カナダになんとなく憧れを持っています。
暮らしてみたいけれど、カナダ人ってどんな人たちなのかな?
海外生活に興味があって、「カナダはどうかな?カナダ人てどんな人たちなのかな?」と思っている方へ。
アメリカ人やイギリス人、フランス人などと違って、カナダ人と面識がある人って意外と少ないかもしれないですよね。
元カナダ永住者の管理人まのん(@ManonYoshino)です。
英語圏に旅行したい、語学留学してみたい、ワーキングホリデーを考えている、そんなみなさまへ、カナダ人の一般的な姿をご紹介したいと思います。
目次
カナダ人にはいい人が多いって本当?
カナダといえば、大自然。カナディアンロッキー、ナイアガラの滝、メープル街道、北の凍てつく大地…、など雄大なイメージがありますよね。
ではカナダに住む人はどんな感じなんでしょうか。
日本人が持つカナダ人のイメージ
おおらかな人たち?
カナダ人に対して「おおらかで素朴な人たち」というイメージはないでしょうか。
いろいろな人が、ネット上でカナダに関する記事を書いているのですが、カナダ人についてよく見かける表現は「穏やかでおおらかな人が多い」ということ。
たぶんそれが私たち日本人がカナダ人に対して抱く一般的なイメージなのでしょう。
あまり馴染みのないカナダ人
実際は、カナダ人については「あまり馴染みがないよ」という人が多いのではないでしょうか。
G7、主要国首脳会議のメンバーですが、カナダ政府のトップってご存知ですか?
すぐ答えられる人は、政治通かカナダ通かもしれません。正解は、若くてイケメンのジャスティン・トルドー氏なんですが、彼は大統領ではなくて「首相」です。
実は、カナダを離れて長い私は、首相が現在誰なのかつい最近まで知りませんでした(!)。
カナダ人って日本のメディアにはほとんど登場しないから、私たちには未知の人たちなんですよね。
カナダの社会的背景
移民が集まる国
カナダ人のイメージが若干ぼんやりしてしまう理由の一つが、非常に民族の入り混じった国だということがあるかもしれません。
17世紀、フランスからの移民が入植を始め、その後、イギリス領になったカナダ。
フランス系、イギリス系の祖先を持つカナダ人がやはり多く、その他のヨーロッパ系移民を合わせると白人比率が高いのですが、実際にトロントなどの都市部では多様な民族が入り混じっている印象です。
ヨーロッパではほとんど見かけない、二世以降の日系移民の方も多いですよ。
公用語が二つあるバイリンガル国家
カナダでは公用語が二つ。
英語とフランス語です。
フランス語圏であるケベック州に行くと、人々が話す言葉はフランス語。ケベック州に関わりの深い周辺地域でもフランス語が第一言語だったりします。
カナダ人、ここが「いい人」!
それでは、ここからは具体的にカナダ人の素敵な部分をご紹介していきたいと思います。
おおらかで親切
キリスト教的助け合い精神なのか、風土的なものなのかわかりませんが、親切な人が多いです。
例えば、バスや地下鉄。大きなベビーカーを押している女性には、みんな進んで手を差しのべますね。重い荷物を抱えて階段を、なんていう時にも「手伝いましょうか?」と声をかけてくれる人がいます。
個人的な経験なのですが、職場の同僚やオフィスビルで知り合った人たちなど、みんなオープンで親切でした。
外国に一人で暮らしている私を心配して、家に呼んでくれたり、飲み会に誘ってくれたり、何かと気にかけてくれて本当に心強かったです。
違いに寛大
移民が多く、人種のるつぼだからなのか、広大な国のおおらかさなのか…。
カナダ人は違いに寛大です。と、いうより違いを尊ぶという感じですかね。出る杭は打たれず、人は人、自分は自分。
ヨーロッパ系の白人カナダ人、先住民族、アジア系、アラブ系、中南米系、アフリカ系など、ほんとうにいろんな民族的背景の人がいるカナダ。都市部では、日本人だから目立つとかってことは、あまりないですね。
相手を不快にさせない配慮
英語は自己主張の強い言語、と思われがちですよね。でも、実はそうでもないように思います。
カナダ人の英語、みんな相手の空気を読みながら会話しているなあと感じます。
ズバズバ言っているようで、実は相手を不快にさせない言い回しや、婉曲な表現をしているみたいな。
お互い気持ち良く過ごしましょう、という意識が強いように思います。
ありのままを尊重してくれる
「太めだから二の腕だせな〜い、ショートパンツなんて履けない」
こんな遠慮は日本だけのものかもしれません。
女性の多くはファッションやメイクにはもちろん興味があるけれど、日本の女子よりはるかに自然体なように思います。
暑ければノースリーブのシャツにショートパンツ。寒ければ、ぶくぶくに着込んでニットの帽子。ありのままです。
そして、誰がどんな格好をしようが、その人の自由。
訛った英語に慣れている
英語圏3カ国(イギリス、カナダ、アメリカ)と暮らしてみて、「カナダ人のここがいい!」と強く思ったことは、「訛った英語に慣れている人が多い」ということです。
外国人の「独特の訛り」とか「上手でない言葉」を軽蔑せずに受け入れてくれるって、すごくありがたいことなんです。
これは、フランス語圏で生活してみて、さらに強く感じることでもあります。
フランス人など、私の下手なフランス語に対して、おもむろにバカにした表情をしますから…。
カナダ人の多くが「下手な英語への許容範囲が広い」のは、多民族国家で、古くから今日まで多くの移民を受け入れてきているお国柄、なのでしょうか。
礼儀正しい人が多い
「こんにちは」「ありがとう」「どういたしまして」「さようなら」。
どんなお店に入っても大抵こんなやりとりがあります。ここまでは、イギリスもフランスもアメリカも同じかもしれません。
商店に入るお客も、受け入れる店の人も、ちゃんと挨拶を交わすのが普通。無言で入店して無言で去っていくのはマナー違反なんです。
カナダ人がいい人だなあと思う一つの理由が、カナダで交流のあった人たちの多くがとても礼儀正しかったということがあります。
人に対して丁寧に応対する、と言ったらいいのでしょうか。
意外にフレキシブル
欧米の人というと、「はっきり白黒ものを言って自己主張が強い」と思われがちですよね。
確かにそうなんですが、カナダ人は融通が効く人が多いように思います。
「ダメです」
と、一回はっきり断られたことでも、「そこをなんとかなりませんか?」と丁寧にプッシュすると、なんとかなっちゃうことが割とあります。
フレキシブルなんですよ。
カナダ人と上手に付き合うコツ
それでは、ここからはカナダの人と上手に付き合っていくコツをご紹介したいと思います!
挨拶をきちんと声に出して言う
お店に入る時、お店から出る時、バスに乗る時、タクシーの乗降の時、レストランで食事をする時。
次の言葉たちは、1日に何回繰り返すかわからないくらい使います。
Hello(お店の入店時や、店員と目があった時)
PleaseやCould you / Can you 〜 ?(何かを頼む時は必須。)
Thank you(会計の終わりの時、店を出る時)
自分がお客さんの立場であっても、きちんと挨拶をするのがマナーなんです。
日本では、お店に入る時に「こんにちは!」とはあまり言わないですよね。コンビニとか、無言で入るのではないでしょうか。
でも、カナダでは挨拶せずに無言で入店したり、お金を払った時に無言だったりすると、お店の人から怪訝な顔で見られるかもしれません。
お互い対等な人間同士なので、お客様は決して神様ではないんですね。
人種差別・性差別的な発言は慎むべし
カナダに限ったことではありませんが、不用意に人種や民族に関することを話題にしないのが賢明です。
日本の日常では知ることもない民族間の問題も、さまざまな民族的背景の人たちが集まるカナダではとても繊細。
宗教に関しても、センシティブ。キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、シーク教など、いろいろな考え方や価値観が共存を図っている社会なんですね。
また、カナダは性差別にとても敏感な国。いろいろな個性を大切にしている国なので、ここも不用意な発言には要注意ですね。
柔軟な対応を心がけよう
よく、「カナダ人って時間にルーズだから!」とピリピリする人がいます。
確かに時間にはルーズだし、ルールにも甘いところがあります。
でも、それでみんながうまく暮らしているわけですから、こちらが柔軟に考えたほうが絶対にうまくいきます。だって、私たちがガイジンなんですから仕方ないです。
「そういうものなんだ」と違いを受け入れると、気持ちを楽にして暮らせるかと思います。
自己主張はきっちりと、言葉で表現する
イエス・ノーはきちんとはっきりと伝えないと、けっこう本当に誤解の元になるんですよ。
本当はノーなのに、なんとなく相手に遠慮して言葉を濁していると、逆に信頼されなくなっちゃったり。
欧米社会の多くがそうであるように、カナダだって「察してよは通じない」社会です。
英語では、「言葉で言わずにお互いになんとなく気持ちを察し合う」などという技は通じない!伝えたいことは言葉でしっかり話すべし…。
タバコを吸う人は注意しよう
違いを尊重するという意識の強いカナダ人なんですが、喫煙に関しては別モノ。
かなり昔から、喫煙については厳しいですよ。
週によって違いがありますが、公共の建物はすべて禁煙が基本。オンタリオ州を例にとると、公共の建物建物の入り口から9メートル以内も禁煙です。
「ちょこっと外に出て一服」、も難しいので注意が必要ですね。
まとめ
広大な国土に豊かな自然、世界中から異文化が集まってくる国カナダ。
カナダという国に「よいイメージ」を持つ人は多いでしょう。
そして、カナダ人にも「いいひと」という一般的なイメージを抱く人が多いようです。
カナダ人と長年にわたって接してみて感じた「彼らの素敵なところ」をまとめてみました。
行ってみようかな、住んでみようかな、と思われる方への参考になればうれしいです。