フランス旅行を計画中!
でもフランスでは英語があまり通じないって聞いたけど、本当なのかな。
フランス語、全然できないけど、旅行できるのかな?
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
在仏15年で、いまだにフランス語が苦手すぎてシャレになりません(笑)。
フランス旅行したいけど、フランスでは英語が通じないのか?
という疑問。
日本では、「フランス語よりは、英語のほうがまだ馴染みがある」という人が圧倒的ですよね。
海外旅行。
英語ができれば大抵の国ではなんとかなってしまうもの。
ではフランスはどうなのか?
結論としては:
観光旅行なら、だいたいなんとかなる。
有名観光施設では英語が通じるところが多いが、フランス全体としては英語は通じないことが多い。
です。
この記事では、
フランス旅行で英語が通じるところ通じないところ
フランス人は本当に英語が苦手なのか
フランス旅行を快適にするコツ
についてご紹介していきます!
楽しいフランス旅行のヒントにしていただけましたら、とてもうれしいです!
目次
フランス旅行では英語が通じないってホント?
学生時代にフランスに観光で来て一番驚いたことは、
ということでした。
でも、それはかなり昔のことです。
最近は、英語教育に政府が力を入れていることもあって、「英語オッケーです」というフランス人がすごく増えてきたと思います。
では、さっそくフランス旅行で気になる「英語が通じるところ、通じないところ」についてご案内しますね。(*注:ここでのご紹介は、「一般的に…」というものです。)
フランス旅行で英語が通じるのは?
旅行者としてフランスを旅するとき、気になるのは、
「英語が通じるかどうか」。
一般的に、フランスでも「英語が通じることが多い」のは次の7つです。
- 空港施設
- 外国人に人気の観光名所
- 観光客がよく利用するレストランやカフェ
- 星付きレストラン
- ホテル
- ブランドショップ
- 百貨店
空港施設
わざわざ言うまでもないですが、空港、特に国際線が発着する空港では英語で大丈夫です。
特に「英語でいいですか?」と聞かずとも、日本人とわかると英語で接してくるスタッフも…。
でも通常は、何も言わないとフランス語での応対になることが多いですね。
外国人に人気の観光名所
世界中から観光客が集まるルーブル美術館やベルサイユ宮殿などの観光名所では英語でも対応してくれます。
観光客がよく利用するレストランやカフェ
パリ中心部のオペラ地区は、観光客がいっぱいですが、この近辺のカフェやレストランでは英語対応OKのところもたくさんあるようです。
店の前に出ているメニューに英語も記載されているところなら、だいたい大丈夫かと思います。
星付きレストラン
かの有名なミシュランガイドで一つ星以上のレストランでは、(個人の経験ですが)たいてい英語が話せるスタッフがいます。
ちょっとでもフランス語に戸惑うと、すぐに英語に切り替えて説明してくれるスタッフも。
ホテル
観光地や大都市の3つ星以上のホテルなら、だいたい英語が通じると思って良いかと思います。
ホテル予約サイトにも各ホテルで通じる言語が記載されていたりするので、事前にチェックしておくと心強いのではないでしょうか。
某予約サイトでちょこっとチェックしてみたところ、掲載されているホテル全部「英語話せます」でした(ホントかな…)。
ブランドショップ
パリの有名ブランド店では、英語が通じるようです。
地方在住の一般庶民には全く縁がありませんが(笑)、日本から観光でいらっしゃるかたの多くは一度は有名ショップに足を運ばれるのでは?
世界各地からのショッピング客を迎えているスタッフなので、英語で大丈夫だと思いますよ。
ただ、後で説明しますが、お店に入る時と出るときの挨拶は絶対きちんとした方がいいです。
自分が気持ちよくショッピングするためには、フランス式マナーを守る必要あり!
▶︎ ヨーロッパでショッピングすると、店員の対応がイマイチという声をききます。お店で嫌な思いをしないために知っておくこととは? >>【ヨーロッパの店員は不親切?】お店でイヤな思いをしないコツとは
百貨店
パリ市内の有名百貨店では、たぶん英語でOKかと…。
店内放送もフランス語・英語・中国語だったりしますので、少なくともフロアには英語が話せるスタッフがいるはずです。
日本人スタッフがいる場合もあります。
フランス旅行で、英語があまり通じないのは?
次に、フランスを旅行するときに英語だけではちょっと難しいかも…という場所についてです。
- 外国人観光客が少ないエリア
- タクシーや公共交通機関
- 一般商業施設や商店
実のところ、外国人観光客が集まるパリ中心部や、超有名観光スポット以外は、ほとんどのところで「あまり通じない」と思っていた方がいいかもしれません。
外国人観光客が少ないエリア
例えば日本でも有名なモンサンミッシェルや、モンブランの麓のシャモニー。
これらはパリからは遠く離れていますが、外国人に人気な観光地なので、サービス業には英語が話せる人が多いです。
でも、地方に行くとやはり英語では通じないことが多いかもしれません。
もちろん、英語がバッチリな人も多いんですが、その多くは企業でバリバリ働く人たち。
観光客とは接点が少ないかと思います。
地方でも、ミシュランの星付きレストランのスタッフは英語の訓練バッチリの人も多いですよ。
タクシーや公共交通機関
たとえパリでもタクシー運転手さんたちとは、やはりフランス語になるかもしれません。
行き先を書いた紙を用意するなどした方が安心です。
また、地下鉄の窓口やバスの車内も、英語はほとんど通じないと思った方がいいでしょう。
一般商業施設や商店
ショッピングモールや一般の商店では、「英語は通じない」と思っておいた方が無難です。
パリの中心部で外国人が多く集まるエリア、オペラ地区やサンジェルマン地区などは英語OKのスタッフがいることも多いです。
でも、それ以外はフランス語での応対になるかと…。
フランス全体ではどうか
カタコトだけども英語が少しは理解できる、というフランス人が実は多いんです。
でも、そういう人は、まず余程のことがないと英語で話したがりません。
英語を使う環境にいないフランス人が圧倒的に多いのが現状。
そのため、地方を旅するならほとんどのところで「英語は通じない」と思っていたほうが無難かもしれないです。
同じことを日本に置き換えてみると、ご想像いただけるかと…。
フランス人と日本人の最大の共通点は、「あんなに学校で英語勉強したのに、なんで話せないの?」ですから。
▶︎ 英語がイマイチで有名なフランス人と日本人。他にもよくみると似ているところがけっこうあるんです!>>【フランスと日本にはこんな共通点が!】意外に似ている8つのこと
フランス人は本当に英語が苦手なのか?
さて、フランス人と英語について、ちょこっとお話をさせていただきますね。
フランス人は「本当に英語が苦手」なのでしょうか。
昔は、「フランス人はイギリス人が嫌いだから絶対に英語を話したくないんだ」という話がまことしやかに語られていました。
大昔から、土地をとったり取られたりで戦いを続けてきたフランスとイギリス。
でも、現実にはフランス人は退去してイギリスに遊びに行くし、イギリス人もフランスが大好き。ちょこちょこ行き来する「ご近所さん」のように見受けます。
ただ、イギリス人はフランス語がイマイチだし、その逆にフランス人の英語もイマイチ。
▶︎ フランス人とイギリス人、隣同士の二つの国は何がどう違うのか?>>【フランス人とイギリス人どこが違う?】比べてみた海の向こうのお隣さん
フランス人の英語についての調査
2021年に、フランスの調査会社Ifopが行なった調査では、次のような結果が出ています。
Q. あなたの英語力は、次のうちどれですか? | |
英語を理解して話すことができる | 28 % |
(英語を理解して流暢に話すことができる) | (8 %) |
(英語を理解して話すことができる) | (20 %) |
英語をだいたい理解できるが、あまり話せない | 48 % |
英語を全く理解できない | 24 % |
(出典:Les Français et leur rapport à la longue anglaise, Janvier 2021, Ifop)
同様の調査が2006年にも行われたのですが、その時は「話せる」人が18%で、「全く理解できない」人が34%(ただし調査条件に違いがあるため、完全比較はできない)。
過去15年で、フランスの英語人口がかなり増加したと言えますよね。
これは、生活していても実感することです。
若い世代の英語力が伸びているなあと感じます。
それでも、日本語と比べると、
フランス語は英語と同じアルファベットを使う
英単語とほぼ同じ言葉も多い
という圧倒的な近さなのに、フランス人の英語力はイマイチ。
ヨーロッパの他の国の人たちは、けっこうみんな英語上手なのに…。
個人的な考えですが、
これまで学校の英語学習の傾向が「会話重視ではなかった」
20世紀初頭までは外交上の公用語だったというプライド
フランス語は「正しい発音」がとても重要なので、英語の音への切り替えが苦手
といったあたりが原因なのではと感じます。
英語に関するフランス人の一般的な考え
普段から、「日本人で、英語を話すけどフランス語は苦手」という立ち位置の私。
いろいろなフランス人と接していますが、フランス人の英語力についてみなさん問題意識をもっているようです。
全体的に「自分たちフランス人は英語が苦手」と認識していますね。
そのうえで、「できたらいいな、できないと困るよね」という人も多いですよ。
ちなみに、近所の語学学校では「英語」がダントツ一番人気で、2番目がなんと「日本語」だと言っていました。
学校での英語教育
現在、フランスでは小学校の1年目(日本の小1より半年早い)から英語教育が始まります。
学校によっては英語強化クラスがあったり、レベル別クラス編成だったりも。
そのおかげなのか、先にお伝えした英語力の調査の年齢別結果で、18〜24歳のグループでは48%の人が「英語を理解して話すことができる」と回答しています。
本当に、若い世代には英語が上手な人が多いです。
で、上手なので「できるだけ英語で話したい」モードの子も多いです。
ただ、日本と同様に長いこと「英語は学ぶ学問」としての扱いだったフランス。英文法や英文解釈をしっかり学んで、試験も読解や作文…というのが主流。
小学生の英語の授業でも、コミュニケーションのツールとしての学びには、なかなか変わっていないようです。
フランスでは、高校卒業までに合計12年の英語教育を受けます(小学校で5年(フランスは小学校は5年間)、中学校で4年、高校で3年)。
それなのに、流暢な人はまだまだ少ないのが現実。
語学教育はいずこも大変なようですね。
フランス人と英語、最近の傾向
若い世代に英語話者が増えているフランスですが、それは街で買い物していても感じますね。
レストランで家族と英語で話していたりすると、ウエイターが自然に英語で話しかけてきたり、お店で店員さんが英語で応対してくれたりします。
これ、初めてフランスを旅したころは絶対になかった対応です。
フランスも変わってきたんですね。
▶︎ フランスの日常のこと、もっと知りたいかたは日本との違いからフランスを見つめたこちらの記事もどうぞ!>>【フランスと日本、違いはどんなとこ?】生活の中に見る本当のフランス
フランス旅行を楽しむ言葉のヒント
ここからは、フランス旅行を満喫するための「言葉のヒント」をお届けしましょう。
世界中どこを旅しても、だいたい英語でことたりることが多いですよね。
ヨーロッパの国々を旅していて、「現地語しか通じなかった…」ということって、けっこうまれなんですよ。
英語でなんとかなっちゃう。
でも、フランスでは、他のヨーロッパ諸国よりも英語が通じないことがよくあります。
ただ、ちょっとした心の準備をすることで、旅の言葉のプレッシャーは軽減できるかもしれません。
フランス人の「常識」を尊重しよう
国が変われば常識も変わるもの。
日本人が当たり前と思っていることが、よその国では「あり得ない!」になることだってありますよね。
フランスの公用語はフランス語です!
そもそも論なんですが…。
フランスに行っておきながら、「なんで英語通じないの?」と要求するほうが、もともと間違っていることなんですよね。
私は、この「当たり前の事実」に心の底から納得してから、ものすごく気が楽になりました。
日本だって、日本語しか話せない人がいても当たり前ですよね。
逆に、「外国語できるなんて、すごーい」ということも多いです。
なぜ、フランス人が英語を話さないことについて、世界中から非難されなくてはいけないのか…。
よく考えると理不尽ですよね(笑)。
しかも19世紀までは、フランス語こそ国際共通語だったわけだし。
フランス語こそが、誇り高きフランス人の言葉ですから。
基本の挨拶は最低限のマナー
お店やレストラン、カフェで働くスタッフは、お客と対等な立場というのが大前提なので、きちんと敬意を払うことが大切です。
ここを、「自分は客なんだから」という上から目線で接してしまうと、相手にも粗雑に扱われることが多くなりますよ。
フランス旅行をした人や在住者の、「フランスの店員の態度が失礼」というコメントを見かけます。
お客として入った店で、店員から失礼な態度を取られると、とても嫌な気持ちになると思うのですが、それを防ぐにはまず自分が相手に丁寧に接することが一番なんですね。
<買い物での挨拶>
- 商店などに入るときに、必ず「こんにちは」の挨拶を。
- お店のスタッフにも、見かけたら「こんにちは」。
- お店のスタッフに声をかけるときは、「おねがいします」的な声かけを。
- 小さなお店で展示してある商品を触るときには、「触って見てもいいか」聞いてから手を触れる。
- 試着したいときにも、「試着してもいいか」聞いてから試着室を利用するのがマナー。
- お店を出るときには、「ありがとう」や「さようなら」を言う。
そして、あいさつの言葉に、相手に合わせてマダムやムッシュをつけることも、円滑なコミュニケーションの秘訣かもしれません。
フランス人は一般に、
見ず知らずの他人に触られたくない(ぶつかりそうになったら謝る)
自分の店のものを勝手に触られたくない
自分と客は対等な立場であって、商品知識がある自分はお客に「教えてあげる」立場である
という認識の人が多いと思います。
このあたりを頭の片隅に覚えておいて、できるだけ丁寧に、にこやかに接することでサービスレベルがぐんと上がります。
「上質な客には、失礼のないように上質なサービスを提供する」というのがフランス人のサービス。
マナーの良い上質な客になるべし、です。
絶対必要な基本の言葉たち
最後に、フランスを旅するなら絶対に覚えておくべきいくつかの言葉とフレーズがあるのでご紹介しますね。
これだけは、暗記していったほうがいいですよ!
フランス旅に「必・暗記!」な言葉とフレーズ | ||
1 | こんにちは & こんばんは | Bonjour (ボンジュール)& Bonsoir(ボンソワール) |
2 | さようなら | Au revoir (オールヴォアール) |
3 | ありがとう | Merci(メルシー) |
4 | けっこうです(何かを断る時) | Non, Merci(ノン メルシー) |
5 | お願いします / (お願いする時の)すみませんが… | S’il vous plait !(シル ヴ プレ) |
6 | わかりませんでした | Je n’ai pas compris.(ジュネパコンプリ) |
7 | フランス語が話せません。 | Je ne parle pas français.(ジュ ヌ パルル パ フランセ) |
8 | あなたは英語を話しますか? | Parlez-vous anglais? (パルレ ブ アングレ?) |
① こんにちは & こんばんは
Bonjour (ボンジュール)
Bonsoir(ボンソワール)
お店に入るとき、カフェに入るとき、レストランに入るとき、ホテルの受付で、あらゆる場面で誰かと最初に話すときには Bonjour か Bonsoir と声をかけます。
相手に合わせて、
☆ Bonjour Monsieur(ボンジュール ムッシュ〜)
☆ Bonjour Madame (ボンジュール マダ〜ム)
というふうに敬称をつけるとベター。
② さようなら
Au revoir (オールヴォアール)
これも、お店やレストランなどを出るときには、必ず言います。
誰かと会って、別れるときに絶対使う一言なので覚えておくといいですよ。
たとえ買い物をせず、見ただけであっても、出るときにお店の人に向かって Au revoir と声をかけます。
③ ありがとう
Merci(メルシー)
丁寧にいう時は、Merci beaucoup(メルシーボクゥ)/ Merci bien (メルシービヤン)と言います。
④ けっこうです(何かを断る時)
Non, Merci(ノン メルシー)
英語のNo thank you と同じですね。
⑤ お願いします / (お願いする時の)すみませんが…
S’il vous plait !(シル ヴ プレ)
店やレストランでスタッフに声をかける時によく使います。
英語では、Excuse me を使うことが多いかと思いますが、フランス語の Excusez moi は「ぶつかりそうになった」などの軽いミスを謝る時に使います。
⑥ わかりませんでした
Je n’ai pas compris.(ジュネパコンプリ)
いろいろフランス語で言われて理解できなかった時の便利な言葉です。
⑦ フランス語が話せません。
Je ne parle pas français.(ジュ ヌ パルル パ フランセ)
⑧ あなたは英語を話しますか?
Parlez-vous anglais? (パルレ ブ アングレ?)
フランス語全然ダメ〜という人も、お店やレストランに入るときと出る時だけはフランス語でぜひ挨拶を!
無言で入ってくる客ほど不気味なものはないようですよ。
▶︎▶︎ 言葉の不安には、海外でも「いつでもつながるネット環境」を!
フランス旅行、言葉の心配には「スマホの翻訳機能を使えばいいや」、というかたも多いのでは?
ただ心配なのは、必要なときにネットに繋がらないこと!
海外でも、場所にかかわらずインターネットに接続できたら安心ですよね。
空港・カフェ・レストランやホテルなど、無料で接続できるWi-Fiも多いのですが、けっこうデメリットもあります。
安全性が心配、速度が安定していない、そもそも必要な時に必ず使えるわけじゃない!…など、無料Wi-Fiだけだと限界がありがち。
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まとめ
「フランスでは英語が通じない」と、長いこと言われてきました。
フランス旅行をしたいな、行ってみたいな、と思う人がちょっと不安に思ってしまう言葉のこと。
現在、フランスでは若い世代を中心に「使える英語」への教育がどんどん進んでいるところです。
外国人に人気の観光スポットや、パリ中心部などではだいぶ英語通じる率がたかくなっているよう。
でも、フランスをご旅行の際には、ぜひぜひ少しだけでもフランス語のフレーズを覚えていってください。
そして使ってみてください。
きっと、旅がさらに楽しくなるはず。
Bon voyage, 良い旅を!