仕事に真面目に取り組んできたアラサー女子。
いずれは海外で働いてみたいと希望しています!
今の会社では、女性でも海外駐在員として派遣されるチャンスもあるらしい…。「駐在員は大変」って聞くけど、海外駐在のメリットがあれば具体的に知りたいな。
今のキャリアを活かして将来は海外で働きたい人へ。
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
海外で働く方法は数々あれど、どうせなら企業から派遣される駐在員として行ってみたいと思いませんか?
会社からの評価と期待の証とも言える、海外駐在。
キャリアアップに直結するらしい、待遇がグンといいらしい、でもめっちゃ大変らしい…。
などなど、いろいろ語り継がれる海外駐在生活ですが、海外駐在員の暮らしは、どんな感じなのでしょうか。
海外で現地採用として働いた経験もあり、また日本からの駐在員としてアメリカに赴任した経験もある「元30代独身女性駐在員」の管理人が、見たまま経験したままの海外駐在のメリットとデメリット、正直にレポートします!
目次
海外駐在員生活ってどんな感じ?
海外で駐在員として暮らすってどんな感じなのでしょうか?
日本の外国人駐在員は…
日本で見かける、海外からの駐在員の人達って、なんかリッチに暮らしているイメージありますよね。
実際、欧米から赴任してくる駐在員の場合は、「自宅と同等のスペースと住み心地、文化生活と食生活、そして安全性」が維持できるというのが基本にあります。
なので、東京都心で150㎡の超豪華マンションに住めてしまったりするわけです。本国の自宅が広大な田舎の土地に立つ5LDKとかの「普通の家」でも、それを東京で同等を探すとすごいことになるんですね。
自然とセレブ生活になってしまうのが、外国人の東京駐在生活です。
また、金融関係は羽振りが良く、メーカーは地味、アメリカ企業は羽振りが良く、欧州系は地味、というザックリとしたくくりもありますね。
海外に暮らす日本の駐在員は…?
海外での暮らし振りは、はっきり言ってピンキリです。会社が駐在員向けにどのような待遇を用意しているかで大きく変わります。
業種によっても違うんですよね。少なくとも、筆者が知っている範囲(80年代から2000年代)では、派手な駐在員生活を送れる業種と、地味な業種っていうのがありました。
カナダの例:
カナダのトロントで現地採用社員として働いていた頃、多くの日本人駐在員と関わりがありました。
金融、商社は、つきあいも派手ですが、駐在員の待遇もなかなかよかったみたいです。一方、製造業の駐在員の人達は質実剛健。待遇も「シブい」感じでしたね。
アメリカの例:
自分自身が駐在員としてアメリカで働いていた時には、東京の住環境よりはマシだけれど、アメリカから東京に来た駐在員の待遇とは雲泥の差でした。「チープな扱いだなあ」という感じ。
一方で、ニューヨークで証券会社の駐在員として働いていた知人は、20代にしては優雅すぎるくらい優雅な暮らしのようでしたよ。
海外駐在生活、メリットは?
海外で駐在員として働くということは、大きなメリットがついてきます。主には次の5つがあげられるでしょう。
メリット1. 待遇面がグンとアップ
海外に赴任するにあたり、特別な手当がつくことが多いでしょう。
- 海外勤務手当
- 住居手当(現地の住居は社宅として会社払い)
- 社用車とガソリン代
- 職務手当(赴任にあたって、日本でのグレードより1〜2ステップ上がった職位につくことが多いため)
- 帰国手当(年1回〜2回、家族で自国へ帰省するための航空代金)
筆者が赴任した時には、毎日の食事代として日当が付き、さらに任期満了でボーナスが支給されました。
長期間の駐在員生活で一財産作ってしまい、帰国後に家を建てる…、なんていう人もいます。
メリット2. キャリアアップに直結する
いったん駐在員として赴任すると、駐在中は海外での直接の業務だけでなく、さまざまな経験を積むことになります。
海外駐在では、キャリアの上で次のようなメリットを享受できるでしょう。
- 他部門の業務に関わったり、経営に関わるチャンスがあったり、幅広く社内の業務が学べる
- 駐在先が「本社」である場合には、本社スタッフや経営陣とのネットワーク構築ができる
- 海外の職場文化を知ることで、国際的なビジネスマナーが身につく
- 実際に毎日使うことで外国語が上達する
帰国と同時に昇進・昇格もあるかもしれません。
メリット3. 現地でスキル向上ができる
駐在中、全く時間に余裕がないという人もいるかもしれませんが、おそらく多くの場合、東京で働くよりも時間的に余裕が持てると思います。
欧米の会社員は、やはり家族や自分の暮らしが最優先なので、東京の会社員より圧倒的に就業時間は短いんですね。
また、通勤時間も短くなると思います(社宅として借りる家やマンションは、通勤しやすいロケーションなので)。
駐在期間は、スキルアップのチャンスでもあります。
語学はもちろんのこと、現地で仕事をしながら大学院に通ってしまう人だっています。また、社会人講座が充実しているエリアもあります。
例えば、カナダのトロントでは、地元教育委員会が毎年さまざまな社会人講座を格安で提供していました。ビジネス関連の講座もあれば、音楽や美術、外国語、スポーツなど多岐にわたっていました。「小型飛行機操縦入門」なんていうのもありました!
メリット4. 自分自身がぐんと成長できる
海外駐在のメリットの4番目は「自己成長」です。
言葉も文化も異なる国で、いきなり第一線の仕事を任されるのが海外駐在。
旅行や留学、ワーキングホリデーなどでは決して味わえない「責任」や「プレッシャー」を感じることでしょう。
もしかしたら、大きなカルチャーショックを受けるかもしれません。
それらを体験することで、精神的に鍛えられること間違いなし。グローバルな視野も身につくでしょう。
いずれにしても、その後の人生を左右するくらいの貴重な経験になるはずです!
5. ゆとり時間がもてる
メリット3でご紹介したように、海外駐在期間は「時間的に余裕が持てる」人も多いと思います。
せっかくの外国長期滞在、金銭的にもゆとりが持てる駐在員なら、日本ではなかなかできないことをするチャンスですよね。
- 趣味を広げる
- 新しい趣味を始める
- 滞在国のライフスタイルを満喫する
例えばゴルフ。夏の日没が遅い欧米なら、金曜の午後早めに仕事を切り上げてから1ラウンド周ることだって可能です。
例えばカヌーやカヤック、セーリング。
新しく挑戦しようと思っても、東京で会社員生活をしていると結構たいへんですよね。スクールを探して、都内から貴重な週末に時間をかけて通うのを考えただけでも、「やめとこうかな」なんて思ってしまいがち。
これが職住接近、休暇充実の欧米なら、意外と簡単に挑戦できてしまうかもしれません。
海外駐在、デメリットはある?
キャリアアップやスキルアップが望めて、しかもゆとりのある生活ができる海外駐在員生活。
では、なにかデメリットってあるのでしょうか?
やはり忙しい!
「ゆとりがある」という海外駐在のメリットと矛盾するようですが、駐在員はやはり忙しいことも多いです。
その理由は次のようなものです。
職務を超えた仕事が発生しがち:
海外という現場にいるからということで、日本側からも駐在先側からも便利に使われがちです。
「メールじゃ埒があかないから、納期についてちょっとそっちで聞いてみてくれる?」的に。
日本から出張者や顧客が来る時の空港送迎や通訳、夜のアテンドなどに駆り出されることも頻繁だったりします。週末アテンド、なんてこともありますね。
時差を超えた仕事が発生しがち:
日本のオフィスの出先機関のような駐在員は、プライベートを考慮してくれない仕事がふられることも…。
例えば、日本とニューヨークの時差は14時間(冬期)。「さて、明日も早いから寝よう」とベッドに入った途端、日本から「トラブル発生なんだけど、そっちで何か手を打ってもらえない?」と電話があったり。
ニューヨークは23時、東京は9時ですから、こういうこともよくあります。
精神的・肉体的なタフさが求められる
家族や友人、働き慣れた日本の環境や、多くを言わなくても分かり合える日本人の同僚たちと離れ、海外で働くには、精神的なタフさが要求されます。
孤独を楽しめるくらいでないと、赴任先での生活が辛くなるかもしれません。
また、体力のある欧米人と同等に渡り合うには、タフな体力も必要だったりします。
時差を超えての10数時間フライト後、さっとシャワーを浴びて何事もなかったように会議…、なんていうこともあります。
日本での働き方に疑問が生じる
欧米の人の考え方は、まずプライベートが優先で、仕事はあくまでも「生活するため」「自己実現をするため」のツール。
仕事が第一優先という考え方はしないのが普通です。
一方、日本の大都市で会社員生活をしていると、なかなかそうはいかないですよね。
満員電車に1時間以上揺られて通勤し、夜8時や9時まで残って仕事をするのが当たり前、同僚と飲んで日付が変わった頃に家にたどり着く…。こんな感じになったりします。
海外で駐在員生活を送るデメリットのひとつが、「日本に戻った時に働き方に疑問を感じてしまう」ということではないでしょうか。
現に、駐在のあと日本に戻る気になれずに、家族で海外移住してしまう人もいるんですよね。
ライフプランが狂う可能性がある
「◯歳までには結婚して、出産して…」、など人それぞれ人生計画があると思います。
海外赴任の話が持ち上がるのは、ある程度責任のある仕事を任されて、将来性も見込まれる年代。というと、年齢的には20代の終わりから30代半ばくらいになるでしょう。
ちょうど結婚したり子供が生まれたりする年代でもありますよね。
女性の場合は、「婚期を逃してしまうかも」「出産の機会を逃してしまうかも」と不安になる人も多いようです。
海外駐在、実際はどうなの?
海外駐在のメリット・デメリットをご説明してきましたが、ここで気になる「実態」もレポートしておきましょう。管理人が自分で経験したり、身近で見てきたことのご報告です(国や地域に偏りあり!)。
アメリカ
ニューヨークの金融機関
若くして米系証券会社のトレーダーとしてニューヨークに赴任したAくん。市内中心部の高級マンションで一人暮らしでした。
「住むとこはめっちゃセレブやねんけど、仕事が忙しくて寝に帰るだけやねん」
ストレスの多い仕事ということで、週末はヘトヘトで寝るだけ、とのことでした。
超田舎のメーカー本社
これは管理人自身の体験ですが、東京のセレブ駐在員とはかけ離れて地味で寂しい駐在生活でした。
でも時間には余裕があったため、ドライブを楽しんだり、ジムで体を絞ったり、読書に勤しんだりと結構有意義でしたよ。
本社への駐在だったので、現地のスタッフや上層部と強いネットワーク作りができて帰国後の昇進につながりました。
この時に、自分をいろいろ見つめ直したことで、帰国後すぐに結婚相手との出会いがありました!
カナダ
商社
商社は、万事において派手(だった)。駐在員もそこそこ待遇が良かったみたいで、みなさん羽振りがよく金遣いも荒い印象でした。
誰もが知っている最大手などは、本当にセレブな駐在員生活を楽しんでいたようです。
でも、日本の組織と男性社会を引きずっていて、時差関係無しに仕事したり、週末も出張者や顧客アテンドで駐在員は忙しそうでした。
メーカー
一言で言って、地味。お金の使い方も、渋かったですね。
商社がパーっと派手に経費で宴会をやってしまうのに対して、メーカーは会社の飲み会が割り勘だったりします。
「今日は10人なので、寿司は5人前でお願いします」という幹事の電話を聞いてしまい寂しい気持ちになりました(笑)。
帰りも経費でタクシーなんてことはなくて、一番の若手社員が「送迎担当」となってバスのような社用車で全駐在員を送り届けていました。
駐在手当も、出張経費もキチキチで、大変そうでしたよ。
フランス
フランスでは地方都市のメーカーしか見ていないのですが、まあまあ地味ですね。
待遇もそこそこ。本社の駐在員が東京で暮らす経費よりもずっとずっと安くあげてる印象があります。
欧米企業はアメリカ企業に比べて、やはり財布の紐が固いかもしれません。
まとめ:海外駐在のメリットはいっぱい
海外駐在のメリットをもういちどまとめますね。
- 待遇面がグンとアップする(給与や手当など)
- キャリアアップに直結する
- 現地でスキル向上が可能
- 自分自身が成長できる
- ゆとりのある時間が持てる
海外にもし駐在員としていかないかという打診があったら、ぜひ挑戦してみることをおすすめします。
駐在員は確かに忙しく、公私の境目がはっきりしない、日本の家族や友人と離れ離れになってしまうなどの苦労もあります。それでも、企業のバックアップを得て海外で働くメリットは計り知れません。
海外で頑張る数年間で、仕事はもちろん、プライベートでも新しい自分の世界が広がることでしょう。大きな飛躍のチャンス、挑戦してみてはいかがでしょうか。