海外に住みたいなと考えていて、カナダに興味がある。
カナダで暮らす良さは、具体的にどんな点なのかな?
こんにちは、元カナダ永住者まのん(@ManonYoshino)です。
カナダについて、どんな印象をお持ちですか?
寒い国
アイスホッケーがさかん
アメリカの上(北)
日本人にとって本当はかなり身近な国なのに、意外と詳しくは知られていないカナダ。お隣の国でもあります。
古くから日本人移住者も多く、留学生にも人気の国なんですよね。
この記事では、
海外で暮らしてみたいけど、カナダは住みやすいのか?
カナダで暮らすメリットって、どんなところなの?
という疑問にお答えしていきたいと思います。
目次
カナダ生活で感じた良いところはここ!
まずは、私自身がカナダ生活で特に感じた「ここは良いところ!」についてご紹介したいと思います。
最初に、「カナダ生活の良いところ」をサクッとまとめると、なんといっても次の4つのポイントですね。
お金がなくても暮らしにゆとりを感じる
職住が接近
人が優しい
外国人でも違和感がない
自分の話で恐縮ですが…、カナダに最初に到着した頃は、
- 職歴ほぼなし
- お金ほぼなし
- 友達・知り合い全然なし
- 就職先のあて全然なし
- 住むところなし
の、ナイナイづくしだったのですが、ゼロの状態から永住権が取れるまで足掛け4年。
本当に人の善意のおかげで生き延びたなあと、今になって思います。
お金がなくても暮らしにゆとり
カナダでは、いつもお金がなかったんですが、暮らし自体はゆとりにあふれていました。
貧乏旅行者のバイブル『地球の歩き方』で仕入れた現地情報と、カナダ大使館から教えてもらった学生サポートセンターの住所と電話番号だけが頼りの上陸でした。
信じられないくらい無謀ですよね。
で、結果…。
本当になんとかなっちゃったんですよ!
トロント大学でもらった「賃貸物件リスト」で、住むところを確保。
ショッピングセンターの「店員求む」という張り紙を見て、飛び込みで「働かせてもらえませんか」とアプローチ。その場でアルバイト採用決定。
以来、いつも貧乏暮らしでしたが「楽しむ余裕」があったんですね。
一人の居住スペースも広いし、会社員でも時間にゆとりが持てて、暮らしのペースがゆったりでした。
職住接近
カナダ最大の都市トロントに暮らしましたが、職住接近は大きな魅力でした。
都市の交通インフラが整っているので、通勤が東京のように辛くなかったですね。
また、街の中心部から遠くないところでも、ルームシェアをすることも一般的。お金のあまりない若い世代でも都心住まいが難しくないんです。
ちなみに、オフィス街まで徒歩15分ほどのタウンハウスを3人で借りていたことがあるのですが、これは超快適でした。
会社に使う時間は、通勤を含めて朝8時半から夕方5時半。
夏なんて夜10時くらいまで明るいですから、遊ぶ時間たっぷり!
一方、東京で働き始めた当初は、片道1時間半で毎日ヘトヘト。
これだと、プライベート時間がほとんど取れないですよね。
人が優しい
とにかくカナダの人は親切な人が多いなあと思っていました。
「外国から一人で来ている」というだけで、放っておけないと思われるのか、いろいろと気にかけてくれる人が多かったです。
同僚、上司、ルームメイト、友達の親戚とか、ちょっとした知り合いでも親身になって世話を焼いてくれるんですよね。
よほど頼りなく見えたのかもしれないですが…。
家族イベントに招待してくれたり、週末は泊まりに来いと言ってくれたり。
おかげでカナダ英語にもすぐ慣れることができました。
外国人でも違和感がない
トロントという街自体が多民族シティだからなのかもしれませんが、本当にいろいろな民族的背景を持った人が暮らしています。
南米からの移民、アジアからの移民、中東からの移民、アフリカからの移民、ヨーロッパからの移民、などなど様々な事情を抱えて集まって来た人たち。
訛りの強い英語が、ごく当たり前に飛び交う。
だから、ちょっとくらい下手でも、変な発音でも、誰も気にしないんです。
外国人でも違和感なく暮らせるのが心地よかったですね。
カナダで暮らすメリットとは?
上の項では、管理人の100%主観でのカナダの良さをご紹介しました。
ここからは、客観的に見たもの、聞いたものなどを含めて、カナダ生活のメリットをご案内していきます。
文化面での5つのメリット
カナダ生活、文化面でのメリットは次の5つです。
- カナダには違いを認め合う文化がある
- 異文化を気軽に楽しめる
- 日本人とカナダ人気質が合う
- カナダ人は親切
- 教育レベルが高い
カナダには「違い」を認め合う文化がある
カナダは先進諸国の中でも、人口に対する移民比率が高い国です。
ヨーロッパに暮らしていると、しょっちゅう移民問題が起こっている印象があるのですが、実はオーストラリアやカナダと比べると移民の比率はさほどでもないんですよね。
もちろんカナダが移民天国というわけでもなく、みなさん苦労して生活を築きあげています。
でも、いろんな民族背景の人たちがうまく共存しているなと感じるんですね。
お互いの違いを尊重し合っているな、と思います。
人種差別も少ない、と一般には言われています。
異国文化を気軽に楽しめる
移民の多い国カナダは、異国文化を気軽に楽しめる国でもあります。
たとえば、会社やオフィスビルなどで、いろいろな民族背景の人々と知り合うチャンスがたくさんあります。
ある企業で働いていたときのこと。
隣の席は、レバノン人、後ろの席が日本人、前の席が英系カナダ人。
同じ一角にはフィンランド人と中国人、スリランカ人。
大の仲良し同僚はポルトガル人。
毎日が異文化体験です。
また、それぞれの国の料理を味わえるレストランもいっぱい。
トロントにはギリシャ人街、インド人街、中華街、イタリア人街など、移民が集まるエリアがあって、それぞれ本格的な料理が味わえます。
日本人とカナダ人気質が合う
移民三世以上の、いわゆる「カナダ人」の人たち。
敬虔なクリスチャン家庭も多いですが、おだやかな気風の人が多いように思います。
なんでもかんでも「一番!」が大好きなアメリカ人とも違うし、皮肉たっぷりのジョークがわかりにくいイギリス人とも違う。
ましてやラテン系のフランスやスペインの人たちとは全く違うカナダ人たち。
日本人とカナダ人、どちらもちょっと「保守的で控えめ」だったりします。
お互い居心地がいいと感じるようです。
カナダ人は親切
「世話好き」という意味では、多分、アメリカ人もイギリス人も同じかもしれません。
カナダ人の親切さは、押し付けがましくないところがいいところ。
さりげなくやさしい。
素朴にやさしい。
静かにやさしい。
おおらかな人が多いからなんでしょうか。
▼ カナダ人は「いい人」なのか?詳しくは、こちらの記事もどうぞごらんください!
教育レベルが高い
カナダでは、高等教育を受ける人が多くて、高等教育修了者はアラサー世代では63%になります。
これは、日本よりも高い数値で、OECD加盟国の中で二位(*1)。
カナダの四年制大学のほとんどが公立(州立)であるため、大学間の教育水準にあまり開きがないのが特徴。
世界の大学ランキング(*2)でもトロント大学やブリティッシュコロンビア大学、マギル大学がトップ50にランクインしています。
<参照>
*1 経済開発機構OECDのデータOECD (2021), Population with tertiary education (indicator)より。
*2 Times Higher Education(英国)The World University Rankings 2021より
また、英語がわかりやすい、治安が良いなどの理由から、カナダは留学先としても人気。
留学先の選択肢が多くて、アメリカやイギリスと比較すると留学費用が抑えられるということも人気の理由なようです。
▼「留学するならカナダがいい!」とよく言われます。なぜカナダが日本人の留学先としておすすめなのでしょう。詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
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生活面での9つのメリット
カナダでの生活面でのメリットは次の9つです。
- カナダ英語がわかりやすい
- 治安が良い
- 日系人が多く、日本人が暮らしやすい
- 住宅環境が良く、過ごしやすい
- プライベート重視の社会
- 暮らしにゆとりがある
- 大自然を堪能できる
- 医療費が無料
- 天災が少ない
カナダ英語はわかりやすい
「カナダの英語はわかりやすい」という話をよくききます。
英語とひとことで言っても、国や地域によって言い回しや使う単語、発音もイントネーションもかなり違うんですね。
日本人が耳にすることが多いのが、映画やテレビドラマなどで聞く「アメリカ英語」。学校で習う英語の音声教材もアメリカ英語が中心かもしれません。
その「アメリカ英語」だって地域によって音がけっこう違います。
「イギリス英語」は、もっともっと違います。東京弁と大阪弁くらいでしょうか。
そして、同じイギリス国内でも地域によって発音もイントネーションも大きく変わってきます。
他の英語圏である、アイルランドやオーストラリアやニュージーランドは、イギリス英語に近い発音ですが、聞く人が聞くと「全然同じじゃない」そうですね。
カナダの英語は、アメリカ英語に近いけれど、一般に言葉の発音がよりクリア。
英語のリスニングが苦手な人が多い日本人にも聞き取りやすいようです。
外国語を学ぶとき、訛りの強い人たちの言葉を理解するのはとても大変なんですよね。
簡単な単語を聞き取るのも大変というエリアでの暮らしは、それだけで一苦労。
その点、カナダはもともと英語がわかりやすいので、外国人には大きなメリット。
さらに、多民族が共生する社会なので、「外国人の英語」をバカにせず根気強く理解してくれる気風があるように思います。
治安が良い
カナダ生活のメリットの2つ目は、全般的に治安が良いという点ではないでしょうか。
銃社会であるアメリカでは、物騒な事件がたびたび起きます。
ヨーロッパでも近年、テロ事件をはじめとして、外国人が危険な目に遭う事件が頻発しているように思います。
一方、穏やかな国民性もあって、「安全な国」という印象が強いカナダ。
実際には、カナダの犯罪発生率(人口10万人当たりの犯罪認知件数)は日本の約5倍だそうで、決して「すごく安全な国」というわけではないんですよね。(参考:外務省海外安全ホームページ)
それでも、豊かな大自然に囲まれ、暮らしのスペースもゆとりがあるカナダは、「留学したい国」「平和で暮らしやすい国」として人気があります。
イギリスのシンクタンクや専門家などの調査チームによってデータ化された各国の平和度指数ランキングにでは、カナダは6位(ちなみに日本は9位)。
同じ調査で、イギリスは42位、アメリカは121位なので、カナダは安心して暮らせる平和な国と言ってよいでしょう。
(参考:Institute for Economics & Peace, 2020 Global Peace Index )
日系人が多く、日本人が暮らしやすい
海外生活でやはり頼りになるのは日本人ネットワークの力。
日系移民としてカナダ社会に根付いている日本人も多いですが、企業から派遣された駐在員やその家族、留学生や現地採用で働く若い世代の日本人も、カナダにはたくさん住んでいます。
都市部には日本食レストランや食材店もそろっているので、日本人には暮らしやすい環境だと言えます。
日本人や日系移民に慣れたカナダ人も多いので、社会に違和感なく溶け込めるかもしれません。
住宅環境が良く、過ごしやすい
日本でもよく知られている通り、冬はとっても寒いカナダ。
太平洋岸のバンクーバーは過ごしやすいようですが、東部カナダのトロントやオタワ、モントリオールなど、体感気温が−20度などということもあります。
そんな冬でも家の中は暖か。
セントラルヒーティングが普及しているので、1年中家の中ではTシャツ1枚という人もいます。
さらに、一人当たりの居住スペースが広いので、ゆったり快適。
カナダは過ごしやすい国だと思います。
プライベート重視の社会
カナダ人は、家族やプライベートライフをとても大切にします。
仕事よりも、絶対に家族が最優先という姿勢ですね。
オフィスの環境も、一人一人のスペースが広いので働きやすいかと思います。
満員電車で1時間以上立ちっぱなしで通勤、なんていう人もいないです。
カナダから日本に戻ったとき、つくづく「社畜」という言葉を身に染みて感じましたね(笑)。
暮らしにゆとりがある
カナダでの暮らしには、全般的に「ゆとり」を感じます。
それは、スペースの広さであったり、職住接近の便利さであったり、ワークライフバランスが上手に取れているからという理由もあるかもしれません。
四季折々の季節を楽しみ、家族の暮らしを楽しむ、広い意味での「遊ぶ文化」が根付いているからともいえるでしょう。
大自然をごく身近に堪能することができる
「カナダと言えば大自然!」という人も多いですよね。
雄大なカナディアンロッキー、広大な大地、厳冬期のオーロラ、五大湖の豊かな自然。
でもそれだけじゃないんです。
都市に暮らしても、街中にも自然豊かな大きな公園があったり、ちょっと郊外に出ると360%のパノラマを堪能できる森が広がっていたり…。
春から夏にかけては、金曜の午後早い時間から郊外へ向かう高速道路は渋滞を始めます。
気軽に山に行く、湖に行く、キャンプに行く人々。
カナダの大きな魅力はやはり大自然が身近にあるということですね。
医療費が無料
カナダに暮らしたことのある日本人の多くが、おそらくカナダのメリットとしてあげるのが医療費のこと。
州によって変わるらしいのですが、管理人の暮らしていたオンタリオ州は「無料」でした。
しかも、ワーキングホリデーの身分の時から無料。
患者の自己負担が発生せず、歯科診療や薬代以外のほとんどの医療を無料で受けられます。(が、予約がなかなかとれず、数ヶ月待ちも珍しくないという問題も…)
天災が少ない
カナダのオンタリオ州に暮らしていて、災害レベルの天候不順などを経験したことはありませんでした。
大雪が降るとか、大寒波などはあっても、台風で大きな被害がでるとか、地震が起きるとかがないんですよね。
「フロリダでハリケーン」などというニュースはテレビで流れても、遠いところの話。
カナダは天災が少ない国です。
日本人が住みやすいと評判のカナダの都市は?
日本人が生活しやすいと定評のあるカナダの街はどこ?と聞かれたら、多くの人が答えるのは次の2都市ではないでしょうか。
トロント
バンクーバー
他にも魅力的な街はたくさんありますが、便利さから言えばやはりトロントとバンクーバーがおすすめかもしれません。
フランス語OKな方なら、フランス語圏のケベック州モントリオールや、オンタリオ州オタワも素敵です(冬はとても寒いですが…)。
トロント
カナダ最大の都市トロント。
オンタリオ湖に面した、カナダの文化と経済の中心地です。
市の中心地には高層ビルが立ち並び、巨大な地下連絡網で結ばれています。
地下鉄や路面電車(ストリートカー)、バスが縦横に市内を繋いでおり、車がなくても市内では不便を感じません。
トロント大学をはじめとした高等教育機関や、専門学校、語学学校も多く、留学生もたくさん滞在しています。
また、日系移民や日本人も多く暮らしているため、日本食材の店や日本食レストランも揃っていて日本人にはとても暮らしやすい街。
バンクーバー
カナダ西部、ブリティッシュコロンビア州のバンクーバーはカナダ第3の都市です。
トロント同様、多様な民族が集まり、人口の半数以上が英語以外の外国語を話します。
厳しい冬が有名なカナダですが、太平洋岸に位置するバンクーバーは暖流の影響で、比較的気候は穏やか。
夏も日本のようには暑くならずに、湿気も少なくカラッとしています。
大都市でありながら、ちょっと離れると海があり、ウィンタースポーツを楽しめる山もあるり、大自然を満喫しつつさまざまなアクティビティを楽しむことができます。
バンクーバーもアジア系移民が多いので、日本人が暮らしやすい街。
何より、カナダの都市の中では日本からのアクセスは抜群です。
まとめ
日本人が外国で暮らす時、メリットとはどんな点なのか?カナダ生活での良いところを、文化面と生活面から、18のポイントでご紹介しました。
意外と知られていないけれど、カナダは日本人にとって生活しやすい国。
多くの移民を受け入れ続けているカナダと、カナダ人たちは、異文化や異言語にとても柔軟です。
海外での生活を考えるなら、カナダも選択肢の一つとされてはいかがでしょうか。