海外で生活してみたいと思っています。
でも、本格的に移住を考えるにはちょっと不安も…。
実際に海外で暮らしている日本人はどうなんだろう。
こんにちは、まのん(@ManonYoshino)です。
海外で暮らしてきた日々を合計すると、通算20年以上!
いちばん最初に海外で生活するため渡航した頃から、現在まで、それはもうたくさんの不安と向き合ってきました。
また、仕事やプライベートで、たくさんの海外在住日本人と出会ってきましたが、みんないろいろな悩みや不安があるようです。
この記事をごらんいただいているのは、
● これから海外移住するので、いろいろ不安
● 海外に住んでいるけれど、なにかと心配事がある
というかたではないかと思います。
最初に、まるっと結論を言ってしまうと、
海外生活に不安はつきもの。
でも、どんなことに不安を抱きがちなのか、どう対処したらいいのかを知っておけば、
たいていの場合はそんなに心配ない
ということです。
この記事では、
海外生活で感じがちな不安
海外生活の不安の解消法
海外生活のメリット
についてご紹介します。
「楽しい海外生活」のための小さなお手伝いになれば幸いです!
目次
海外での仕事に関わる不安
「海外で働きたい!」
こんな夢を持っている人は少なくないでしょう。
海外赴任の可能性があるという理由で就職先を決める場合もありますよね。
また、希望の国での現地採用を目指して頑張っている人もいるでしょう。
でも、いざ移住が決まると「不安」がいっぱい頭に浮かんでくるのではないでしょうか。
海外赴任が決まった時、私もそうでした。
海外での仕事に関わる不安としては、次の4つが代表的でしょう。
- ビザの不安
- 職場の不安
- 自分の仕事への不安
- 職探しへの不安
一つずつ見ていきましょう。
ビザが取れるか、延長できるか不安
市民権や永住権がすでに取得できている場合を除き、海外で仕事をする上での最重要事項がビザ。
就労可能なビザがないと働くことができませんよね。
企業派遣であれば、働くためのビザは確保できているのでこの心配はないですが、個人で海外就職を目指す場合、ビザをどうするのかは常についてくる問題。
私が経験があるのはカナダで、永住権以外の期限付き労働許可証は、スポンサーとなる企業に対して交付されるものでした。
ですので、自由に転職するのも難しく、低賃金のまま働かざるを得ない場合も出てきます。
そのビザ、一度取得しても延長ができるかどうか、毎回不安がつきまとうんですよね。
職場に馴染めるか不安
駐在員の多くが、現地の職場で馴染めるのか不安に思うようです。
言葉や文化の違う人たちのところで、自分はどんなふうに振る舞えばいいのか?
迷ってしまいますよね。
日本国内での転職でも、新しい職場では慣れるまで緊張を強いられるもの。ましてや、駐在員という立場でポーンと現地に送られる場合はさらに大変。
日本での職位より上の職位で着任することが多く、勝手がわからない上に責任がグンと重くなるケースが多いんです。
現地スタッフ(特に現地採用の日本人)も
「新しいマネージャー、どれくらい本当にデキる人か、まずはお手並み拝見…」
とばかりに注目しているのでプレッシャーですしね。
現地で力を発揮できるか不安
海外赴任の場合、会社側はその人物に「海外赴任費用を投資してもいい価値がある」と判断されての辞令でもあります。
言葉も文化も違う現地スタッフに混じって仕事をし(もしくは現地スタッフを統率し)、短期間で仕事の成果を出さなければいけないわけですよね。
会社からの期待値がかなり高いこともあるので、駐在員はラクじゃないんです。
現地採用の場合であっても、異文化の環境の中で生き残っていくには、言葉の壁も文化の壁も乗り越えた「必要不可欠な人材」となっていく必要が…。
仕事が見つかるか不安
定住を目指す留学生や、すでに現地に住んでいる人が就職先を探そうという場合は、仕事が見つかるかどうか不安なもの。
単身で海外定住を考える時、まずはこの「仕事があるか?どんな仕事が見つかるか?」によって移住の可能性や現地での生活レベルが大きく変わってきますよね。
一度、この立場になったことがあるんですが、「仕事が決まらなかったらどうやって暮らしていけばいいんだろう?」とめちゃくちゃ不安でした。
▼ 海外で暮らしてみたい…。独身の海外移住、思い切って行くべきか悩んでいる人へ、行動してよかったこと、困難に感じたことなど経験者の視点でご紹介します。
海外生活全般での不安
ここからは、海外生活全般でかかえがちな不安についてお話ししていきます。
- 現地生活への不安
- 言葉の不安
- 人間関係への不安
- 海外ストレスへの不安
- 将来への不安
の、5つのカテゴリーに分けて詳しく見ていきますね。
現地生活に馴染めるか不安
海外生活を始めるにあたって、やはり現地の文化や習慣に馴染んでいけるのかは心配ですよね。
自分の経験からも、よくある不安を6つ挙げてみます。
1)文化や習慣に関する不安
2)住居に関する不安
3)治安に関する不安
4)食生活に関する不安
5)健康と医療に関する不安
6)孤独への不安
文化や習慣に馴染めるか?
どこの国に住むのかによって、これは大きく変わってくることですが…。住む国の文化や習慣にさっと馴染めるかどうか、これは心配ですよね。
日本人にとって、わりと英語圏の国はそんなに違和感がないように(個人的には)思います。
人々の考え方や価値観は、歴史背景や宗教によって変わるもの。さらには、日本がその国とどう関わってきたかも影響するように思います。
私たち日本人に馴染みが深いかどうか
その国の人々は日本に親しみを持ってくれているかどうか
この二つのポイントは、日本人のその国での暮らしやすさに直結してくる重要なものでしょう。
良い住居は見つかるか?
意外と簡単に考えがちかもしれませんが、住居も大きな懸念事項。
個人として移住する場合、出発前に住居を決めておくのって難しいんですよね。現地に着いてから、環境を見定めて住む場所を決めたいものです。
予算、交通の便や生活の便、周辺環境など、現地に行ってからでないとわからないこともたくさんあります。
でも、現地の土地勘や不動産のスタンダードがよくわからない外国人にとって、良い住居を見つけ出すのはけっこう大変なことなんですよ。
カナダに最初に入国したとき、現地コネクションはゼロでした。
ひとりの個人として入国し、住居と就職先を探しました。結局、安全で心地よく住める住居に至るまで1年未満で5回も引っ越しをしました。
治安はいいのか?
安全に暮らせるのかどうか?
海外に移り住むにあたっては、これも心配なことの一つです。
国全体の政情や治安については、外務省サイトで大まかな情報をみることができます。
でも、細かな地域ごとの治安情報はなかなか入手できないもの。
例えば、ロンドンのどのエリアが安全で、どのエリアはあまり安心できないよ、といったことです。
食生活は大丈夫か?
郷にいれば郷にしたがえ、とは言いますが、食生活は心身の健康に直接影響してくるもの。
現地でどんな食材が手に入るのか、地元の料理は自分に馴染むのか、不安ですよね。
海外生活において、和食はとても重要な存在です。
「100%現地の食事でオッケーです!」という日本人にこれまでお会いしたことがありません。
どこの日本食レストランがおいしいか、どこでどんな日本食材が手に入るのか、売っていないものをどう手作りするのか、みなさん日本の味に一生懸命です。
▼ 海外生活で日本人が恋しくなるものとは?日本では「ごく普通のもの」が海外では手に入りにくいものもあります。海外の日本人に送ると喜ばれるものはこちら!
病気や怪我の時どうする?
慣れない環境、頼れる人もいない海外。
困るのは病気や怪我の時ですよね。
現地語ができない、もしくはイマイチ、という場合は本当に不安です。
日常会話なら大丈夫という人でも、医療用語はまた特殊なボキャブラリーなので心配になるようです。
寂しくないか?
海外生活での孤独、これもまた不安です。
日本の家族や友達と遠く離れ、気心の知れた人が周りにいないのは孤独なもの。
ホームシックになったらどうしよう、なんて思っちゃいますよね。
仲の良い友達がすぐにできるだろうか、ちょっとした悩みや愚痴を聞いてくれる人はいるだろうか、心配です。
言葉の不安
海外生活を送るにあたって、やはり気になるのは言葉の問題という人も多いでしょう。
英語ならなんとか、という人でも、暮らす国の言語に自信が持てない場合は不安いっぱいになりますよね。
海外生活ブログなどには、「言葉の壁が大変」などといった話もよく登場しますし、SNSでも海外生活者の言語との戦いぶりを見かけます。
大人になって学ぶ外国語は、海外に住めば自然に習得できるほど単純ではないんですよね。
そこが難しいところでしょう。
現地の人間関係への不安
どんな立場で海外に行くのかによって大きく変わる現地での人間関係。
親しい人たちを日本に残して行くわけですから、移住先でどんな人と関わることになるのか、ちょっと心配ですよね。
友達はできるのか?
どんな人と知り合い、どんな関係を築いていくのか…。
これは海外移住の大きな楽しみでもあり、同時に不安材料だとも言えるでしょう。
大人になってからの友達作りって、そう簡単ではないですよね。
多くが、会社関係で知り合った人たちであったり、趣味の場でたまたま知り合った人であったり。
子どもが生まれると、子どもを介してのお付き合いもあります。
日本でもけっこう難しい友達作り。
海外ではどうなるんだろう、と不安になりますよね。
▼ 大人になると友達作りが難しいと言われますが、海外で友達を作るコツと、寂しくてたまらない時の対処法についてご案内します。
義家族とどう関わるのか?
国際結婚で相手の国に移住、というのもよくあるケース。
国や地域、宗教文化によって義家族との関わりも大きく変わってくるようです。
✔︎ どのような付き合いになり、その中で自分はうまくやっていけるのか?
✔︎ 濃い付き合いになるのか、ほどほどでもOKなのか。
✔︎ 自分は、相手の家族文化にちゃんと溶け込めるのか…?
異文化への窓口となる海外の義家族。
相手の国で暮らすにあたっては、義家族との関わり方も心配な要素のひとつになるでしょう。
海外ストレスへの不安
「海外生活ストレス」という言葉、昔は耳にすることはありませんでした。
でも、インターネットを介していろいろな情報に簡単にアクセスできる今、海外生活とストレスについてもさまざまな記事を目にします。
自国を離れて外国に暮らすことは、やはり大きなストレスになりうるんですね。
常に「外国人」なのが辛くないか?
初めて海外生活をする人なら、あまりこんなこと考えないかもしれません。
でも、自分自身が身をもって感じることがこれです。
海外生活って、「どんなに長く暮らしてもしょせん外国人だなあ」と思うんですよね。
家族がいて、そこに確かな居場所があるのに、やはりその国のネイティブには絶対にならない感覚。
永久にアウェーで頑張っている状態、と言ったらいいのかな。
日本が遠いことへのストレスは大丈夫なのか
外国に住むと、場所にもよりますが、日本は遠い国になります。
電車や車でサッと帰れる距離ではないですものね。
いったん日本を離れてしまうと、多くの人は「そうそう気軽には帰れない」状況になります。物理的にも、経済的にも、日本と離れてしまうわけですから。
自分の国である「日本が遠い」ことへのストレス、不安に感じる人も多いかと思います。
将来への不安
海外生活への不安、5つ目のカテゴリーは「将来」。
とくに永住目的で移住する人には大きな不安材料になるでしょう。
もしかしたら、永住者として暮らして何年もしてから感じ始める不安かもしれません。
自分の家族への不安
国際結婚したカップル、実は離婚に至るケースも多いよう。
夫婦いつまでも仲良く元気でいられればいいですが、予期せぬこともおこりかねませんよね。
離婚するカップルもあれば、パートナーと若くして死別、という場合だってないとは言い切れません。
将来を考えると不安になるのも仕方ないことですよね。
私がフランスに移住した当初、
「日本人とフランス人の国際結婚は9割が離婚する」
というまことしやかな噂を耳にしてビックリしたことがあります。
(以来、長い月日を暮らしてきて、たくさんの日仏国際結婚のカップルとお知り合いになりましたが、離婚の話はほぼ聞かないですね…。)
日本の親の老後
アラフォー、アラフィフ海外在住者の共通の不安事項がこれです。
日本の親が高齢になってくると、遠く離れているだけに大きな不安を抱えることになります。
介護が必要になったときに、自分に何ができるのか、どうしたらいいのか、心配に思っている人は多いです。
実際に、日本と海外を行き来して遠距離介護を続けている人もいらっしゃいます。
▶ 国際結婚や就職などで海外在住の日本人が抱える「日本の親の老後への不安」。そばにいることができない、海外在住者の不安に、「備えるべき10のポイント」をご案内します。
自分の老後
海外で羽ばたく自分を夢見ていた頃、恋をして国際結婚に踏み切った頃、多分あまり想像していなかったかもしれない自分の老後。
海外で年齢を重ね、自分の老後生活が見えてくるようになると、それはそれで新たな不安のタネに…。
配偶者に先立たれ、異国の地で一人の老後って大丈夫かな、と心配になります。
▼ 国際結婚などで海外生活をおくる日本人のなかには、「老後は日本に帰りたい」という人が少なくありません。外国への移住に踏み切りながら、なぜ日本に戻りたくなるのか、そして本当に帰国する場合の問題点と考えうる準備などをさぐります。
海外生活の不安はどう解消する?
海外生活で感じがちな不安の代表例をご紹介したところで、ここからは「不安はどう解消する?」についてお話ししていきたいと思います。
不安の解消6つのステップ
- 知る
- 認知する
- 休む、癒す
- 人と交流する
- コミュニケーション力を強める
- 生きるスキルを強化する
ひとつずつ見ていきますね。
まずは「知る」こと
人が何かを不安に感じる理由は、「知らない」から。
海外生活への不安の払拭には、まずその国や生活環境についての情報を集めることから始めましょう。
未知のことに関して、私たちは漠然と不安を感じがちですよね。
海外旅行に出かけるだけならワクワクして出発できるでしょう。
ですが、「あなたはAという国に行って、ずっと暮らすんですよ」と言われたらどうですか。
「え、ちょっと待ってよ、どんな国なの?」
「いったい何語を話すところなの?」
「日本には頻繁に戻って来られるの?」
「気候は暑いの?寒いの?ちょうどいいの?」
「焼き海苔と炊き立てご飯がないと無理なんだけど?」
など、次から次へと疑問と不安が頭に浮かんでくるのではないでしょうか。
海外生活について「不安!」なら、まずは「知る」ことが一番です。本や雑誌、インターネット、情報源は豊富にあるはず。
行き先の国や都市に関する情報を集めましょう!
移住先の文化や習慣を知る
住むことになる国の文化や習慣について、どれくらい知っていますか?
ネット情報だけでもかなりの知識を得ることができます。
日本人が書いているブログなどにも、学べることがたくさんありますので調べてはいかがでしょうか。
日本人コミュニティを探す
ブログ、SNSをチェックすると、現地の日本人会の情報が見つかるかもしれません。
「(居住する都市名)+日本人会」や「(居住する都市名)+日本人」でまずは検索してみましょう。
住む街の具体的な様子を知る
移住先の町の具体的な様子を知ることも不安の軽減になります。
Googleマップから、だいたいの様子がわかりますよね。
そして、生活に必要なサービスの情報も得ることができます。
- スーパー
- ショッピングモール
- ブティック
- レストラン
- 医療機関
- エステサロン・美容院
これらを検索して行くと、自分の暮らしの具体的なイメージがつかめるはず。
ぜひ試してみてください。
不安を認める
次に、不安な気持ちを認めることも大切な解消法の一つです。
漠然としたネガティブ感情は、そのままにしておくとずっと心の底に燻ったままになりがち。
でも、少し落ち着いて深呼吸してみてください。
そして、自分の感情を認知します。
「ああ、自分は今、海外に移住することに不安を感じているんだな。」
と、認めるだけで少し落ち着くはずです。
自分ともっと仲良くなろう
忙しい日々を送っていると、意外と見過ごしがちな「自分の本当の気持ち」。
ましてや、海外赴任、海外移住などを控えて物理的にやることが山積みな時は、とにかく忙しさに流されてしまいますよね。
そういう時こそ自分との対話が大切ではないでしょうか。
自分の思っていること、自分の感情などを紙に書き出してみませんか。
こうやって改めて自分を見つめ直すことで、リラックスできると思いますよ。
または、静かな環境でメディテーションをすることもおすすめです。好きなアロマやお香を焚いて、キャンドルライトで瞑想。
気持ちが楽になってくるはずです。
不安は当たり前だと思おう
見知らぬ国での生活を始めようとしているんですから、不安に思うのは当たり前のこと。
誰だって、馴染みのない環境へ飛び込む時は不安。
初めて一人暮らしをするときも、そうだったのではないでしょうか?
それから、社会人になっての初出社の時も、前の晩から不安だったでしょう?
同じことですよ!
つらい時は癒しを優先する
本当につらいときは、まず休んで癒すことが優先です。
これはたぶん、現地で海外生活を始めてからのことになるかと思います。
海外生活ビギナー時代だけでなく、長く暮らせば暮らすだけ、いろいろな不安に精神的につらくなることもありますよね。
そんなときは我慢せずに「頑張ることを休む」のが大切!
ゆっくり休む
まずは睡眠。
良質な睡眠はポジティブパワーのもと。
寝室をととのえ、リラックスできる環境を作りましょう。
ときには、「本当に休む」ことも心の健康には必要かもしれません。
仕事を1日休んでのんびりするとか、たまにはいいのではないでしょうか。
好きなことをする
「休む」アイディアのひとつとして、「好きなことをする」のもいいでしょう。
自分が心からリラックスして楽しめることに時間を使います。
それは、スポーツでもいいし、散歩でもいいし、手芸や料理でもOK。
私は、ストレスMAXで過ごした海外赴任の時期に、「ストレス撃退リスト」というのを作りました。
しょっちゅうイライラしてしまうので、あるとき思いついてストレス段階別に解消案を書き出して持ち歩くようにしたんです。
中身は単純。
レベル1: お気に入りのベーカリーカフェでお茶する。
レベル2: アロママッサージに行く。
…という感じにお値段の安いものからリスト化しました。
最高レベルのレベル10は、ロンドン旅行でしたね。
こうやって癒しのアイディア集をもっているだけで気が楽になったんですよね。不思議とこのリストを作ってからは、レベル2以上のストレスを感じなくなっていきました。
プロのサポートも有効
海外での暮らしが、なかなか自分の思ったようにはいかず、将来が不安で落ち込んでしまったとき。
プロのカウンセリングを受けてみるのもいいと思います。
実際に、カナダではカウンセリングを受けてみたことがあります。
専門家が「自分で自分の悩みに答えを出していく」プロセスを手伝ってくれるので、その過程を通じて、自分でも気づいていなかった内面の悩みが理解できるようになりました。
人と交流する
海外生活での不安を軽減するには、人と交わることも有効です。
移住前はもちろん、海外での暮らしが始まってからも、いろいろな人と積極的に関わりを持つことをおすすめします。
地元ネットワークを積極的に活用する
さきに「知ることで不安を払拭」できるとお伝えしましたが、人との交流も「知ること」につながります。
情報は不安解消の鍵です。
現地に日本人会があれば、イベントに参加するなど積極的に顔を出しましょう。
海外で出会う日本人同士は、わりとすぐに打ち解けられるもの。
日頃から情報を交換する仲間を作れるといいですよね。
人と話す機会を作る
せっかく外国に暮らすわけですから、この機会にいろいろな文化に触れてみてはいかがでしょうか。
単身者の海外生活は、ともすれば会社と住居の往復になってしまい、仕事以外の人との絡みがゼロになってしまうことも。
街角のパン屋で、パンを買いがてらお天気の話をしてみるとか。
ご近所さんと、おすすめのレストランの話をするとか。
一歩グイッと前に踏み出して、自分からコミュニケーションを図るようにすると少しずつ世界が広がると思いますよ。
地元サークルなどに参加してみる
アソシエーションやサークルなどに参加してみるのもいいかもしれません。地元の人の知り合いを作るには良い機会かと思います。
欧米は新年度が9月なので、その時期にはいろいろなアソシエーションやサークルが年度初めで会員を募集したりします。
地元の市役所のホームページなどで情報をチェックしてみてくださいね。
コミュニケーション力を強める
海外生活を心地よくするのは、やはりなんといっても言葉でのコミュニケーション。
現地語に苦労している立場からハッキリ言えますが、言葉は本当に「その地でのQOL(生活の質)を左右する最も重要な要素」です!
現地語はやはり学ぼう
非英語圏なら、現地語の習得は必須になることが多いです。
日本の学校では外国語というと英語がまず第一外国語です。中学・高校で少なくとも6年間は英語を学んだという人がほとんどでしょう。
英語圏で暮らすなら英語はもちろんマスト。
非英語圏の場合、英語話者率は国によってばらつきがあります。
でも、英語を話す人が多い国だとしても、やはり日常生活をスムーズに過ごすには現地語をマスターする必要があるんですよ。
国際企業の中では英語オンリーでもなんとかなるかもしれませんが、普段の買い物や地元の人とのやりとりは現地語なので。
伝えたい気持ちが一番大切
英語でも、その他の言語でも、何が一番大切かというと「伝えたい熱意」でしょう。
世界中、英語を話す人は多いですが、みんながみんな教科書に出てくるようなきちんとした英語を話すわけではありません。
それどころか、自己流の発音やつたない語彙力で、堂々としゃべりまくる人が多いです。
伝えたい気持ちが一番大切です!
度胸も大切なスキル
多少文法が間違っていても、なまりが強くても、言いたいことを伝える度胸。
これも外国語のコミュニケーションには大切なスキルだと思います。
海外の語学学校で、日本人学生がびっくりするのは、他の国からきた生徒たちの積極性。
とにかくグイグイしゃべる!
日本人の我々が「正しい発音は…」なんてオドオドしているうちに、他の国の学生たちはあっという間に流暢になってしまうんですよね。
生きるスキルを高める
海外生活での不安解消の最後のステップは、「海外で生きていくスキル」を高めることです。
とはいっても、難しいスキルを身につけろということではありません。
料理上手になる
本当に重要なので、これから海外生活を始める人はぜひ「料理力」を身につけましょう。
人間、美味しいものを食べてしっかり寝ることが元気のみなもと。自分にとって美味しいもの、これを自分で作れると海外生活に強くなります。
おいしい日本料理店が近くにあるとは限りませんし、和食の食材だって手に入りにくい場合が多いです。
しかも、あっても日本と比べると決して安くはないんですよね。
食べたい時にサクッと買って食べられる日本スタイルのコンビニもデパ地下もありません。
自分の腕が頼り、です。
海外で生きるスキルとして、食べたいものを自分で作れるようになることは、生活のクオリティを大きくアップしてくれます。
運転スキルを向上させる
まあ大抵どこに行っても「車の運転は必須」と考えておくと間違いないです。
公共交通機関が日本のように整っていない場合が多く、移動は自家用車というケースが多々あります。
ちょっとした買い物にも、「徒歩圏内には森しかない」とかあるので。
運転スキルも、心地よく海外生活を送る上では、必須事項でしょう。
前向きに挑戦する姿勢を持つ
なんでも前向きに「やってみよう!」と思う気持ちは、海外生活のクオリティを左右します。
生まれ育った日本は、親兄弟も古い付き合いの友達もいて、情報も娯楽も黙っていても自分のところにやってきます。
努力しなくてもテレビをつければ日本語なので、さっと情報が耳に入ってくるでしょう。
電車の中では、中吊り広告や社内テレビで、やはり情報が向こうからやってくる状態。
海外はそうではないですよ。
少なくとも、移住したての時期は、情報も友達も「こちらから一生懸命探し求める」姿勢がないといつまでたっても一人。
いろいろなことに興味を持って前向きに挑戦していきましょう。
仕事に使えるスキルを磨く
海外で生きるスキルの向上には、仕事で役立つスキルや資格に挑戦することもおすすめ。
現地語に慣れたら、語学クラス以外のコースで学んでみてはいかがでしょうか。
地元の社会人向けの職業訓練コースがあれば、興味のあるものに挑戦すると語学力もアップします。
IT関連のスキルや、特定の職業(たとえば保育士、介護士など)に就くためのコースなどは、仕事につながる可能性もありますよね。
海外生活にはたくさんメリットがある!
ここまで、海外生活のさまざまな不安の要素や解消アイディアをご紹介しました。
まるで海外生活は不安の宝庫ですよ、みたいでしたね。
でも実際はそんなに暗い話ばかりではなく、よい面もたくさんありますので安心してください。
海外生活には色々なメリットがあります。
これまで20年以上を海外で過ごしてきた私ですが、学生、会社員(現地採用社員・駐在員)、主婦という立場を経験しています。
その中で、個人的に強く感じたのは、海外生活には次の12のメリットがあるな、ということ。
- ワークライフバランスが良い
- 住環境が良い
- 休暇が多い
- 生活に時間的ゆとりがある
- 自分の視野が広がる
- 語学力が身につく
- 子どもをゆとりを持って育てやすい
- 義家族・親戚のしがらみが少ない
- 会社の中の組織のしがらみが少ない
- 災害が少ない
- 良い意味で個人主義
- 趣味をじっくり追求できる余裕が持てる
生活した経験があるのは欧米の国々だけなので、私が選んだ「メリット」は偏りがあるかもしれません。
それでも、子育てと家庭生活については、こちら(ヨーロッパ)の暮らしは悪くないと感じています。
また、会社員としては日本での勤務経験も長いですが、やはり欧米の国の職場環境に軍配を上げざるを得ませんね。
海外生活のメリットについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。よろしかったらぜひご覧ください!
▼ 移住して海外で生活することは、日本人にとってどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。移住したい人が知っておくべき経験者からのヒントも併せてお届けします。
まとめ
物理的に日本と離れるだけでなく、言葉や文化の違う海外での生活はなにかと不安に思うことが多いものです。
海外生活者はどんなことに不安を感じるのか、まずは知ることで気持ちを少しラクにしましょう。
こちらにご紹介した不安の解消法もぜひ試してみてください。
6つのステップをあげていますが、さらに大雑把に言えば、
知る、認める、休む、動く
ことが鍵です。
<知る> 不安の要素を知り、自分だけではないことを知る
<認める> 自分の気持ちを受け止める
<休む> つらいときは我慢しないで休む
<動く> 少しずつでいいから行動する
海外生活の不安には、無理せず我慢せず、でもちょっとずつ前進…でいきましょう!
海外生活が充実したものになりますように!