こんにちは、まのんです。
「海外で、英語を活かして働いてみたい!」と夢を見て、ついに手にした労働許可証! 本当に英語漬けの生活をしていましたが、その頃のことをご紹介したいと思います。
東京でも長いこと働いていたのに、なぜかキャリアのスタート地点だったカナダの職場については、昨日のことのように思い出せます(キャリアというと大げさかもしれませんが、まあ「職務経験」、ですよね)。
よほど印象が強かったんでしょうね。最初ですものね。
最初、最初といいますが、オフィスワークはカナダ出発以前にも若干経験しています。ですが、「自分一人くらい休んでも何の支障もない」仕事だったので、カナダでの仕事とは、真剣味もストレス度も全く別物。
どんな雰囲気だったのでしょう。
カナダで会社員 全体的な雰囲気
もちろん、初めて「会社員」となって仕事を始めた時は、顔面蒼白・食欲ゼロというくらい緊張の毎日でしたよ(笑)。
トレーニングをしてくれる前任者が「残り1週間」という段階だったので、とにかく短期間で吸収する必要がありました。もう、必死。
カナディアンイングリッシュの音に慣れるために、モールの文房具店で3ヶ月ほど働いていたのですが、オフィスで受ける電話は商店にかかってくる簡単な電話とは違っていて、それも緊張の一因でした。
おまけに、一番の若年者&キャリアほぼゼロだったので、電話はほとんど全部、自分が応対しなくてはならなかったのです。
まあ、当時、筆者の下手くそな英語の応対に我慢してくれたお客様がたには申し訳なかったですが、おかげで英語の聞き取りが全然怖くなくなりました。感謝しています。
そんな緊張の日々のあと、慣れてしまえばこっちのもの。カナダの会社員生活、全体的には「日本よりずっとラク」でしたよ。
何がラクって、最大のラクポイントは通勤、ですね。
満員電車にギューギュー詰めで小一時間以上、という某私鉄の通勤を味わった後でしたので、カナダのラクちん通勤は本当に嬉しかったです。
貧乏シングルでしたので、もちろん車など買えるはずも維持できるはずもなく、もっぱら公共交通機関&徒歩でしたが、あまり不自由も感じず、青春を謳歌しておりました。当初のオフィスは、歩いても通える距離だったということもあります。
また、どのオフィスでも、日本と比較すると「こうでなくてはいけない」的な決まりが少なく、あっても緩やかでした。
基本、9時出社だとすると、まあ9時までに会社に行けばいいという感じでしたし、多少遅れても「すみませーん」で済んじゃう。のちに日本で「タイムカードのある会社」で働いた時の厳しさとは比べ物にならないゆるさです。
「1分でも遅れるとボーナスの査定に響きます」、なんてことはないし。。。
服装もうるさく言う人などいないので、比較的自由でした。当時、男性は基本スーツでしたので、さすがに肌の露出の多い服を着る女性はいませんでしたが。私用電話も自由で、みんな会社の電話でバンバン私用電話していました。
おおらかな昼休み
さっと短時間にカフェテリアで昼食を済ますこともありましたし、仕事が立て込んでいる時はサンドイッチを買ってきて食べながら仕事、ということももちろんありました。
一般社員でも残業代とかはつかないので、時間内にどれだけ効率良くやるかが勝負なんですね。
でも、週に何度かは同僚と誘い合って外食ランチ。
そんなときは、必ずと言っていいくらい、アルコールも注文します。まあせいぜい、ワインをグラス1杯とかビールを1本という程度ですが、昼からいい気持ち♪
当然、いろいろな話に花が咲き、時間の感覚もおおらかに。一応、1時間のランチですが、「毎日、外に食べに行くわけじゃないしねー。仕事の打ち合わせも兼ねてるし〜(ホントか?恋愛相談じゃなかったか?)」と言い訳しつつ、2時間近く席を空けていたり。
デスクに戻ったらものすごい数のボイスメール。当時は、Eメールも社内メールもなく、電話だけ。だから伝言は、留守電にボイスメールとして残るのです。
そんな午後もしょっちゅうでした。
同僚も顧客も、おおらかで親切
カナダの人々のお国柄なんでしょうか。それとも、たまたま一緒に働いた同僚や取引先の人たちがみんないい人ばかりだったのでしょうか。
世話好きの同僚もたくさんいたし、顧客の方々もみなさん親切でした。
筆者が若くて頼りなかったから、お姉様方、見てはいられなかったのかもしれませんね(笑)。でも本当に、いろいろな人にとても親切にしてもらいました。
お客様である顧客企業の人たちにも、甘えさせてもらって勉強させてもらっていた感じでした。下手な英語に根気良く付き合っていただいたり、ときには叱られながらも「大丈夫、君を叱っているわけじゃないからね」なんてフォローしていただいたり。
ゆったり暮らせる環境だから、人にも親切になれるのかな、なんて思いました。電車の中でも、みんな譲り合っていたし、困っている人がいたら必ず誰かが助けていました。
ベビーカーのお母さんが、乗り降りに苦労している姿なんて滅多に見かけないのです。必ず乗客の誰かが「お手伝いします」と、サポートしていましたね。子供のお世話はお互い様、という感覚なのかもしれません。
スマイルで広がる人脈
– 「Hi, how are you this morning?」
– 「Good thanks, and you?」
– 「Oh, not too bad, thanks. You know, after all, it’s Friday!」
– 「Yeah, finally. It has been such a week, hasn’t it?」
といった、おきまりの言葉で始まる朝の挨拶。
電話でも同様です。例えば顧客との電話でも、「おはようございます。お世話になっております、株式会社〇〇の吉野です」のような日本の会話よりもぐっとラフなことが多い英語の挨拶。
時と場合にもよりますが、「元気ですかー?」の明るいやりとりがあるだけで、なんとなく心がまろやかになると思うのです。
欧米の人は、目があった他人と「にっこり」を交わします。いい習慣だと思うのです。街でもそうですが、職場でもオフィスビルも、もちろん「にっこり」。しょっちゅう顔をあわせる人たちとは、「にっこり」から「ハロー」に、そしてちょっとしたスモールトークへと交流が広がっていくのです。
そこから意外な人脈が広がることだってあるんですよ。