こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
外国で暮らしてみると、日本とのちょっとした違いに驚いたり、感心したりします。
国によっても、地域によっても、人によっても習慣というものがいろいろ違うのは、日本でも同じこと。
カナダ東部での朝食にまつわる体験をいくつかご紹介します。
週末の朝食には力が入る
カナダに暮らしていた時は20代の独身でしたので、あまり朝食に力を入れていませんでした。
夜寝るのも遅いことが多かったので、朝もどちらかといえば朝食を食べるくらいなら5分でも長く寝ていたいという感じ。
東京の会社員生活の場合、通勤時間が結構長いのでしっかり朝食を食べないと体力が続かなかったのですが、カナダでは職住接近でしたので、朝食抜きで会社に行っても全然オッケー。ついでにデスクでコーヒーと一緒にスナックを食べても全然オッケー。
そのかわり、ゆっくりできる週末にはルームメイトたちとしっかり朝食を食べることも多かったです。
ルームメイトとはいっても、一緒の部屋に住んでいるわけではなく、ダウンタウンの一軒家を何人かで借りて住んでいました。
寝坊していると、階下から芳しい匂いがする。
「おーーい、朝メシできたよー!」
山のようなパンケーキとカリカリベーコン。淹れたてのコーヒー。パンケーキにはバターを塗り、メイプルシロップをかけます。
ラッキーなことに、同居人たちはマメなひとたち。朝ごはんのしたくとバーベキューは男の仕事だと言い切って、まめまめしく働いてくれていました。
カナダらしく、日曜のおでかけ朝食
ハウスシェアのルームメイトたちだけでなく、カナダでは機会あるごとに「おでかけ朝食」をしていた記憶があります。
ブランチというより、本当にブレックファースト。朝ごはん、です。
日本でもブランチという形なら、朝昼兼用のちょっとボリュームのあるごはんということで知られています。
日本全国に浸透しているかと聞かれたら「うーん」とうなってしまいますが、少なくとも東京では、ちょっとおしゃれなカフェやホテルなどでブランチ、楽しめると思います。
でも、カナダで楽しんでいたのは「おでかけ朝食」。
すごく気軽にサンダル履きで近所のカフェやダイナー(ファミレス、ですね)に行くこともあるし、おしゃれな有名店に行くこともありました。
とにかくダウンタウンなら街じゅうに朝から朝食営業のレストランがあるというイメージでした。
当時は、カナダ人の友人たちに連れられていろいろなお店に行っていましたが、今回改めてネットで検索してみたところ、あるわ、あるわ。。。!
「朝食」が売り物のカフェやダイナーがたくさんあるんですねーーー。
メニューはというと、イギリス風のイングリッシュブレックファーストをより一層高カロリーにした感じのものが目白押し。アメリカのホテルやダイナーの朝食と同じですね。
ある一例をとると、
- Steak and Eggs Breakfast (ステーキと卵の朝ごはん)←朝練後の体育会系
サーロインステーキとポテト、卵2個とトースト
- Pancake Full Breakfast (パンケーキ朝定食)
パンケーキ(もちろん、数枚ついてきます)、卵2個(調理方法は選べます)、ベーコン2枚、ソーセージ2本、ポテト
- Eggs Benedict(エッグベネディクト)
ポーチドエッグ3個をイングリッシュマフィンの上に乗せ、オランデーズソースをかけたもの、ベーコンとポテト、フルーツ添え
朝から、これでもか!というくらいコレステロールたっぷり。メタボ気になる世代は、見ただけでげっぷがでそうですが、20代の頃は平気で食べてました(さすがに完食はできたためしなし!)。
あ、「軽い朝食」というのもメニューに見かけました。
- Light Breakfast
卵2個、アボカド、トマトもしくはフルーツサラダ
朝から卵2個分のコレステロールは気になりますが、これはビタミンも豊富そうでヘルシーな印象ですね。
「ブレックファースト」でファーストデート
なるほど名案!と感心したのが、朝ごはんデートです。
ハウスシェアをしていた時、道路をはさんだ向かいの家も、同様に独身が何人かで借りてシェアしていました。
なかでも一人の男性とは、ご近所なので自然に顔をあわせる機会も多く、通勤時に挨拶をするようになっていたある時、
「今度、よかったら朝ごはんにいきません?」
と、お誘いをうけました。
これが日本だったら、「え?朝ごはん?」と、ピンと来なかったかもしれません。でも、当時、ヤッピー*なんていう言葉が流行っていて、初デートはお互いリスクの少ない時間帯からという考えがちょっと先端を行っていて気が利いている感じでした。
(*ヤッピー=Yuppie、Young Urban Professionals、都市に住み知的職業に就く若手エリートたち。80年代の言葉ですね。)
このお向かいさん、どことなく田舎っぽいウチのルームメイトたち(気は優しくて、「いいひと」たちでした)とは一線を画したエリートっぽい雰囲気の人でした。
ちょっと値段の高そうなスーツをいつも着こなし、「さわやかさとインテリジェンス」が服着て歩いている、という感じ。実は密かに「いいなあ」と思っていたわけですね。。。
で、そのさわやかインテリ君(証券会社のトレーダー)からのお誘い、です。もちろん、「否や」のはずがなし。
連れて行ってくれたところは、普段、悪友たちと出かける安げなダイナーではなく、おしゃれなカフェでした。ベーコンの種類も選べるようなところ。。。(「〇〇の木でじっくり燻したベーコン」、とか)
「朝ごはんデートって、今のトレンドらしいよ」と、彼。
「まず、朝ごはんをカフェで一緒に食べて、気があうようなら、午後も一緒に過ごせるしね。いきなり夜のデートを誘うのは、やっぱり重いから」だそうです。なるほど、とても参考になりました!
「ごはんの習慣」って国や地域や民族でもとてもバラエティに富んでいます。たかが朝ごはん、なんですが、それでも本当にいろいろ違いがあるものです。
カナダの超ガッツリ系朝ごはん、トライしてみませんか?