海外に住んでいます。
もうすぐ日本に一時帰国。
めちゃくちゃ楽しみだけど、やること山のようでちょっとストレスでもある!
ほかの海外在住者はどんな感じなのかな?
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
海外生活が長い人でも、「日本への一時帰国が何よりも楽しみ!」という人は少なくないもの。
自分の話をしちゃうと、独身時代の海外生活ではそれほど「一時帰国、一時帰国!」って差し迫って考えていませんでした。
いつでも帰りたきゃ帰ればいいし…、みたいに考えていたので。
でも、家庭を持つとそう簡単に日本にサクッとは帰れませんよね。
コロナ禍や戦争で、航空券は高くなる一方だし、飛行時間も長くなってしまって…。
だからなのか、以前よりも「一時帰国にかける情熱」みたいなものを周囲の日本人のみなさんから感じますね。
この記事では、在外邦人が日本に一時帰国するときにありがちなことについて、
一時帰国あるある「出発前」
一時帰国あるある「日本滞在中」
一時帰国あるある「終了後」
の3つのフェーズでご紹介します。
次の一時帰国が「楽しみで、楽しみで!」というかた、海外生活者の一面をのぞいてみたいかた、ぜひごらんくださいね。
目次
一時帰国あるある「出発前」6選
旅行の楽しさの一つは、「計画しているとき」という人も多いですよね。
あれこれと旅を思い描く時間はワクワクします。
海外在住者の一時帰国もそれは同じ。
次の一時帰国のスケジュールを考え始め、航空券の手配ができると一気にテンションが上がるんですよね。
まずは「出発前あるある」からご紹介しましょう。
航空券を買うのが一大イベント
これ、本当に最近は一大イベント!
コロナ禍で海外からの渡航制限があった時期も、海外在住者には辛いものがありました。
でもそれ以上に、ロシアのウクライナ侵攻による影響が大きいんですよね。
燃料の高騰と、シベリア上空を通らない迂回ルートのために航空券の価格が大幅に上がりました。
ヨーロッパ在住日本人の間では、
「今年は無理かも…」
「航空券、絶望的な値段だよね…」
といった会話が繰り返されるようになりました。
それでも、日本の実家の事情や、子どもの教育や、自分自身の所用とストレス解消のために一時帰国は諦めるわけにはいかないという人も多いよう。
できるだけ安くて、できるだけ便利で心地よいフライトを探しまくります。
夏の帰省のために秋から航空券を探す、という人も。
地道に検索を続けていると、「ポッ」と出てくる底値の航空券があるんですよね(運が良ければ)。
航空券の購入、本当に全身全霊で臨む勝負、みたいになっています。
日本の旅程に悩む
航空券の目星がついたら、次は日本での日程。
限られた時間にやることがいっぱいあるので、行き当たりばったりでは時間切れになるんです。
だから、何ヶ月も前からプランニングを始めます。
お役所関係や運転免許証の書き換え。
実家に関するもろもろのこと。
冠婚葬祭のこと。
友達との食事やお茶。
家族でのお出かけのプランや予約。
居住国に持ち帰るものの買い出し予定。
エクセルで何通りかの日程表を作って調整、なんていうのはうちだけではないと思いますね。
これ、わりと時間がかかる作業でもあります。
日本でのホテルや旅館をリサーチして、選択して、予約するわけですが、宿泊先の候補をいくつも調べるのって地味に労力を要するんですよ。
お土産に悩む
一時帰国の準備で、個人的に一番困るのが「お土産」。
日本で会う人みなさんに何かしらのプレゼントをいただくので、こちらも準備せずには帰れません。
しかも帰国側は、家族、親戚、ご近所、友達、学校(子どもが体験入学の場合)などいろんな人にそれぞれお土産を準備しないといけないんですよね。
在外生活が長くなると、一時帰国の回数も多くなるので、毎回お土産のアイディア出しがけっこう大変。
欲しいものがピタリとわかる気の合う友達へのお土産ならまだしも、親戚やご近所となると迷う迷う。
積もり積もって結構な金額にもなるし、お土産を渡す習慣のない外国人夫の理解を得るのも大変だったりするわけです。
会える人、会えない人で悩む
一時帰国の期間に、誰に会うかも悩ましいところ。
自分の場合は、滞在するのは出身地である地方。
でも、学生時代・社会人時代はずっと東京だったため、会いたい人の多くは東京。
毎回の帰省では必ず東京に1〜2泊はするのですが、必要な買い物をしたり金融機関に出向いたりなど予定はいつもキチキチ。
しかも家族同伴だったりすると、なかなか旧友と飲み明かす…なんていう時間は作れないのです。
なんとしてでも会っておきたい人と、今回は会えなくても仕方ないかも…という優先順位をつけされてもらうしかないですよね。
ただし、海外生活がうんと長くなってくると、「ずっと続く深い友情」と「年始の挨拶程度」の線引きがハッキリしてきますね。
だから会うのは、「ずっと仲良しでいたい人」だけになってきます。
▼ やらなくてはいけないことが山積みの大人世代の一時帰国は忙しい。限られた時間の中で何を優先すべきか、日本の友達との再会について考えます。
買ってくるもので悩む
一時帰国といえば、「買い出し旅」。
みなさん、派手に日本で買い物をしてきます。
でも多くは贅沢品ではなくて、和食材や生活雑貨、薬や化粧品などの「日常生活で必要なもの」。
海外生活では、
「慣れ親しんだいつものあの味」
「使い慣れたあのグッズ」
「肌に合う化粧品や入浴剤」
などが手に入らないので、「ないから仕方ない」と我慢して生活している人が少なくありません。
少しでも心地よく海外生活を続けられるよう、帰国時には大量の物資を調達してくるわけです。
とはいえ、機内預け荷物の重量制限もあるので、欲しいもの全部を持ってくることはできないのが辛いところ。
何をどれだけ買って持ち帰れるか、出発前から大いに悩みますね。
▼ 食材や日用雑貨、子どものものなど、一時帰国の機会に日本から買って帰りたいものは、計画的に購入していくことが大切!
交通機関にハラハラする
あくまでも語れるのはフランスでのことなんですが…。
「さて長期休暇の時期!」となると、必ずと言っていいほど発生する交通ストライキ。
空港職員、管制官、航空会社などいろんなパターンがありますが、ストによって飛行機が飛ばなくなったり、乗り継ぎに間に合わなくなったりなど、困る事態が発生します。
1年中楽しみにしていた日本への出発日に、ストで空港閉鎖…なんてこともありました。
国内線の大幅遅延で、国際線に乗れませんでした…なんてことも。
飛行機だけじゃないですよ、電車も故障や遅延、ストが頻発。
無事に日本行きの飛行機が離陸するまでは、ちゃんと乗れるのか、ちゃんと飛ぶのか、ドキドキします。
一時帰国あるある「滞在中」8選
長いフライトを耐えて、ようやく眼下に日本の田畑や河川が見えてくると、一気に「滞在モード」に切り替わります。
やりたいこと全部やるぞ、食べたいもの全部食べるぞ!という感じです。
海外在住者の日本滞在中に「よくあること」をご紹介します。
ひとまず空港到着でホッとする
日本の空港に到着すると、本当に心からホッとします。
そして、預けた荷物を全部ちゃんと受け取れると、さらにホッ。
細かく言うと、空港到着の「ホッ」にはさらに3つの「ホッ」があります。
トイレにホッとする
「ボタンがたくさんあってどれを押すのか迷う」と外国人が言う日本のトイレ。
空港で入国審査を済ませて初めて入る日本のトイレ、やはりヨーロッパの管理が雑な空港トイレとは一線を画す存在。
綺麗に清掃されていて、便座に座るとほっこり温か。
あれ、眠れぬ長時間フライト後の日本人の心に沁み渡りますよ。
しかも下から見えそうなドアでもなく隙間もなく、ちゃんとプライベート空間が保たれていて「日本に帰ってきてよかった」と思います。
日本語でホッとする
空港施設内に入ると一気に日本語に囲まれます(機内でも日本語だったりしますが)。
施設内表示も、職員の話す言葉も、宣伝ポスターも日本語。
意識しなくてもスッと頭に入ってくる母語のありがたさをしみじみ感じる瞬間です。
コンビニでホッとする
空港ビル内のコンビニ。
あれに「心底ホッとした」と感じる人は少なくないはず。
高いお金を出さなくとも日本の味がそこにあるわけで…。
空港に着いたらおにぎり買う‼︎
柔らかい食パンの日本のサンドイッチが一番先〜
まずは冷たい緑茶!
そんな定番を持っている人も多いのでは?
空港からの交通機関でドギマギする
一時帰国の到着時、実家などの滞在先までは公共交通機関を使う、という人も多いでしょう。
寝不足・大荷物で着いた日本の空港は、到着ロビーに出るといつでも大混雑(コロナ禍の時は本当に閑散としていてびっくり!)。
ヨーロッパからの帰省は、いつ日本に帰っても空港で「暑い」と感じますが、あれは時差ぼけの自律神経の不調なんでしょうか。
でも、ボーッとした頭に、久々の日本で「浦島太郎状態」なので、最初はドギマギします。
券売機で迷う
東京在住の時は「当たり前のシーン」だった都内交通。
海外から帰省すると、券売機で迷ってしまいます。
より一層複雑になってきた鉄道路線の相互乗り入れ。
交通系のICカードを持たない帰国者は、地道に券売機に並ぶんですが、どこまで買えばいいのか(その券売機でどこまで買えるのか?)迷います。
人の波に乗れなくて戸惑う
ちょうど通勤ラッシュ時にかかってしまうと、駅構内移動時に人の波に乗れずに戸惑うことも。
それぞれの目標地点に向かって無表情で黙々と動く都会の人々。
海外(それも田舎)から、いきなり近未来世界に来てしまったような違和感を覚えるんですよね。
車内の人々にドギマギする
電車の中の人々にもドギマギします。
一様にマスクをして一心にスマホを見る人々が横一列に並んでいる…。
そして全員、アジアンフェイス。
他人と目を合わせることを拒んでいるポーカーフェイスの人々。
以前は自分もその中の一人だったのに、なんだか「超田舎者」になった気がしてしまうんですよね。
何をするかで悩む
日本にいられる時間は限られているので、何を優先的にするか、今しておかなくてはいけないことは何か、悩みます。
出発前に綿密にプランを立てておいても、やはり現地で突発的なことが起きたり、予定通りにことが運ばないこともあります。
あれもこれもと盛りだくさんに抱え込んでは、結局ドタバタ慌ただしく時を過ごしてしまった、とあとで後悔したり。
居住国に戻る飛行機に乗ったとたん、
「あ、あれするの忘れた!」
と思い出すことも頻繁にあります。
▼ 海外在住者の日本への一時帰国は、準備も含め、やることがいっぱい。たまにしか帰れない日本の時間を有効に過ごしてやり残しがないようにするためのヒントをご紹介します。
何を食べるかで悩む
一時帰国の大きな楽しみの一つが「食」。
海外では我慢し続けた、懐かしのあの味を堪能するチャンスです。
でも何を食べるかで悩むのも一時帰国あるある!
憧れ続けた日本の味
「まずは、お寿司やラーメン!」というのは定番。
両方とも海外でもポピュラーな日本の味ですが、質の高いものは値段もお高い。
ラーメンは、大都市へ行けば本格的な味が楽しめますが、やはり気楽に食べるには日本です。
それから海外ではなかなか味わえないものもたくさんあります。
個人の好みで言えば、次のようなものですね。
● たらこ、明太子
● ちりめんじゃこ
● 練製品
● 冷凍じゃない納豆
● 新鮮な魚介類
● コシのあるうどん
● ふわふわしたパン
● 和菓子
● 季節の果物
胃袋がついていけない悲しさ
「食べたかったものを食べまくる」と意気揚々と上陸したものの、胃袋のキャパシティにも限界があります。
外食が続くと胃もたれがしたり、意外と「食べまくり」は難しいもの。
せっかくの日本だから、と初めから飛ばしすぎると後半は胃の不調と戦うことにもなりかねないんです。
ものすごく活動的になる
あれもこれもしたいことがある一時帰国。
特に滞在の後半になると、残り時間との勝負みたいになってきます。
子どもが一緒の一時帰国は、子どものしたいことや行きたいところにも出かけたり。
親が高齢になった人の一時帰国は、また別の意味で忙しくなるんですよね。
なかなか親世代が普段できない家のメンテナンスや、通院の付き添いや、親戚訪問などもこなします。
いざという時にお世話になりがちなご近所や自治会の人たちにご挨拶したり。
もう親も亡くなってしまった、という人はお墓の掃除やら菩提寺への挨拶やら、実家の整理やらに追われます。
普段できない、日本の懐かしいスポットを訪問したり、旧友と会っておしゃべりしたり。
1日にいくつもアポが入っている、という日が続くのが一時帰国です。
日本の両親を心配する
自分がある程度の年齢になってくると、日本の両親も健康の不安を抱えるようになってきます。
40代〜50代の海外在住者の多くの人たちが、日本の親の病気や介護に直面しているようです。
海外からビデオ通話などで両親と話すと、
「大丈夫、元気にやってるから心配ないよ〜」
と言っている親たちも、実際に会うとひと回り小さくなったように感じることも。
そして、一時帰国でまとまった時間を実家で過ごすと、本当の弱ってきた姿が見えてくるんですよね。
▶︎ 海外在住の日本人が抱える「日本の親の老後への不安」。老いていく日本の親の健康不安に、「備えるべき10のポイント」とは?
持ち帰る荷物に悩む
日本滞在の後半は、この悩みにつきまとわれます。
ヨーロッパ便のエコノミークラスは、機内預け荷物の重量制限は23キロ。
航空会社によっては、一人2個まで預けられますが、家族分の荷物と持ち帰る食品や日用品は山のよう。
毎回、
「これ買いたいな、でも重いから無理かな」
と悩むものがいっぱい。
そして、悩みは重量だけではありません。
かさばるものが多いと、スーツケースや預けるバッグに入るかどうかヒヤヒヤ。
一時帰国者の定番は、2個口の預け荷物なら各自スーツケース1個と大きな段ボール箱1つというパターン。
段ボール箱はスーツケースと違ってそのものの重量が軽いので、結構な量を詰め込めるのが利点です。
帰りたくなくて切なくなる
居住国に帰りたくない理由は人それぞれいろいろあるでしょう。
家族の事情で海外生活をしているけれど、「本当は日本にいたい」、という人もいますよね。
みんながみんな「憧れの地で海外生活を満喫」しているわけではないですから。
国際結婚の日本女性の多くは、その逆が多いかもしれません。
また、日本に残す両親が健康不安を抱えている場合や、片方の親が亡くなってもう一方の親が一人暮らしをしている場合も、身を切られるような思いがするでしょう。
一時帰国あるある「終了後」4選
これだけ思い入れのある一時帰国なので、居住国に帰国した後も「通常運転」に戻るのがけっこうなエネルギーを要します。
一時帰国終了後のあるあるです。
買ってきたものを全部並べて写真を撮る
Xのポストでよく見かけるのがこれ。
一時帰国から戻った人が、「戦利品」を全部並べて撮った写真です。
以前は、
「すごいなあ、こんなによく運んできたなあ」
なんて他人事のように見ていました。
でも、よく見ると参考になるアイテムも多いんですよね。
「あ、次回はこれを買ってこよう!」
なんてね。
自分の場合は、記録用に写真を撮ることにしています。
そして、密かに「こんなに買っちゃた〜、日本最高!」という満足感にも浸っていますね(笑)。
抜け殻状態になる
帰ってきたら帰ってきたでいろいろ溜まっていた家事やら仕事やらが待っているのですが、しばらくは(少なくとも心の中は)抜け殻状態ですね。
日本で全力を出しすぎてしまって、体も胃も疲れているし、心もホームシックで空っぽ…という感じ。
快く一時帰国させてくれる家人に悪いので、一応明るく前向きなふりはしていますが「帰ってきたくなかった」気持ちでいっぱいになります。
買ってきた食材がもったいなくて食べられない
日本ならではの食材を山盛り持ち帰ってきたものの、食べれば消えてなくなるのが食材の悲しいところ。
もったいなくて、賞味期限ギリギリまで食べられないというのも一時帰国あるある。
賞味期限が多少過ぎたって在外日本人は気にしません。
ちゃんと残さず食材を最後まで楽しみます。
日本が恋しくてたまらなくなる
「行ってきたばかりで何を贅沢なことを言っているの?」と言われようが、これはどうしようもない。
やはり日本がいいな、と思ってしまう気持ちを止められない人も少なくないのではと思います。
言葉のハンデもないし、全てにおいて清潔で便利だし、なにより自分が心地いい…。
外国人として日本人が海外で生活を続けていくのは、大なり小なりストレスになります。
アウェー生活は緊張の連続ですからね。
なので、一時帰国後は里心がついてしまって、逆にホームシックになってしまうんです。
まとめ
海外に住んでいる日本人が集まると必ずと言っていいほど話題になるのが、「次、いつ一時帰国する?」
「航空券、安く買えるのは今どこの航空会社?」
という日本への一時帰国こと。
海外に住む理由はそれぞれ違っても、里帰りを楽しみにしている人はとても多いのです。
特に日本から遠い土地に暮らす人たちは、なかなか帰れないからこそ日本のアレコレが恋しくなるもの。
より楽しい、より充実した一時帰国のための「ちょっとしたヒント」にしていただけましたら幸いです!