フランス人と国際恋愛中です!
結婚を考えているけど、彼の家族とのお付き合いってやっぱり大変なのかなあ?
こんにちは、こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
夏休みなどの長期休暇や、年末年始などは、夫の家族や親戚とのつきあいが多くなります。
嫁姑問題や、義理の親戚付き合いが面倒なのは日本だけ、なんて思っていませんか?
お国や文化が違っても、義家族付き合いはそれなりに気をつかうもの。「国際結婚妻はクリスマスが超ゆううつ!」と言うくらい、親戚付き合いにストレスを感じている人も多いようですよ。
今回は、「フランスの親族」に的を絞って、義家族付き合いについてご紹介していきたいと思います。
目次
フランスの義家族との付き合い「よいところ」
フランス人と結婚すると、やはり夫の家族や親戚とのお付き合いも始まります(結婚する前でも、公認の恋人であれば、お付き合いはあります)。
「よいところ」はどんな点なのでしょうか。
フランクでさっぱりしている
フランス側の親族と接していると、「さすがラテン!」と思いたくなることが、よくあります。さっぱりしています。
大げさに、ビズをしたり、言葉で褒めあったりしますが、付き合い自体はフランクです。
義理の父母には、Vouvoyer(ヴヴォワイエ)といって敬語を使うのが一般的ですが、相手のファーストネームやニックネームで呼ぶのが普通。
日本語にするなら、「ヨシコ(義母の名)、そのお花きれいですね!」という感じ。
家族によっては、Tutoyer(テュトワイエ)、いわゆる「タメ語」で義両親と話す家もあります。
「ヨシコ(義母)、そのお皿とってー」、みたいな?
冠婚葬祭の出費がほとんどない
結婚式や、洗礼式などの宗教関連儀式は派手にやる家族が多いですが、その時に「ご祝儀」などを持っていくケースはあまりないと思います。
ご祝儀5万円也、などという高額なキャッシュではなくて、プレゼントをします。
結婚式の場合、新郎新婦があらかじめデパートなどで「贈って欲しいものリスト」を作って、参列者はその中の一品にお金を払うというシステムもあります。
葬祭のほうは、さらにシンプルで、「香典」をおくりあったりということもないですね(これは、仏教のような助け合いシステムにも良さがありますよね)。
嫁や婿でも対等な関係
「嫁だから、辛抱する」なんていうことは、まずありません。
同じ人間、みんな平等、です。もちろん、義両親は目上ですから、きちんと敬語を使い、敬意を持って接します。
嫁だろうが婿だろうが、みんなちゃんと自分の意見を言いますよ。
義理の兄弟姉妹とも、とてもフランクに付き合います。「義理の姉だから威張っていい」などと考えている人は少ないかもしれません(たまにいます)。
同居や介護の負担は少ない
年をとっても親子の関係はとっても密なフランス人。
特に男性は、母親をとても大切にする人が多いですね。
でも、だからと言って、結婚した子供世代と、その親の世代が同居するというケースはあまりないかと思います。「嫁だから介護してあたりまえ」という考えもありません。介護が必要な場合はプロの手を借りますね。
独立して一家を構える息子や娘に「同居して面倒を見てもらおう」と考える親世代は少ないし、子供世代も、大人になって結婚したら「自分の家族、配偶者と子供を優先する」という考え方が普通です。
フランスの義家族との付き合い「困るところ」
では、フランス人配偶者との義家族付き合い、100%良いことづくめかというと、そうでもないんですね。困るところもご紹介します。
親戚付き合いが濃くて広い
冠婚葬祭時に大きなお金が出ていく、ということはほとんどないのですが、親戚付き合いがとっても多いです。
「いとこ」という意味の Cousin(男のいとこ) / Cousine(女のいとこ)、日本語で「いとこ」というと、父母の兄弟の子供ですよね。フランスでは、はとこや遠い親戚までひっくるめてみんな「いとこ」(英語でも遠い親戚まで「カズン」ですね)。
とにかく親戚の付き合いがとっても広いです。しかも、濃い。
ということで、イベントや来訪者(泊まり)も多くなり、外国人嫁には結構たいへん。
イベントが長い
結婚式の例を挙げます。
- 午後3時、教会にて挙式。
- 午後4時半、いったん解散。
- 午後7時より、別会場にて食前酒。
- 午後9時より、着席ディナー開始。
- 深夜0時ごろ、ようやくデザート。新婦と新婦の父によるワルツを皮切りに、ダンスパーティー開始。
- 深夜3時頃、疲れ果てた参列者がぼちぼち帰途につく。多くの参列者は、結婚披露宴会場隣接の宿泊施設に。
この間、参列者の子供たちには専任のベビーシッターたちがつき、食事をさせ遊ばせて、別室で寝かしつける。。。。
ね、長いでしょ。ほぼ12時間ですよ。
中には朝まで飲んで騒いで踊りまくる披露宴もあるそうです。タフ。
集まりはお家ディナー、延々としゃべり続ける
友人・親戚との集まり、基本は誰かのお家でのディナーです。
義家族との集まりも、誰かの家で土曜の夜のディナーや日曜のランチ。これも結婚式同様、長いですよ。
まず、8時くらいから集まって食前酒。9時から食事ですが、前菜・主菜・チーズ・デザートと進めていくと終わりは11時過ぎ。
そこからコーヒーやハーブティーとチョコレートなどをいただきながら、おしゃべりを続けるわけです。
その間、ずーっとフランス語なので、筆者のようなフランス語苦手な日本人嫁には、かなり辛いですね(笑)。
日本の義理家族付き合いとの比較
フランスの義家族付き合いについてご紹介したところで、日本の義家族付き合いとの違いは、どんな点なのでしょう。
金銭のやりとり
国際結婚をしている友達の話を聞いたり、フランス人の夫のリアクションを観察してきて思うのは、日本とフランスの一番大きな違いは、金銭のやりとりかなあと思います。
フランス人の夫にとっては、「お年玉」はびっくりする習慣だったらしいです。
姪や甥がたくさんいると、かなりの出費ですものね(笑)。
そのほか、入学祝い、卒業祝い、お見舞い、結婚祝い、香典など、フランス人には驚きの習慣ですよね。
実家の父母からは、子供に節目節目でお金のプレゼントがありますが、義実家からは何もないですし(爆笑)。
冠婚葬祭
日本の親族の、葬祭に関する一連の行事をみてフランス人の夫はとても驚いたらしいです。
「すごく丁寧に、何回も行事があって、亡くなった人をおくるんだよ」と、フランス側の親戚に説明していました。
遺体を自宅に安置して、納棺までの数日間、お線香を昼夜絶やさずに焚き続けるというのも、納棺の儀式も、それはそれはびっくりの出来事だったようです。
また、お盆や年忌法要なども、日本の仏教徒ならではですよね。
嫁へのプレッシャー
自分は「日本人夫の嫁」をしたことがないので、友人や親戚などの話ですが。。。
やはり、特に地方では「嫁だから」というプレッシャーはあるようですよね。長男と結婚したら、夫の実家で義両親と同居し、介護も嫁が主体でするというのが、今でも普通。
これは、「嫁」という概念がなくて、あくまでも「息子の妻」でしかないフランスとは大きな違いかもしれません。
まとめ:日本とフランス、どっちがいい?
どちらがいいか?と聞かれると、結構迷うこの質問。
個人的には、「義家族付き合い」だけを見ればフランスの方が、嫁としてはラクです。
でも年を重ねていくと、日本の親戚付き合いの「居心地の良さ」も捨てがたいものです。節目節目に贈り物をしあい、金銭的な出費の多い新入学や結婚などにはお金を贈る、その習慣はいいものだなあと思いますね。
また、日本だから、フランスだからという、大雑把なくくりでは比較できないものでもあります。ひとそれぞれ性格が違うように、家庭によってそのカルチャーは違いますものね。
ひとついえるのは、どちらも長い歴史のなかで、その文化に合わせて形作られてきた「おつきあい」なんだなあということ。
郷に入っては郷に従う、ということでまずは自分が暮らしていく中で、自分なりにその環境を楽しんでいくしかないかもしれませんよね。