要はない、と考えを変えていくとラクなんですが…。
環境によって疎遠になるのは当然
先述のように、ライフステージによってつきあう人たちが変わっていくのはごく普通のこと。
海外に住むという時点で、環境が大きく変わります。
だから、それまでの友達づきあいが変わるのも無理はないですよね。
海外在住の人が、日本の友達と疎遠になるのは、もうほんとこれは仕方のないことです。
みんな自分と自分の家族のことで忙しいわけですから。
「会わない」選択肢も正しい
「一時帰国の日程が慌ただしそうだな」と思ったら、無理に時間を作ってまで友達と会うことはないかもしれません。
会うために「努力が必要」と感じる場合、会わない選択肢も正しいと思いますね。
億劫に感じる相手とは、無理に時間を捻出することはないですよ。
そもそも、本当に会いたい友達なら、お互いなんとしてでも時間を作るものですから。
無理してでも会うべき友達とは?
多少無理してでも会ったほうがいいのは、どんな友達なのでしょうか。
個人的には、「この先もずっと長いつきあいをしていきたいと心から思える友人」とは、帰国したら必ず会うようにしています。
移住前は東京で働いていたので、知り合いといえば首都圏在住がほとんど。
ところが一時帰国では、生まれ育った地元(田舎)に滞在することがほとんど。
なので、わざわざ東京に出向いて会う時間を作ります。
また、共通の話題が多くて、会うことでお互い元気になれるような友人とは、積極的に時間を作って会いに行きます。
そして最後に必ず「次回まで元気でいようね!」と言って別れますね。
こういった友達には、海外生活で孤独だな…というときもずいぶん助けられてきました。
ありがたいことですよね。
まとめ
一時帰国、独身の時は「ひたすら楽しい」だけでした。日本の友達と集まってご飯を食べたり、遊びに行ったり。
ところが、お互いに家庭を持つと状況は変わるもの。
家族同伴での一時帰国では、自分のことに割ける時間は限られていますよね。
「どうしてもこの人と会っておきたい」
と思う人のほかは
「会わなくてもいいか」
という選択肢もアリです。
家族のことで忙しい数年間会えなくても、ご縁のある友達とは、また余裕を持って会える時期がめぐってくると思うんです。
限られた時間(と予算!)の一時帰国、今一番大切なことを最優先にして最大限楽しみたいものですよね!