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【フランス生活ここが大変】病気の時、すぐにお医者さんにかかれない!

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フランスの医療システムって、かなり面倒くさいって本当?

どんなところが面倒なんでしょうか?

 

こんにちは、まのん@ManonYoshinoです。

「フランスの医療システム、超めんどう!」。これ、滞在者の間でよく話題になります。本当に、めんどう、というより時間がかかるのです。

日本との違いって、いろいろありますが、多くの日本人がストレスに思う医療システムについて、今回はご紹介します。

 

フランスへの移住や留学をお考えのかた、駐在されるかた、医療の現実がわかりますよ。渡仏のための、心の準備の参考にしていただけたらうれしいです!

 

フランスで医療機関にかかる時

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フランスに到着したら、おそらく滞在許可証の申請などと同時期に、社会保険(セキュリテ・ソシアル)の申し込みもされることでしょう。保険証は、「カルト・ヴィタル」と呼ばれ、現在は顔写真までつきます。

お医者に行く時には、この社会保険証が必要になります。

すべての窓口「かかりつけ医」

まず最初に、「かかりつけ医(Médicin Traitant)」というのを決める必要があります。

すべての診療の窓口が、この「かかりつけ医」として登録した総合医になるからです。

予約が必ず必要

日本のように、とりあえず医院に行ってしまって待てば診てもらえる、というわけにはいかないんです。

必ず予約をします。

「風邪をひいたので、ちょっと診てもらって薬出してもらおう」と思っても、予約が取れるのは数日後だったり。熱を出して咳き込みながら診察日を待っている間に、自然治癒してしまったりもします。

専門医には直接かからない

通常、「かかりつけ医」が最初に診察して、状態によって専門医に紹介状を書きます。

とはいえ、皮膚科や眼科などは、直接連絡して予約を取ってしまうことも多いかもしれません。

なんでも分業

日本でも医薬分業が進んでいて、薬は調剤薬局へというケースが多いですよね。

フランスは、そんなもんじゃないです(笑)。

例えば、胃の不調で医者にかかりたい時。次のようになります。

【フランスで「胃の不調」。どうする?】

  1. 「かかりつけ医」の予約を取る
  2. 「かかりつけ医」の診察を受け、判断を仰ぐ。血液検査と、胃カメラが必要と判断される。
  3. 「臨床検査センター」に行き、血液検査を受ける。
  4. 総合病院の「消化器内科医」の予約を取る。
  5. 「消化器内科医」の診察を受ける。胃カメラの予約を取る。
  6. 日を改めて半日入院し、胃カメラの検査を受ける。
  7. 異常なしのお墨付きをもらい終了!

「あら、日本だって同じよ」と思われるかもしれませんが、日本だったら最初から消化器内科のある病院に行くことが多いかと思います。一カ所で済みますよね。

何カ所も回る分、時間ももちろんかかりますよ〜。

ちょっとした血液検査や、エコーにもすべて専門の機関にかかる必要があるのが、かなり面倒なところかと思います。

 

つぎに、インフルエンザの予防接種を受けたい時。次のようになります。

【フランスで「インフルエンザの予防接種を受けたい!」。どうする?】

  1. 「かかりつけ医」の予約を取る。
  2. 「かかりつけ医」の診察を受け、インフルエンザ予防接種の処方箋を書いてもらう。
  3. 薬局に出かけ、予防接種の注射を買う。
  4. 「かかりつけ医」に再度行って注射をしてもらうか、「看護師」の予約を取り、看護師オフィスに行って注射をしてもらう。

ね、面倒でしょ。

「かかりつけ医」の超繁忙期

子供が学齢期になって初めて知ったのですが。。。

「かかりつけ医」の先生、6月の後半と9月の前半はとても混んでいます。予約を取ろうと思っても急患以外は数週間後になったり。

そのわけは、子供の「健康診断書」。

9月新学期にすべての習い事が一斉にスタートするんですね。スポーツ系は「健康診断書」の提出を求められるので、習い事の登録時期6月後半と9月前半は、診断書のためにお医者さんは大忙しなんです。

おそるべし「初診」の待ち期間

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予約なしにはかかれないフランスのお医者さん。

専門医に初めてかかる時は特に、診察日までの待ち期間が信じられないくらい長いのです。

  • 眼科で10ヶ月から1年。
  • 皮膚科で3ヶ月から半年。
  • 大学病院の婦人科も半年(かかりつけの町の婦人科医の紹介状の内容によってはすぐに診てくれる)。

歯医者や、皮膚科なんて、つらいはすぐにでも見てもらいたいですよね?

(裏技あり!どのお医者さんも「急患枠」を持っており、症状を電話で説明すれば数日後の予約が取れることもあります。「とてもつらいんです、なんとかなりませんか?」でもっと早く診てもらえることも。。。)

フランスで急病、さあどうする?

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風邪やインフルエンザ、急性胃腸炎のとき

どうしてもすぐにお医者さんにかかりたい!という辛い症状があるときはどうするのか?

SOSメディサン

救急車を呼ぶほどの重篤な症状ではないけれど、動くのも辛いという時。そして、夜間。そういう時の味方が、「SOSメディサン」!

電話一つで、家まで往診してくれる頼もしいお医者さんたちです。

往診料は加算されますが、1〜2時間で来てくれて、診察し、処方箋を書いてくれるのでとても助かります。(ただ、その処方箋を持って薬局に行ってくれる人がそばにいないと、どうにもならないですけども)

白衣とか着ていなくて、ごく普通の人が来ます。

「え?登山の帰りですか?」みたいな人とか、「となりのお姉ちゃん」みたいな人とか。

すごく自由な感じ。でも頼りになります。

薬局

普段は、薬局コスメや薬局スキンケアで「女子ワンダーランド」的な薬局。

でも、病気や軽い怪我には本当に頼りになる存在なんですよ。

どの街角の薬局でも、薬剤師さんたちは豊富な経験と知識を持っていて、とてもしっかりとしたアドバイスをくれます。

そして症状に合わせて薬を選んでくれますよ。

 

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すぐ診察してくれる内科もある

総合医が何人かで医院をシェアしているところでは、電話して症状を訴えるとその日のうちに診てくれる場合もあります。

特に、小児科医が絶対的に不足しているフランスでは、子供も総合医で診てもらうことが多く、そういったお医者さんはわりと融通を利かせてくれたりするんですね。

このへんは、現地の口コミがモノを言うかもしれません。

大きな怪我や重篤なケース

車で動かせるようなら、総合病院の急患受付へ運びます。ただ、待ち時間がとても長くて辛いかもしれません。

本当に重篤な場合は、救急車を呼びます。わかりにくいのは、救急要請番号が2種類あること。

15 番 ー SAMU(サミュ、Service d’ Aide Medicale Urgente)

18 番 ー Pompier(ポンピエ、消防署)

サミュには、医師が同乗可能だそうで、車内での治療が可能とのことです。ポンピエだと救急搬送になり、救急病院に送られて治療をうけるそうです。

フランスで「健康診断」?

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定期検診や人間ドックはない

集団検診というものが存在しないフランス。子供達も、6歳のときに一度だけ幼稚園に医師が来て6歳児検診があっただけです。

日本では、毎年身体検査が行われ、その他にも眼科検診や歯科検診、予防注射の集団接種などがありますよね。会社員も、毎年の定期検診が義務付けられていると思います。

自治体でも定期検診を行っていて、住民票のある役所から定期検診の案内が送られてきますね。

 

フランスでは、自己管理、自己責任です。子供の歯の衛生も、自分の目も、自分で管理してきちんと定期的に医師の診察を受けないといけないんです。

基本的に、予防医学というよりも対処医学(?)という感じ。でも、平均寿命は日本とほとんど変わらないようですよ。

特定のがん検診の案内は来る

定期検診はないフランスですが、「大腸がん」と「乳がん」に関しては50歳以上になると、定期的な検診案内が送られてきます。

50歳から罹患率があがるからだそうです。

また、婦人科に定期的に通うことは「常識」で、それさえ怠らなければ、先生がきちんと子宮がん検診をしてくれます。

同時に乳房の触診もしてくれ、乳がん検診についてもコントロールしてくれて安心です。

職場によっては簡単な検診あり

企業で働いている人の中には、会社で簡単な検診がある場合もあります。

夫は年に1回、産業医の検診を受けているようですよ。といっても、すごくかんたんなものだそうです。

まとめ

国が変われば医療システムも変わるものです。

あらゆる医療機関が分業されているフランス。

それぞれが専門家、という見方もできる一方、患者としてはあちこち回らなくてはいけないのでかなりつらいこともあります。

時間がかかるのを見越して、先を読みつつ予約を確保するのが大切かと思います。

 

 

 

ABOUT ME
吉野まのん@英語生活
英語で暮らし、フランス語に悩み、日本語教育にも頭を抱えるヨーロッパ在住の昭和組。受験英語は超苦手だったのに「言葉としての英語」に惹かれ卒業後はイギリスに。カナダ・アメリカ・東京で長年働いたのち、ヨーロッパ移住。英語や外国語に関することや仕事のこと、外国生活のあれやこれやを発信中。

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