外国人彼氏と結婚の話が…
国際結婚になるけれど、
本当に大丈夫か不安。
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
外国人彼氏との国際結婚。
海外生活の経験のある人も多いでしょうし、外国人との恋愛が初めてではないという人も多いでしょう。
でも、結婚となると話は別かもしれません。
日本人同士の結婚だって、全く環境の違う家庭で育った二人が家族になって行く過程にはいろんな困難があるもの。
それが国際結婚となれば、さらに壁が高く感じるのは無理のない話です。
今、国際結婚は決して珍しいことではないとはいえ、相手は異文化で生まれ育った人なんですから。
話す言葉も違えば、習慣も違いますよね。
結婚はタイミングだ、勢いだという人もいますが、国際結婚は情熱に任せて決めてしまうのはリスキー。「よりいっそう冷静に判断したほうがいい」と思います。
この記事では、
国際結婚に踏み切る前の注意点
を、10のポイントでご紹介します。
国際結婚で相手国に移住して15年の管理人ですが、うまくいく国際結婚とダメになる国際結婚を身近で見てきて痛感することをまとめたものです。
国際結婚を決める前に考えておきたいこと
結婚を決めるときって、ある意味「お祭り的」な気分の盛り上がりがあるんじゃないでしょうか。
自分のときを振り返ると、なんというか二人のエネルギーが「結婚」というゴールに向かって全速力で突き進む…という感じ。
「結婚なんて勢いだよ」という人もいますが、けっこう的を得ているかもしれません。
でも、待って!
国際結婚は勢いだけで突き進むと、あとで大変かもしれませんよ。
勢いと情熱だけで決めてはいけない
どちらからプロポーズしたとしても、大好きな彼と「これから家族になろう」なんて、めちゃくちゃうれしい時間だと思います。
ただ、外国人との結婚について、その決断がもたらす未来を慎重に考えたほうがいいですよ。
国際結婚を勢いと情熱だけで決めてはいけない理由、私が考えるのは次の4つです。
理由その1. 夫婦どちらかが外国人として生きる意味
国籍の違う二人が一緒に暮らすには、少なくともどちらか一方が外国人として生活していくこと。
もともと彼の母国が大好きで、その国で生活経験もあり…という場合はまだしも、ゼロから外国で生活基盤を作り上げるのは大仕事です。
滞在許可証の申請や更新だって、外国人ゆえのこと。
慣れない間はアタフタするし、年月が経つと「やっぱり日本の方が肌に合う」と痛感する人も多いです。
相手が日本で暮らすという場合も、また別の大変さがあります。
日本語がネイティブ並みというケースを除くと、役所関係や銀行、保険などすべての手続きを日本人配偶者がすることになります。
また、通訳しなければいけない場面も多いですし、言葉のサポートがずっと続いて行きます。
さらには、「やっぱり自分の国に戻りたい…」となった配偶者とどう暮らしていくのかも、年を重ねると起こりがちな悩みかもしれません。
理由その2. 言葉の壁、文化の壁はけっこう高い
結婚してから何年たっても言葉の壁を感じる、という移住者はけっこう多いです。
自分もそのひとり。
単なる恋人としての国際恋愛なら気にならなかった文化の違いも、結婚して生活していく中で強く感じるようになるものです。
結婚って、毎日の「普段の暮らし」ですから。
恋愛は非日常、結婚は日常なのでちょっとした違いが気になりだしたら止まらない…ということもあります。
理由その3. 国際結婚はお金がかかる
家族にとって二つの祖国があるのが国際結婚。
どちらの国に住んでも(もしくは第三国)、里帰りにはかなりの費用がかかります。
どちらかの親世代が年をとって、病気や入院、介護が必要…、などというときは年に何度も行き来するケースだって出てきます。
また、移住した配偶者が、本来自国にいたら就けるような仕事を見つけられない場合も多いんですよね。
積んできたキャリアを捨てて国際結婚を選ぶことは、同時にゼロから移民としてスタートを余儀なくされるということでもあります。
理由その4. 国際離婚は本当に大変
幸いなことに身近に国際離婚のケースは本当に少ないんですが、実数としてはかなり多いらしいですよ。
別れたいけれど、経済的に自立が難しいから耐え忍ぶという人も結構いるのではと思いますね。
また、国によっては離婚しても共同親権となるため、子どもを連れて日本に本帰国することができない、という場合も…。
相手の合意なしに子どもを国外に連れ出すことは、犯罪になってしまいます。
ある知人は、夫婦関係が破綻しても子供が成長するまで10年以上もの間、家庭内離婚状態で我慢していました。
国際結婚の前にチェックしておきたいこと
結婚をするなら、末長く幸せに暮らしたいもの。
国際結婚をするなら、チェックしておきたいことは具体的に次の10点です。
- 無理せず話せる共通言語があるか
- 二人の価値観が似ているか
- お互いに理解しあえているか
- 思いやれる相手か
- お互いを尊重しあえるか
- 金銭感覚が似ているか
- 食の好みが合うか
- 居住国はどこか
- 精神的に無理なく外国に暮らせるか
- お互いの親族との距離感はどうか
ひとつずつみていきましょう。
チェック1. 無理せず話せる共通言語はある?
「愛があれば言葉なんていらない」
ある意味、真理ではありますが現実的ではありません。
何をするにも会話が成り立たなくては、進まないですよね。
片言でもなんとかなる、というのは情熱たっぷりの新婚時期までではないでしょうか。
子どもができたらなおさら、夫婦で相談することが山のようにあります。
国際結婚を選ぶなら、お互いが無理せずに議論しあえる共通言語が必要ではと思います。
チェック2. 彼と本当に価値観が合う?
国際結婚の場合、あたりまえですが結婚相手とは言葉も違うし育ってきた文化や習慣も違います。
長く一緒に暮らしていくと「もともと違っていた部分」がクローズアップされることもあるんですよね。
親族との関係、子どもの教育、自分たちの老後など、カップルとしていろんな問題に直面することって多いです。
「もともと違っていた部分」が、相手の嫌な面として表面化することも…。
自分たちにとって大切なことはなんなのか、価値観の合う相手とは、その基本がブレないので、家族として安定した関係を保てるのではと思います。
チェック3. お互いをちゃんと理解できている?
言葉の壁もあるし、恋人として盛り上がっていても、意外とお互いを深くは理解できていないカップルがいます。
自分は、夫と出会ってから20年近くになりますが、いまだに新しい発見がありますよ。
「へえ、こんなこと思ってたんだ」
「こんな風に感じる人なんだ」
結婚生活を営む中で段々にお互いを理解しあっていく、という部分も確かにあります。
でも、外国人と結婚するなら、できるだけお互いの性格や考え方などをしっかり理解しあってからのほうがいいと思いますね。
チェック4. お互いに思いやれる?
どちらかが必ず「外国人」として暮らしていくことになる国際結婚。
うまくいく最大の秘訣は、思いやりだと思います。
言葉がうまく通じず凹んでしまっても、外国人だからと不公平な扱いをされても、パートナーの思いやり一つで頑張れるものなんですよね。
逆に、自分の国で暮らす側の配偶者にだって苦労はあるもの。
国際結婚をしなければ背負わなくてもよかった責任を、ちゃんと背負ってくれていることに、感謝できるかどうかってとても大切。
どんなカップルでも同じことが言えますが、円満な結婚生活に欠かせないものは「思いやり」かと思いますね。
チェック5. お互いの国と文化を大切に思える?
たまにいるんですが、
「お前のことは好きだけど、日本は大嫌い」
というひと。
お相手の外国人が必ずしも日本を大好きな必要はないけれど、家族になる以上は日本という国も文化も大切に思っては欲しいですよね。
それと同時に、彼の国も文化もちゃんと尊重する態度は必須かと思います。
海外で暮らしていて、自分の国を家族から否定されるのはとても悲しいことなので…。
チェック6. お金の感覚は似ている?
日本人同士の結婚でも金銭感覚が近い相手でないと、一緒に暮らしていくのは辛いもの。
ましてや国際結婚となれば、お金の使いどころが合わないと不幸の元かと思います。
特に問題が生じやすいのが、子どもの教育、帰省費用あたりですね。
教育を子どもの財産と考える人と、そうでない人。
国への里帰りをぜひさせてあげたいと考える人と、お金がかかるから不満に思う人。
結婚前に判断するのは難しいかもしれませんが、「どこにお金をかける人か」をよく見極めるといいですよ。
チェック7. 食の好みは合う?
生まれ育った国が違うのだから、食の好みが違うのは当然かもしれません。
でも、食の好みってものすごく大切。
そして、食へのこだわりの度合いもものすごく大切です。
お金も時間もかけない食事がいい人と、ちゃんと美味しいものを食べたい人が一緒に生活すると長い間にはかなりのストレスになることもあります。
また、ある程度の年齢になった人の多くが口を揃えていうのが、
「年をとるとやっぱり和食!」
ということ。
結婚するなら、日本食(毎日とまでは言わなくても)もOKという人がいいですよ。
チェック8. 居住国はどこか?
国際結婚に必ず付いて回るものの一つ、ビザ。
日本は二重国籍が認められていないため、相手国の市民権を取るというより、永住権という形で住む場合が多いのではないでしょうか。
永住権といっても一度取得したら永久に有効というわけでもありません。
フランスは、配偶者という形で入国しても、最初の数年は1年更新の滞在許可証です。
3回目の更新くらいから10年ビザが取れるようになりますが、申請から許可証が出るまでけっこう時間がかかり、手間でもあります。
結婚後どこに住むかは、重要なポイント。
その後の家族の経済を左右するものでもあるので、注意が必要です。
また、移住する立場の人間が、移住先で暮らしていけるのかもよく考えないといけないですよね。
結婚して夫の国に移り住んだのはいいけれど、精神的に辛くなって離婚するというケースだってありますから…。
外国で家庭を持ち子育てをしていくのは、アウェー状態で頑張り続けるということです。
チェック9. 外国に本当に永住できるのか?
「今は外国暮らしだけれど、年をとったら日本に戻りたい…」
こう考える海外生活者は多いようです。
若いうちは、未知の文化は刺激的。
情熱的な恋をして、夫の国に移り住む。
子どもが生まれて、子育てに夢中な時期があり、やがて自分も年をとる。
子どもが独立して、夫婦二人の暮らしになり、夫に先立たれた時にどうするか?
もしかしたら、移住先では幸せな老後にならないんじゃないだろうか?
先を考えすぎると、目の前の結婚というハードルを越えられなくなります。
でも、「自分は死ぬまで海外で大丈夫かな?」と、ちょっとだけ気に留めておくといいかもしれません。
▼ 国際結婚で海外移住という場合、仕事はどうするべきか?国際恋愛の先のキャリアについての現実をレポート。
チェック10. お互いの親族との距離感は?
「国際結婚だと嫁姑の悩みはないでしょう」
と、よく言われます。
一概に「ない」とはいえず、それぞれの家によると思います。
民族的な違いもあるでしょう。
親子がべったりで、結婚した後もしょっちゅう姑がやってきては世話を焼きたがる家庭もあるようです。
それが原因で離婚に至ったカップルもいます。
ラテンの国フランスでは、親子・親戚の結束が固いですよ。
長期休暇など、何週間も夫側の実家や両親と一緒に過ごすというケースも。
どんな風に親と付き合っているのか、べったりかあっさりか、結婚前にぜひチェックしておきたいところですよね。
▼ 国際結婚の日本人妻は、言葉も文化も世代も違う義母と、どう付き合うのでしょうか?
まとめ
外国人彼氏との恋愛はロマンチック。
パーっと燃え上がって、一気に結婚…なんていうケースもわりとあるんですね。
でも、結婚生活はとても現実的なもの。
国際結婚を決める前にチェックしておきたいポイントをまとめました。
- 無理せず話せる共通言語があるか
- 二人の価値観が似ているか
- お互いに理解しあえているか
- 思いやれる相手か
- お互いを尊重しあえるか
- 金銭感覚が似ているか
- 食の好みが合うか
- 居住国はどこか
- 精神的に無理なく外国に暮らせるか
- お互いの親族との距離感はどうか
本当に末長く幸せに暮らせる相手かどうか、ぜひきっちり見極めましょう。