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【イギリス英語生活】ショッキングなイギリス式皿洗い(2)

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こんにちは、まのんです。

お皿洗いは好きですか? え、食器洗い乾燥機だから自分では洗わないって?

イギリスで英語を学ぶため、語学学校に通い始めた頃のことです。言葉に慣れるまで、最初の半年間は一般家庭にホームステイをしていました。

 

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最初のウキウキ期間が静まり、ホームステイにも慣れた頃、衝撃の発見をしてしまいました。

ショックなイギリス、皿洗い文化のお国柄(1)」の続きです。

 

イギリスのびっくり皿洗いの謎とは?

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イギリス家庭は食器洗い乾燥機を使う?

イギリス家庭で、食後の片づけを手伝うようになって初めて知った、皿洗い方法。もちろん、手洗い。

欧米では食器洗い乾燥機がさぞ普及しているとお思いでしょう?確かに、北米などでは大いに普及しています。フランスなどもかなりの普及率だと思います。

でも、イギリスは意外に普及率は低いのですね。現在でも、イギリス全世帯における食器洗い乾燥機の普及率は50%以下だそうです(*)

追跡できたデータの最初の調査は1994年ということで、その当時が18%の普及率でした。私が暮らした80年代後半は、もっともっと少なかったと思われます。(*)参照: Statista (https://www.statista.com/statistics/289151/household-dishwashing-in-the-uk/)

だからホストファミリーに食器洗い乾燥機がなかったのも当然ですね。

もちろん、日本の我が家もそんなものとは無縁。実家に食洗機が取り付けられたのは、21世紀になってからです。

 

と、うちの話はおいといて、先の記事に書いたように、衝撃的な皿洗い方法にびっくりしたんです。

 

洗剤を洗い流さない皿洗い

汚れた食器や調理器具を、食器用洗剤を溶かしたシンクのぬるま湯に浸し、ブラシでくるくる洗った後、その泡の付いた洗剤水をふきんで拭き取っておしまい。

泡を洗い流さないんです。拭き取るだけ。それも食器も調理器具も猫の食器も全部一緒の洗剤水をくぐらせる。

「えええーー、不潔!」

「絶対、人体に悪い影響ありそう」

と思っていました。ずっとずっと何年も「イギリス風皿洗い」を忘れることができずにいたんです。

が、ある時。

 

イギリスだけじゃない洗い流さない皿洗い

「ちょ、ちょっとーー! なにやってんの?」

と、フツーに皿洗いをしていたら、カナダの友達に怒られました。食器用洗剤をスポンジにつけて、お皿の汚れを落とし、その後、水で洗い流していたんです。

 

怒られた理由は、そっくりそのままイギリスでみた皿洗い法の理由でした。

 

「なんで、せっかく洗剤がついた食器を洗い流すの?? 洗剤を洗い流しちゃったら、せっかくの消毒の意味がなくなるじゃないか💢

 

(・・・・は? 食器用洗剤を食器につけると消毒になるって? よごれた洗剤水が消毒だって?????? なんじゃそりゃ。)

洗剤の泡が消毒の膜になるから、洗い落とす必要はなくてそのまま乾燥させるのがベストだ!と言われました。

そうか、これか!と思いました。水がもったいないから大事に使えとは、何度も言われていましたが、「食器用洗剤=消毒」という意識があるから、洗い流さないんですね。

 

え? でも、食器用洗剤って普通は洗い流す前提で処方されてますよね? イギリスのは違うのか?と思いましたが、「消毒になる!」と怒られたのはカナダの話。それに、近年、イギリスでも「食器用洗剤は洗い流しましょう」とのキャンペーンが行われていたと聞きますから、やはり洗剤=消毒ではないはず。

入浴方法との共通点

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そういえば。。。!

バスタブしかないバスルームでのお風呂の入り方も同様でした(「【ああ、イギリスのお風呂】あの不便な浴室をイギリス人はどう使う?」)。

バスミルクやバスフォームといった入浴剤(というより、ソープに近い)で泡が立ったぬる湯に浸かり、なかで体全体をゆるーーーーくあらい、浴槽から出てタオルで拭いて終わり、という入浴法です。

肌についたソープ成分を洗い流す過程は、そこにはありません。

空気が乾燥しているし、水質も日本ほど柔らかではないので、お湯で洗い流さず肌に潤いを残したまま拭き取るという入浴法も、理にかなっているのかもしれませんね。(自分は、ちょっと感覚的に無理ですが。。。)

この洗い方、ヨーロッパの他の国でも似ているように思います。

パリに住む人たちが、水が硬水で、水道の水で洗顔すると肌が乾燥してしまうので、顔は洗い流さないと聞きました。メイク落としのローションで顔を拭き取り、あとは化粧水で保湿するんだとか。

日本人の中には、洗顔のためだけにボトル入りの水を購入している人もいるとか。

じゃぶじゃぶと、水で洗い流してこそスッキリ!という固定概念がある筆者などは、どうしても拭き取り洗顔ではさっぱりできず、どこにいっても顔も体もソープで洗った後は洗い流しております(これが肌の急速劣化の原因か?)。

幸い地元の水は軟水で、洗い流してスッキリ・さっぱり!が可能で助かっています。

イギリスの伝統は海を越えて受け継がれる

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さて、イギリスの皿洗い法ですが。。。

イギリスだけではないそうです。

カナダ、ニュージーランド、オーストラリアでも洗い流さない皿洗いをしている家庭があるようですね。うーん、いずれもイギリス連邦の加盟国。

 

前述の怒れるカナダ男子(皿洗いで文句をつけた友達です)も、ご両親はイギリスからの移民一世で、古い伝統を崩さずにいらっしゃったんだと思います。

真顔で「洗剤は消毒だ!」と言われた時は、かなり引きましたけれども。。。

 

注:イギリス人全員が洗い流さない方法で皿洗いをしているわけではないです。

洗い流さないのはどちらかというと「水=もったいない」が徹底していた高齢世代が多いようです。

さらに、近代的な住宅では食器洗い乾燥機完備のご家庭も増えていますし。

 

BBC America のサイトでも The Cultural Divide on Washing Dishes: Brits vs. Americans という記事があり、アメリカ人にとってイギリス式の泡を洗い流さない皿洗いは「???」な習慣らしく、興味深い説明がされています。それだけではなく、イギリス式とアメリカ式の長所・短所を考察していて面白いです。

「皿洗い 洗い流さない」なんていう言葉でネットで検索してみるだけでも、たくさんの情報と「日本人から見た衝撃」エピソード盛りだくさんですよ。

 

皿洗いだけでも、こんなにいろいろ話題になるなんて、すごいです! 皿洗い文化、深いです。

 

 

 

ABOUT ME
吉野まのん@英語生活
英語で暮らし、フランス語に悩み、日本語教育にも頭を抱えるヨーロッパ在住の昭和組。受験英語は超苦手だったのに「言葉としての英語」に惹かれ卒業後はイギリスに。カナダ・アメリカ・東京で長年働いたのち、ヨーロッパ移住。英語や外国語に関することや仕事のこと、外国生活のあれやこれやを発信中。

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