
フランス大好き!いつかは住んでみたい。
日本から見ると遠い外国だけど、もしかしたら、日本と何か共通点とかあるのかな?
もっと知りたいな!
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
フランスといえば、日本人の人気旅行先の一つ。住んでみたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
グルメ、アート、ファッション、歴史など、私たちのフランスへの興味は尽きないのですが、やはりとても遠い国。言葉も文化も、人々も、日本とは全く違うように思えますよね。
ところが、フランス人と長年付き合っていくと意外な共通点がいくつもあることに気がつくんです。
この記事では、
フランスと日本の共通点
について、あまり知られていないことをご紹介していきたいと思います。
フランスのことをもっと知りたい、「おしゃれじゃない部分もぜひ!」というかた、ぜひご覧くださいね!
目次
フランスと日本の共通点、ざっと考えて8つあった!
日本人から見て「フランスがなんとなく素敵」と感じる理由の一つが、
「あまりよく知る機会がないからミステリアス」
という点かなと思います。
もちろん、「フランスの食」は日本でも紹介されることが多いし、星がつくレストランガイドはあまりにも有名。
そして、歴史や美術、芸能、ファッションなど、日常的にフランスに触れる機会も多いですよね。
でも、
「フランスってどんな国?」
「フランス人ってどんな人たち?」
と問われたら答えに窮してしまうかもしれません。
少なくとも渡仏前の私はそうでした。
フランス生活が長くなった今でも、フランスという国も国民も「???」という部分ばかり。
この機会に、フランスと日本を理解するために自分なりに「共通点はなんぞや?」と考えてみました。
- 食を大切にする文化
- 英語が苦手
- 争いを好まない
- スリムな人が多い
- マンガが好き
- マウンテンスポーツが好き
- 計量法が同じ
- 長生きな国民
以上の8つの共通点にたどりついたので、さっそくひとつずつご紹介していきたいと思います。
共通点1. 食を大切にする文化がある

まずは、「食」。
海外生活といえば英語圏生活だった私ですが、フランス人と出会い、フランス社会と関わるようになって最初に感じたのが「食へのこだわり」。
英語圏では、「Fix something to eat(なんか食べるもん適当に準備するわ)」みたいな表現の中で暮らしましたが、フランス人は違います。
やはり美味しいものへの情熱を感じるんですよね。
だからこそ、世界的に有名なレストランガイドが誕生したわけで…。
フランス人も日本人もグルメ
フランス人といえば「グルメ!」というくらい、おいしい物好きは有名です。
フォアグラ、チーズ、ワインはもちろん、牛肉や鶏などにも世界的な名産地があります。また、フランスといえばショコラ、マカロンそして数々の繊細なスイーツも有名。
1日の食事時間が一番長い国民はフランス人なのだとか(これは実際にフランス人たちと暮らしていくと実感します。長いです!)。
一方、日本人もフランス人以上に食にはこだわりますよね。日本人のこだわりは、味とか産地とかだけじゃなくて、食品の鮮度や食感、食べるときの温度などもめちゃくちゃ細かいです。
国際標準から見ると、日本人は、食事時間もかなり長めですが、食材の買い出し(毎日買い物しているご家庭も多い)と調理には、フランス人なんて足元にも及ばないくらいの時間をかけていると思います。
フランスにも日本にも「主食」がある
「はっきりとした主食がある!」と言えるのもフランスと日本の共通点かと思います。
日本の主食といえば、言わずと知れた「米」。
おかずにごはん(あと汁物)、というのが日本人の一般的な食事のメニューですよね。洋食の時にはパンを食べることもあるし、パスタが主食となる食事もあります。
ごはん、麺類、パンなどの炭水化物がつくのが一般的。
でも、世界には、主食らしい主食がない国もいっぱいあるんです。主菜と、野菜の付け合わせやイモや豆類などで食事をとるというパターン。
イギリスもアメリカもカナダも、「そういや主食ってなんだろう?」という感じ。イギリスでは「あえて言うならば、ジャガイモ?」でした。
フランスでは日本のようにはっきりとした主食があります。それは、パン。よく食事と共に食べられているのはバゲット(フランスパン)ですね。
お昼時に、長いバゲットを小脇に抱えて家路を急ぐフランス人、というのはもう本当に毎日見かける定番の光景(なぜかこのバゲット小脇というのは、男性が多い)。
そして、みんなバゲットの端っこのカリッとした部分(クルトンと呼ぶ)が大好きで、バゲットを買うと一番先にちぎって歩きながら食べますね。クルトンをちぎって食べられるのは、家族の中でもパン屋に買いに行った人の特権です。
フランス人とパンについての考察をまとめた記事です。ご興味のあるかたはぜひどうぞ!

共通点2. フランス人も日本人も英語が苦手

これは、フランスに住んだことや、旅行をしたことのある人なら、「そうだよね〜!」と思われることでしょう。
フランス人は英語を話したがらない
フランス人は、英語が苦手な人が多いんです。
英語を多少知っていても話したがりません。
もともと国際共通語だったフランス語なので、自分たちの言葉に誇りを持っている人が多いフランス人。だから、自分が自信を持って上手と思えない限り、わざわざ外国語である英語を使いたくないのでしょう(と、思います)。
一方、(話がそれますが…)外国人のフランス語には結構厳しいですよ。彼らと会話するとき、ちょっとでも冠詞や発音を間違えたりすると、すぐさま間違いを訂正されたりします。
ヘタなフランス語で頑張って話している時、おもむろに「はあ?ヘタすぎて言いたいことがわからないけど?」みたいに眉間にしわを寄せてバカにした表情をする人も多いです(笑)。
自分たちだって、英語が、というより外国語が苦手なくせにね。
フランス人が英語を苦手とする理由
フランス人が英語を苦手とする理由は主に次の3点でしょう。
- 過去の学校教育では英語の読み書き優先で、会話に力を入れてこなかった。
- プライドが高くて、ヘタな英語を披露したくない。
- 普段の生活では英語を使う機会がない。
学校でさんざん英語を勉強しながら、話せるようにならない日本と似てますよね!
ただし、最近では、フランスも「使える英語教育」に力を入れているようで、若い世代では英語の上手な人も見かけるようになりました。
共通点3. フランス人も争いを好まない

日本人は和を尊ぶ国民。あまり表立って言い争ったりしませんよね(一般論です)。周りとの調和を好む日本人は、平和的に物事を進めます。
表面では、熱く議論好きなフランス人だけど….?
一方、議論好きで、年中ストだの抗議行動だのに情熱を注いでいるフランス人。
運転ぶりを見ていても、サッカーやラグビーの試合の勝ち負けで大騒ぎする様子を見ていても、激しやすいラテン気質丸出しのように見えます。
ところが、「言うことは言わないと気が済まない」くせに平和主義者が多いんです。
フランス人も実は平和主義
例えばスーパーのレジの列や、市場の順番待ちの時。ピシッと列になって待つということが苦手な彼らは、バラバラにばらけて順を待ちます。誰が先で誰が後だかわからない状態ですね。
それなのに、ちゃんと虎視眈々と自分の番がきちんとくるように見てるんですよ。
「あら、私が先だったのよ!」という具合。
ところが、ピリッと主張したあとは、平和主義を前面に押し出してきます。
「でも別に急いでないし、どうぞお先にいいわよ」
ゆずり合い精神のフランス人
北米でよく受けた「困っていない?何か助けになれる?」というキリスト教的な親切。単身で移住して働いていたので、ずいぶんいろいろな方に親切にしていただきました。
ところがフランスでは、フランス人家族と一緒にくらしているからか、「北米的親切オファー」をいただいたことがありません。
いや、ここで言いたいのは「フランス人不親切」ということではないのです。
逆に、親切をグイグイ押してこないけれど、ほどよく優しい人が多いなあと感じるのがフランス。
またスーパーの例です。
たくさんの商品をレジのベルトコンベアーに並べている人がいるとします。
そして、その後ろに商品を2個だけ持った人が並んだとしますよね。
すると、ごくごく自然に「あら、私はたくさん買うから、2個だけのあなたは先にお会計どうぞ!」なんていう会話がなされるわけです。
別の例をもうひとつ。
狭い道を歩いていて進行方向から来る人とぶつかりそうになったとき、「どうぞお先に」「いや、そちらこそどうぞおさきに」「あらすみません」となります。
ゆずり合い精神が根付いているフランスなのです。
共通点4. スリムな人が多い

欧米の人は太っている人が多い、っていうイメージ持っていませんか?
確かに日本人の方が圧倒的に体型はスリムな人が多く、アメリカやイギリスなどでは超過体重の人もわりに頻繁に見かけます。
グルメなフランス人はどうか?
大量にチーズやワインを消費し、赤身肉をガンガン食べるフランス人。食事の後のデザートも欠かせません。
なのに、意外や意外、フランス人にはスリムな人が多いんです。
なぜか?
その理由をさぐるため、周囲のフランス人たちの食事の様子を観察してみました。まずですね、普段の平日にはみなさん「グルメな食事」をしていないんですよね。
前菜、メイン、デザートというふうにコース仕立てで食事をするフランス人ですが、平日のディナーはシンプル。
平日のシンプルディナーの例 | |
前菜 | アボカド(半分に切ってタネをとり、塩胡椒を振る) |
メイン | 牛赤身肉をさっと焼いたもの、グリーンサラダ、バゲットひと切れ |
デザート | みかん |
ね、シンプルでしょう?もちろん毎晩ワインを飲むわけでもないし、チーズを山ほど食べるわけでもないんです。
そして、長期休暇で一緒に過ごすフランス側親戚を見ていると、お昼ご飯などもわざわざ手間をかけて用意しません。「残り物」や冷蔵庫にある野菜やハムをテーブルに並べるだけだったり、お腹が空かなければあえて食べなかったりすることも多いよう。
もちろん、親戚の女性たちの多くはスリムなままです(更年期以降はやっぱり「ぽっちゃり」率があがります…)。
美食を愛しワインを愛するフランス人の、普段の食事のメニュー構成とは?人生を楽しみながら美味しく食べるメニューの代表例をご紹介します。

共通点5. フランス人も漫画が大好き

漫画、Manga、マンガ。
もともとベルギーやフランスは、ボンデシネと呼ばれるストーリーマンガが人気のお国柄。子供から大人までマンガ好きがたくさんいます。
日本のマンガも大人気で、ちゃんと「Manga(マンガ)」と呼びます。書店やマンガ専門店には、フランス語訳されたマンガがずらーっと並んでいて、学校の図書館にもいろいろな少女漫画・少年漫画がおかれているようですね。
ときどきびっくりするほど日本語が流暢な若者がいたりするんですが、「日本の漫画ファンなんで、原書で読みたくて日本語勉強しました」という人も多いそうです。
共通点6. マウンテンスポーツが好き

日本人もフランス人も古くから山が好き。
どちらの国も優れた登山家を輩出しています。そして今も、山歩きや登山、クライミングは大人気ですよね。
フランスといえば、フレンチアルプス。ヨーロッパ最高峰のモンブランを始め、登山基地でもあるマウンテンリゾートのシャモニー周辺には、広大な氷河や圧倒的な美しさの針峰群が連なっています。
そのほかにも、スペインと接するピレネー山脈や、ミネラルウォーターのボルビックで有名な中央山塊など、その景観だけでなくさまざまなスポーツを楽しめる山がたくさん。
日本も山の多い国。北アルプスのように難易度の高い急峻な山岳地帯や、クライマーを惹きつけてやまない岩壁や深い沢、家族でも楽しめる山、そして信仰の山など、人々を魅了する山が多く峰を連ねています。
夏は登山やクライミングにハイキング。冬はスキー、スノーボード、スノーシュートレッキング。日本人もフランス人もマウンテンスポーツ好きが多いですよね。
共通点7. 計量法が同じ

「え、計量法?そんなもの同じでも違っていても、別にどうでもいいんじゃないの?」と思いますか?
これ、旅行者にも留学生にも移住者にも、結構重要なことなんですよ。
フランスも日本も同じくメートル法を採用しています。重量も、グラムにキロ。すごくわかりやすいです。
アメリカで暮らすと、長さがインチ、フット、ヤード、マイル。重さはポンド。迷います。
イギリスでも似たような計量法で、そこに重さだとストーンなどという単位も加わるんですよ。ますます迷います。
その点、フランスはラクです。
共通点8. フランス人も日本人も長生き

日本人が長寿なのは有名ですよね。
フランス人はというと、こってりした高カロリー食を食べていそうで、そしてバカンス好きで遊び大好きな快楽主義で不健康な感じがします。でも、平均寿命は日本とほとんど変わらないんです。
しかも、街で見かけるお年寄りはかなりの高齢者でもおしゃれで元気。赤身肉のタンパク質とワインのポリフェノールが、なにかポジティブ効果をもたらしているんでしょうか…。
フランス人の健康寿命自体は日本よりも少し短いようですが、街で見かける限り「おしゃれをして、自分で歩いて買い物やお出かけを楽しむ」高齢者も多いように思えます。
(* 参照データ:世界保健機関「The Global Health Observatory」)
フランスで暮らすと見えてくる、フランス生活の良さとは?観光旅行ではわからない、ディープな「日常のフランス」の、良いところを集めました。

まとめ
日本から見たら地球の裏側フランス。
モードの国、グルメの国、アムールの国、そして誇り高きフランス語の国。日本とはぜんぜん違う習慣や文化を持ちながら、実は似ている点も多いのです。
フランスは遠い国でありながら、同時に身近な国です。
いちど訪ねてみてはいかがでしょうか。