「フランスの薬局はすごい!」って言うけれど、
いったい何がそんなにすごいの?ドラッグストアとどう違うの?
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
パリ大好き、フランス大好き!という人の間で評判なのが、「フランスの薬局」。
薬局(ファルマシー)は、フランス人にとって暮らしの強力なパートナーというだけでなく、とっても身近な「美と健康の総合ワンダーランド」。
フランスの薬局には、処方箋薬だけでなくいろいろな市販薬が売られているのはもちろん、コスメやスキンケア、アロマオイル、サプリメントなどが並んでいます。
今回は、コスメ大好き女子や健康志向女子にとって、心ワクワクの「フランスの薬局」についてご紹介したいと思います!
目次
フランスの薬局は頼りになる!
なぜ「フランスの薬局」?
薬局、薬局って、なにがそんなにすごいのかって思いますよね。
フランスはカソリックの国で、「日曜」は安息日。労働者の権利もきっちり守られています。だから、日本のように24時間営業のコンビニがあちらこちらにあるわけではありません。アメリカのように24時間営業の大型スーパーもありません。
はっきり言って、サービス慣れしている日本人にとっては、いろいろ不便。
その中で、「ここだけはお客ファースト!」と呼べる場所が薬局なんです。
どんな街にも村にもある薬局
フランスでは、よほどの山奥以外、どこにいっても必ず薬局は見つかります。
大きな都市では、街角ごとにあるくらい。
しかも、ある程度の規模の街なら年中無休、夜間も営業の薬局もあるんですよ。
的確なアドバイスが嬉しい
薬局のカウンターで働く薬剤師さんたちは、不調に悩める市民の強い味方。症状に合わせて薬をアドバイスしてくれるので安心です。
学童の間では、かなり定番の悩みに「頭じらみ」があります。低学年の間に、みんな1回はうつされるくらい、日常の出来事ですが、その処置は本当に大変なんです。
日本人のお母さんの多くは「しらみ」自体を見たことがないですよね。こういう時、薬剤師さんに相談するとすぐに見つけてくれて、処置の方法も丁寧にアドバイスしてもらえるので助かります。
簡単に医者にかかれない事情
日本と違って、病院も医院もすべて完全予約制のフランス。ちょっと具合が悪くて医者に診てもらいたくても、予約が取れるのは数日後だったりします。
こういう時も、薬局は頼りになります。パパッと薬を選んでくれて、どのように養生すればよいかもアドバイスしてくれます。
また、フランスの新型コロナウィルス検査やワクチンが、いち早く、しかも気軽に受けられるようになったのも薬局の存在が大きいんですよ。
ネットの予約サイトでサクッと予約できるし、薬剤師さんが素早く検査やワクチン接種をしてくれます(ものすごく注射が上手な薬剤師さんが多い!)。
海外での暮らしは楽しいことも多いけれど、なかなか大変なことも沢山!その一つが病気にかかった時。フランスで不便だなあと思うのが医療機関。かなり面倒で時間のかかるフランスの医療機関での受診など、病気になった時の「大変」をご紹介しています。
フランスの薬局は楽しい
フランスの薬局、病気や怪我の時に頼りになるだけではないんです。
日本にもファンの多い、いわゆる「薬局コスメ」がどーんと勢ぞろいしています。
価格も、ぜんぶリーズナブル。
スキンケア製品は、お店によって価格がけっこう違うんですね。
バーゲン価格で知られる薬局は、いつ行っても激混みで長蛇の列だったりしますよ。
薬局コスメのパラダイス
「薬局コスメ」について少しご紹介しますね。
百貨店や、化粧品店に並ぶブランドとはちょっと違っていたりします。
有名ブランドのスキンケアがずら〜り
日本でもドラッグストアなどで扱われていて、馴染みのあるブランドもあります。
たとえば、アヴェンヌ(Avène)。敏感肌にもやさしいブランドとしてよく知られていますよね。
また、ラロッシュポゼ(La Roche-Posay)も、最近ではネットショップなどで気軽に買えるようになったので、ご存知の方も多いでしょう。
それから、自然医薬品や化粧品で有名なヴェレダ(WELEDA)もフランスの薬局ならではのアイテム。
ラロッシュポゼのおすすめアイテム
私は、スキンケアのアイテムをラロッシュポゼに変えて以来、肌トラブルが起こらなくなったんですよね。
例えば、敏感肌用に処方されている、トレリアンというシリーズは肌トラブルを起こしがちな産後や更年期におすすめ。
筆者自身の経験ですが、かゆみが出て困っていた肌を救ってくれた、神アイテムです。
また、同じラロッシュポゼのアイメイクアップリムーバー、「レスペクティッシム」も敏感肌にはぜひぜひおすすめしたいアイテム。
ウォータープルーフのアイライナーやマスカラもスッキリ落としてくれます。
フランスに移住して、レスペクティッシムを使うようになって以来、まぶた周りの肌トラブルも起こらなくなりました。
ヴェレダ(WELEDA)のおすすめアイテム
オーガニックコスメ好きなひとの間で根強い人気の、ヴェレダ。
フランスでは、通販はもちろんのこと薬局や有機製品(ビオ)ショップで気軽に買えます。
私も長年愛用している製品がいくつかあって、なかでもボディオイルはいつも常備しているお役立ちアイテム。
ヴェレダのボディオイルは9種類。
その中で、カレンドラマッサージオイルとアルニカマッサージオイルがうちのマストアイテムなんです。
カレンドラマッサージオイル
保湿力に優れたカレンドラマッサージオイルは、妊娠中の会陰マッサージや妊娠線予防から使っていて、更年期の肌の保湿にも欠かせません。
▶︎ ヴェレダのカレンドラマッサージオイルについて、詳しくはこちらの記事でご紹介しています>> 【ヴェレダ カレンドラオイル】愛用歴15年の筆者が使用感をレビュー!
オイルなのにサラッとしていて伸びが良く、スッと馴染むので塗った後すぐに服を着てもベタベタしないのも大きなメリットです。
アルニカマッサージオイル
フランスでは、アルニカはとっても身近な存在。
高原に咲くアルニカというキク科の植物から抽出したエキスは、消毒作用、血行促進効果、鎮痛効果、治癒力の促進などの作用があるそう(参照:ヴェレダ公式サイト)。
転んだりぶつけたりしたときに、アルニカのクリームやジェルを塗っておくと痛みや内出血が抑えられると言われていて、どこの家庭にも一本はある「フランスの常備薬」です。
うちでは、ヴェレダのアルニカオイルを常備しておいて、筋肉痛や腰痛・肩こりの緩和に使っています。
▶︎ ヴェレダのアルニカマッサージオイルについて、詳しくはこちらの記事でご紹介しています>> 【ヴェレダ アルニカオイル(レビュー)】セルフケアでコリや痛みをラクに!
スキーや登山の後に、このオイルでゆるくマッサージしておくと、普段かなり運動不足でも翌日がとってもラクです!
冬の乾燥、夏の紫外線、お肌のかゆみに悩んでいませんか?ヴェレダのオーガニックオイルでかんたんに心地よく乾燥肌のセルフケアはいかがでしょうか。ヴェレダに助けられた体験談は、こちらから:
真面目でおしゃれなブランドたち
皮膚科医御用達のブランドたち
アヴェンヌのように、全世界規模で有名なもの以外にも、安心して使える真面目でおしゃれなブランドもたくさんあります。
妊婦さんや赤ちゃんに人気のムステラ(Mustela)。
皮膚科医の多くが肌トラブル時に処方してくれることが多い、アデルマ(A-Derma)、ユーセリン(Eucerin)。
お悩み別ヘアケアではクロラーヌ(Klorane)が人気です。
マダム御用達のニュクス
また、フランス女性のツルピカ足を生み出す、プロディジューオイルで有名なニュクス(Nuxe)も薬局コスメの主役の一つです。
オイルにも何種類かあるのですが、素足で出かけるときにこのオイルをサッと塗るだけでなんとなく肌が違って見えるのがすごいところ。
街ゆくフランスの普通のマダムたちは冬以外は素足ですが、みんな足がツルピカ。なぜなのか、理由を探ってみました。
全国的には出回っていない、ご当地コスメもあります。
フランチアルプスの最高峰モンブランのお膝元、サンジェルベの温泉水を使ったサンジェルベモンブラン(Saint-Gervais Mont Blanc)のスキンケアは、実は、超優れものなんです。(日本のネットコスメショップでも買えるようになるといいなあ)
アロマファンにもパラダイス
ハーブが普段の生活に溢れている国、フランス。
もちろん、アロマ系の商品も充実していますよー!
アロマオイルやフラワーメディスンまで
ごく普通の街の薬局でも、いろいろなアロマオイルが売られています。
しかも、価格は超リーズナブルなものがほとんどです。有機農法によるアロマオイル10ミリリットルボトルが10ユーロ以下で買えたりしますよ。
フラワーメディスンで知られる、バッチフラワーレメディの商品も気軽に買えます。
フランスの薬局、アロマ好きなら超ハイテンションになってしまう品揃えかと思います。
各種サプリも勢ぞろい
サブリメント摂取に積極的なのは、アメリカ人と日本人だけかと思っていた私。
確かに周囲のフランス人には、それほどサプリメントに一生懸命な人を見かけません。
でも、薬局にいけば、あるわあるわ、多種多様なサプリが山のように売られています。ただ、日本のドラッグストアで売られているサプリメントのようにパッケージがわかりやすくない、という印象です。
しかも大箱が多く、「ちょっと試してみようかな」という気持ちになれないところが難点。
フランスの「普段」が見られて楽しい
フランスの薬局、薬やコスメ以外にも、フランスの日常が見られて楽しいですよ。特に、季節ごとの「季節アイテム」も面白いです。
ゆたんぽ
夏が終わって、秋風が吹くと薬局の店頭には湯たんぽが並びます。
動物のぬいぐるみカバーに入った可愛いものから、昭和の水まくら風のゴムむき出しのザ・湯たんぽまで。
これらを見かけるようになると、一気に冬が近づきます。
新学期必須アイテム
長いバカンスが終わって学校が始まると、流行するのは風邪じゃなくて、まずは頭じらみ!
この21世紀に、です。
なので、頭じらみ予防スプレーや、頭じらみ撃退シャンプーなどが並びます。
(実は日本の学校でも、じわじわと頭じらみ問題は起きているそうですね)
夏用品
イースター明け、急に日差しが夏めいてくると、日焼け止め、虫刺されクリームに虫刺されスプレーなどがどーんとカウンター横に陣取ります。
最近よく見かけるのは、蚊よけの子供用ブレスレット。ハーブ油を浸透させたもので、フランスではシトロネル(Citronnelle)とよぶ、レモンバームが使われています。
さすがに、渦巻き型の蚊取り線香はみかけないですね。
フランスの薬局とドラッグストアの違い
「じゃあ、フランスの薬局って、ドラッグストアと同じような感じじゃないの?」と、思いますよね。
どこが違うのかというと、次の2点かと思います。
品揃えが違う
まず、品揃えが違いますね。
フランスの薬局では、雑貨、家庭用品、食品は置いていません。
プロのアドバイスが受けられる
店舗は、こじんまりとしたところが多く、カウンターがいくつかあり、数人の薬剤師さんが対応するケースが多いです。
日本のドラッグストアでも薬剤師さんやアドバイザーの方がいますよね。
フランスの場合、それが何人も並んでいて、それぞれに深い薬品の知識を持っているので、じっくりアドバイスを受けやすいのです。
また、スキンケアを多く扱う店舗では、専門のアドバイザーがいてお肌の悩みにとても的確に答えてくれるんです。
しかも、化粧品店のように「売ろうとする押し」がなく、とっても中立的なので助かります。
まとめ
フランスでは、どんな小さな街にも必ずあるのがパン屋、バー、薬局。大きな街では、街角ごとに薬局のシンボル、緑の十字がきらめく看板がみえます。
薬を売るだけでなく、薬局コスメと呼ばれるスキンケアの品揃えも豊富なお店が多いのです。
日本でもよく名前を知られているブランドもたくさん並んでいます。薬局で働く薬剤師さんは、知識が豊富で親切丁寧、とても頼りになる存在。
フランスを旅行するなら、ぜひ立ち寄っていただきたいスポットのひとつです!